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ちびっこは神様の愛し子。  作者: 瑠璃夢
【第8章】甘味求めておねだり開始。
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珍味?モーウのミルク。

お待たせしました。

まだインフル完治ではないのですが、熱が下がったので少しずつ進めて参ります。





さきほど会った犬族の人は、クロさんっていうらしいです。


なんていうか、あれですあれ。わんちゃんらしいお名前だと思いますです。はい。




見た目は20代後半、茶色いお耳とこげ茶の黒に近い髪に、柔らかな茶色の瞳、釣り上がった眉と少し切れ長の垂れ目は大人の色気がすごくて、そして例に漏れず、クロさんもひたすら大きかったです。




というか、この世界には美形と巨人しかいないのでしょうか……?




話が反れてしまいましたが、ただ今クロさんが食材リストを確認しながら、実際のものを見せてくれています。




「えーっと。敬語なしと言ってもらったんで……。って、本当にいいんですか?」


「るうが堅苦しいのは苦手のようですから、いいと思いますよ。僕の敬語は……これはもう癖なんです。」


「まあ、嬢ちゃん、じゃなかった。るうがそう言ってくれて俺は大助かりなんだがな。」




クロさんは、少しアルさんたちの様子を見ながらも納得してくれたようで、それならと仕切りなおすように咳払いをひとつ。




「コホン。えーっと。さっきご所望だったのは、こっちの穀物をひいた、この白い粉になってるんだ。使い道はまあ、あのスカスカした兎族が好むパンというものだ。それから多少味付けされている甘味はこっちの茶色い粉は、とある植物から抽出したエキスを粉にしたものだな。ただただ甘い。白いものもあるそうだが、王都の王族や貴族たちが紅茶に入れたりするような嗜好品で馬鹿高い代物だ。」


「おさとう、たかい、ですか……。」


「お。砂糖って名前知ってるんだな。よーく勉強してんだな。えらいえらい。」




ジルさん……頭撫でてくれるのは嬉しいのですが、子供に見られているのも嫌というほど気づいているのですが、そんなに頭をぐわんぐわんされたら目が回りますーっ!




「えと、たまご、ありますか?あと、えっと、うー。ばたーの、げんりょう、みたいです。」


「ああ、卵か。こっちが鳥族の牧場から仕入れてるものだ。バターか、バターの原料……。本当に見たいのかい?」




ピクニック用の大きなバスケットのようなものに、小麦粉( のようなもの)と、黒糖( のようなもの)と、卵(何の鳥なのか不明)を入れてくれながら、クロさんはバターの原料と呟きながら渋い顔をしますが、そんなに顔を顰めるほどのことなのでしょうか?




クロさんは大きな銀色の物を持ってきてくれましたが、わあああ♪それってよく牧場とかで見かける牛乳を入れる銀色の入れ物ではないですかっ。


感動していると、クロさんは苦い顔をしながら蓋を開けてくれて、近づくとほわりとミルク独特のあまい香りがします。




「モーウの乳なんてあんまり見てて気持ちのいいものじゃないんだが。匂いも独特だしな。」


「あー…。確かにそうですねぇ。るう?大丈夫ですか?」


「あ。はい。これ、1びん、もらっていい、ですか?」




なんですか、その『え?マジで?』みたいなお顔は……。




「いや……。構わないんだが、本当にこんな原液で持って行っていいのか?バターが欲しいならそっち持って行ったらどうだ?」


「はい。ばたーも、おねがい、します。でも、ほかのに、つかいたいから、もらって、いいですか?」




みんなは牛乳?は飲まないのかな?と思ったけど深くは聞かないことにしました。




こっちの世界ではミルクって珍味になるようです。





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