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【書籍化決定】アラサー魔導士の辺境湖畔暮らし〜初級魔法で魔王を瞬殺してしまった俺は、無気力に引きこもりたい〜  作者: 未来人A
第四章 魔王降臨

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 名乗った後、最初にエミルが動き出した。

 雷轟剣を振り下ろす。

 ケルビンは後ろに下がり回避する。

 雷撃が迸り、ケルビンに当たる。


「ぐあっ!!」


 感電し、一瞬体が動かなくなる。

 その隙をエミルは見逃さない。

 首を狙って剣を振るう。

 剣が首に当たる直前に、ケルビンは体の自由を取り戻した。


 急いでしゃがんで回避する。

 そのまま、ケルビンはエミルを蹴る。

 強い蹴りを、エミルはモロに腹に喰らった。

 中々強い蹴りだったが、エミルは特にダメージは受けない。

 そのまま、ケルビンの足を掴み、雷撃を流した。


「ぐあああああ!!」


 強力な電撃をくらい、叫び声を上げる。

 しばらく電気を流し続け、倒したと思ったエミルは手を離した。

 ケルビンはぐったりと地面に倒れる。


(やっぱり前よりかなり強くなってる。電撃の威力も上がってるし、防御力も上がってるわね。ライズのおかげなのかしら?)


 自分が強くなっているのを、実戦をしてみて改めて時間した。理由に関しては、見当違いではあった。


「て、てめぇ……人間の分際で……」


 ケルビンはフラフラと立ち上がる。


「あら、まだ息があったの。中々タフなのね」


 立ち上がったケルビンを見ながら、余裕のある表情でエミルは言った。


「もう容赦しねぇぞ……殺してやる!!」


 ケルビンが大声を出しながら、体中に力を込め始めた。

 体が徐々に大きくなっていく。

 しばらくすると、3mを超える、巨大な獣の姿になっていた。

 その様子を見ても、エミルは余裕の態度を崩さない。


「ぶち壊してやる!!」


 両手を振りかざし、エミルに向かって振り下ろした。

 強力な攻撃だが、スピードは遅い。

 エミルは後ろ下がり、あっさりと回避する。

 ケルビンは周囲をめちゃくちゃに攻撃し、暴れまわる。


 エミルは冷静に距離を取る。

 雷轟剣に、雷撃を集める。


雷斬らいざん!」


 雷轟剣を一振りする。

 凄まじい雷撃が、ケルビンに直撃する。


「ぐがあああああぁぁ!!」


 苦痛で雄たけびを上げる。

 大きな隙が出来る。

 エミルは高くジャンプする。


 空中からケルビンの首めがけて、斬りかかる。

 重力の乗った強力な斬撃が、ケルビンの首に襲い掛かる。

 彼の首は硬い皮膚で覆われているが、それをものともせず、雷轟剣はケルビンの首を斬り裂いた。


 ケルビンの頭部がポトリと地面に落ちた。

 それから大きな体が、ゆっくりと倒れ、地に伏せ、二度と動かなくなった。


 エミルは魔物ケルビンとの戦いに勝利した。


(こいつはあまり強くなかったわね。力量的には恐らくBランク……)


 今の強くなったエミルにとって、Bランクの魔物は楽勝で倒せる魔物だった。


(SSランクの魔物が単独ではなく手下を連れてきたのだったら、こいつ以上の魔物を連れてきてもおかしくないわね。魔王と称しているくらいだし……Aランクの魔物を複数連れていても不思議じゃない。Sランクの魔物もいるかも……あっさり倒せたけど油断は禁物ね)


 冷静に現状を分析した。敵一体倒したところで、気を抜けるような状況ではない。


(まだ魔王は動いていない。そのうちにできるだけ敵の戦力をそぐ必要がありそうね)


 油断せずエミルは捜索を続けることにした。

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