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【書籍化決定】アラサー魔導士の辺境湖畔暮らし〜初級魔法で魔王を瞬殺してしまった俺は、無気力に引きこもりたい〜  作者: 未来人A
第四章 魔王降臨

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「あなた方が、ケルビンを倒した人間たちですね!! 許しませんよ!!」


 女は非難するような口調でそう言ってきた。

 人間か? いや、耳がとんがっているし、魔物か? そういう人間がいても、不思議ではないとは思うが、状況的に魔物である可能性が高い。


「わたくしたちではありませんわ。人違いですわね」

「先ほど戦闘があったのは確かですね。おそらく戦っていたのはエミルさんかと」


 アリアとシャープがそう言った。

 確かにさっき戦闘があったみたいだが、エミルだったのか。彼女が魔物を倒したのか?


「ケルビンを倒したのはあなたたちではないにしろ、仲間であることは理解しました! でしたら討伐させていただきます!」


 こぶしを打ち付けながら、女の魔物はそういった。


「私は『不屈』ライラ! 覚悟してください!!」


 名乗りを上げた後、アリアに向かって殴りかかる。

 アリアはこぶしを素手で受け止めた。


「なかなか良い拳ですが、わたくしの敵ではありませんわね」

「な……」


 あまりにもあっさり受け止められて、ライラは驚愕する。

 手を外そうとしているようだが、アリアの力が強すぎて外せないようだ。


「ぐぐぐぅう……」


 苦しむライラ。

 アリアは足を振りかぶり、思い切りライラを蹴った。


「あがっ!!!!」

 ものすごいスピードでライラは吹き飛び、遠くに消えていった。

 そういえば、冒険者のアリアは魔法がほとんど使えない代わりに、接近戦では最強として有名だったな。


「死にましたかね?」

「さあ。まあ、どっちでもいいですわ」


 ライラは見えないところまで吹き飛んだので、生死は不明である。

 無事ではないだろうな。


 ……つい様子見してしまったが、連中の視線がライラが吹き飛んだ方向に向いている。

 このままだと同行する羽目になりそうだ。今のうちに逃げよう。


 俺はシーラを連れて、その場から離れた。



 数分移動して距離を取った。追ってきている感じはない。

 何とか撒けたようだ。


 しかし、結構な数の冒険者が来ているようだな。

 この姿で戦うと、いろんな奴らに目撃されて面倒なことになりそうだ。

 俺は仮面を持ってきたので、それを被った。

 いつも街中で戦ったりするときは、これを被っている。


「お兄ちゃんなにそれ~変なの~」


 シーラが笑っている。この仮面そんなに変か!?

 少なくとも今までそんな指摘を受けたことはない。狼なのでかっこいいと思うのだが……


 ま、まあ、シーラは感性が独特だしな。

 そういえば、シーラは冒険者たちに見られてしまっていたな。

 一緒にいたら正体がバレるかもしれない。

 彼女は創造の力で、仮面を作ったり着ぐるみを作ったり変装は自由に出来るだろう。


「シーラ、ちょっと姿を変えられるか?」

「なんでー?」

「なるべく正体を隠したいんだ」

「ん?? まあ、お兄ちゃんが言うなら、言うとおりにする!」


 よく分かっていないようだが、姿を変えるというのには納得したようだ。


「えい!」


 シーラの体が黒い靄で覆われる。

 靄が晴れると、大人の女性が現れた。

 シーラと同じく黒髪。服のデザインも同じだが、20歳くらい成長している。

 出るとこと出ていて、顔も整っていて物凄い美人である。


「言うとおりしたよ!」


 大人の声で無邪気にそう言ってきた。

 こ、これシーラなのか。

 変装用の衣装とか何かで姿を変えると思ったが、まさかそんな方法で来るとは。

 魔物なのでそういうことも出来るだろうから、おかしなことではないが……


「お兄ちゃん、次はどこ行くの~」


 と無邪気にシーラは俺の腕をつかんできた。

 胸が肘に当たり、柔らかい感触が伝わってくる。


「お、おい……」

「どうしたの?」

「い、いや……なんでもない」


 中身は子供っぽいままなので、胸を当てることの意味を全く理解していないようだった。

 離れろというのも突き放すようで心苦しいし、そのまま歩くことにした。

 ちなみに胸の感触を味わいたいとか、そういう理由ではない。決して。


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