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ちびっこは神様の愛し子。  作者: 瑠璃夢
【第9章】ひとりでできるもん。レッツクッキング!
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あーん。

いつも読んで頂きありがとうございます^^

PVアクセス35万越え。ブックマーク700件越え。

本当にありがとうございますっ。励みになります♪




お昼ごはんを食べて一息ついて、乾燥中のマカロン生地を確認にきましたが、うん、いい感じに乾燥しております。


この状態ならきっと、素敵なピエが出来上がるでしょう。




あ、ピエっていうのは、マカロンを食べた方なら見たことあると思いますが、周りに出来ているモコモコっとした可愛らしい部分のことですね。




あのモコモコがマカロンの可愛さの1つだと思いますが、乾燥不足だったり、マカロナージュ不足&し過ぎだったりすると、なかなかモコモコしてくれないのです。

さて、今度は焼いていきます。




オーブンの上の魔石の板に指先で200と書くと、一気に大きなオーブンの温度が200度まで上がりました。


わぁ……。便利ですね。


200度で3分焼いてから、140度まで温度を下げて13分焼いたら完成です。




焼いている間に作っておいたヘビークリームに少しのバターとお砂糖をまぜまぜ……本当はチョコレートのガナッシュクリームを挟むのが好きなのですが、まだチョコレートの原料らしきものにはお目にかかれていないので今はバタークリームで我慢することにします。




着色料的なものも、いつか見つけたいですね。


真っ白なコロンとしたマカロンも可愛いのですが、やっぱい色がついている方が目にも美味しいですよね。




ポロポロリーン。




え……っ!?




日本でのオーブンの『ピー』という音を聞きなれているせいか、なんだか木琴を叩くような気の抜ける音がして、ちょっぴり反応できませんでした。


可愛らしい音ですが、なんだか気がぬけます。




気を取り直してオーブンを開いて、私は試してみることにしました。


そうです、アレをっ。




覚えているでしょうか?


オーブンは私の手に反応すると、普通なら素手では熱くて触れないはずの天板を私の手に反応して触れたところが温度が下がるという魔法がかかっているのです。




恐る恐る熱いはずの天板に手を伸ばして、恐々と指先でちょいちょいと触ってみると……。




わぁぁ……っ!


本当ですっ。ぜんぜん熱くないですっ。


魔法ってすごいですっっ!




マカロンの生地が冷めたので、さきほど作ったバタークリームを挟んでいくと、ころんとした可愛いマカロンが出来上がっていきます。


カイさんは作業台に並べたぷっくりと膨らんだマカロンを見て、興味深そうに眺めていました。




「へぇ……。あんなにぺったりとした物がこんなに膨らむなんて面白いですね。あ、なるほど、そのクリームを挟むのですか。なんだか可愛らしい形ですねぇ。」


「ひとつ、たべて、みますか?はい。」


「………。」




私が挟んだ出来たてマカロンをひとつ摘んでカイさんのお顔近くに持ち上げてみましたが、カイさんも背が大きいために届きませんでした。




……って、あれれ?


カイさんは笑顔のままピシリと固まっていますがどうしたのでしょう……?





って………。あああああああっ!?


これって『あーん』状態じゃないですかっ!?


うわわわわ……恥ずかしいですっ。どうしようですっ。


今更手を引っ込めていいのかも迷いますっっ。




それによく考えてみると、カイさんバタークリームをミルクで作っている時、引き攣ってたじゃないですか!


きっとミルクが嫌いなんですね。どうしようですーっ!




頭の中でパニックを起こしていると、私の指先からマカロンが消えました。


あれ?っと思ってカイさんを見上げてみると、カイさんのお口がもごもごと動いています。




「……。」


「あ、あのっ。かい、さん……?」




少しの間、口を動かしていたカイさんは、こくりと飲み込むと驚いたお顔で。




「お、いしい。驚きました。こんなに素晴らしい甘味は初めて口にしました。」




カイさんが美味しいって言ってくれましたぁぁぁぁっ!


私、やりましたよっ!!






カイさんが固まってしまったのは、ミルクが嫌だったわけではなく、突然の『あーん』に羞恥心と葛藤していたからです(笑)

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