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場所が分かり次第、急いで魔王がいるところに俺は向かった。
ちょうどエミルたちが戦っていたようで、かなりボロボロになっていた。
エミルが倒れそうになっていたので、俺は受け止めた。
「待たせたな」
返事は来ない。
エミルは気を失っているようだ。
「あなたは……狼の大魔術師!!」
アリアが声を上げる。
この仮面を被った俺については、知っているようだった。
「ぼ、冒険者ギルドに入らず魔物を討伐している魔術師……!」
アリアは俺を睨みながらそう言ってきた。あまり良い感情は持たれていないようだ。
魔物を倒した後、冒険者ギルドに勧誘されることもあったが、面倒なので全部断ってきた。
高位の冒険者であるアリアからしたら、俺は疎ましい存在なのかもしれない。
「シーラ。全員を連れて遠くに逃げろ」
「お、お兄ちゃんは?」
「俺はこいつに用がある」
「そ、その人、めっちゃ怖いよ……大丈夫なの?」
「大丈夫だ。戦いになると巻き込んでしまうかもしれないから、行ってくれ」
「……分かった」
心配そうなシーラだったが、最後は頷いた。
創造の力で動くぬいぐるみたちを作成。それで倒れているエミルたちを、運んで行った。
「ちょっと、なんですかこれは!?」
アリアも運ぼうとしていたが、抵抗していた。
「一緒に行くの!」
「ちょ、やめ!」
魔王との戦闘でだいぶ消耗していたようで、アリアは抵抗できずシーラのぬいぐるみに運ばれていった。
俺と魔王の二人だけになる。
魔王というからいかつい男を想像していたが、顔立ちの整った美人だった。
見た目もほとんど人間と変わらない。
「貴様……」
魔王は俺を見て睨んできた。
「その仮面を取れ」
命令口調でそう言ってきた。
「俺の顔が気になるのか?」
「うるさい。早く取れ!」
怒り口調で魔王はそう言ってきた。
声で俺がライズ・プライスだと疑っているようだ。
どうやら一度どこかで会ったことがあるようだな。
じゃないと、恨まれたりしないか。
周りには誰もいない。
隠す理由もないし、魔王が俺を狙っている理由を聞くためにも、正体は明かした方がいい。
俺は仮面を取った。
顔を見て、魔王は目を見開く。
「ライズ……ライズ・プライス!!」
怒りのこもった表情で、そう言ってきた。
「お前、手下に俺の捜索をさせていたな。なぜ俺を狙う」
「なぜ……だと?」
震えながらそう呟いた後、鬼のような形相で魔王は俺を睨んできた。
めっちゃ怒っているな。
やっぱどこかで会ったことあるんだろうか?
魔王は右手に魔力をこめる。闇属性の魔力で、右手が黒く染まっている。
「死ねぇえええ!!」
一気に魔力を解放し、俺に向かって放ってきた。
闇の魔力の弾が高速で飛んでくる。
避ける必要はない。俺は魔法をその身で受けた。
大爆発が発生する。
凄まじい威力の攻撃だ。
レベル9999になる前の俺なら、瞬殺されていただろう。
今は無傷である。
「ち……」
魔王は無傷の俺を睨み、苛立ちを隠せない表情で舌打ちした。
驚いているという感じではない。こうなると予想していたようだ。
やはり俺の強さも知っているんだな。
「はぁあああ!!」
魔王は剣を取り、俺に斬りかかる。
俺はその剣を素手で受け止めた。
「ぐ……」
剣で俺の手を斬り裂こうと、魔王は力を込めているようだが、俺の手が切れる事はない。
「諦めろ」
「ふ、ふざけるな」
「俺の強さを知っていてなぜ俺を狙う? どこかで会ったか?」
「貴様……私の顔を忘れたのか?」
「……」
俺は魔王の顔をじっと見てみる。
やっぱり見覚えはな……
ん?
いや……待て、どっかで見た記憶がある。
最近じゃない。
だいぶ前に……
あ!!
「お、お前! リ、リオンか!?」




