600話突破記念・魔獣図鑑
魔獣図鑑
名称・『文字通り名前』
種別・『魔獣を分ける区分』
異名・『冒険者や周りから呼ばれる第二の名前』
主な生息域・『どのあたりに住んでいるかの指標』
エリスの一言・『魔獣博士エリスのコメント』
備考
【Gランク】
種別上最低ランク、魔獣に部類される物の危険度は小さく人によっては魔獣だと思わない人もいるくらい脆弱な弱き物。実質魔獣の弱さには下限値が無く物によっては人類に発見される前に自滅するようなのもいるくらいで、ある意味ここに部類される魔獣は最も多い。
作中での登場はない。
アルクカースでは家畜化されていることもある。
名称・イヤーロングカウ
種別・獣型魔獣
異名・耳長牛
主な生息域・カストリア南部から西部にかけて
エリスの一言・『食べられる為にいる一番可哀想で美味しい魔獣』
備考
人間の太ももくらいある耳を持つ牛。その姿から耳長牛と呼ばれているが実は長いのは耳では無く耳たぶ。だらりとぶら下がるような耳たぶには痛覚がなく、切っても大丈夫。また耳たぶは油気が程よく焼いて食べると美味しい為食用品として扱われている。数匹飼っているだけで何度も耳たぶを収穫でき結構便利な魔獣。
一応人間に対して敵意は持っている為危ない魔獣ではあるがそこは薬品と魔術で意識を混濁させて抑えている。逆を言えばそれくらいで無力化される雑魚魔獣。
世間一般では魔獣として捉えられておらずそういう種類の牛だと思われている。
本編中は未登場だが基本的に家畜として扱われる魔獣はこれである。
名称・マイクロホーネット
種別・虫型魔獣
異名・意思を持った塵
主な生息域・温暖地域
エリスの一言・『空飛んでるとたまに目に入る』
備考
空を飛び人間を襲う虫型魔獣、問題はサイズ…小指の爪の間にすっぽり入るくらいの大きさしかなく魔獣として認識されていないどころかそもそも存在を認識されていない。発見された経緯も顕微鏡にて実験している最中偶然入り込んだ時にようやく見つかったレベル。
強さは人間の吐息や腕を振った時の振動で死んで消えるくらい脆弱、あまりの弱さに一体なんのために存在しているかも分からない魔獣。
一応人間に敵意を持っている為向かってくるが直ぐに死んでいると考えられている。あまりにも弱すぎて研究が全く進んでいない。
名称・ホーンラビット
種別・虫型魔獣
異名・兎に角が生えてる何か
主な生息域・マレウスからコルスコルピにかけて全域
エリスの一言・『弱いですよ、エリスからすればですが』
備考
兎に角が生えている、上記の魔獣に比べれば危険であり子供が襲われたこともある。特に天敵のいない広い平原を数匹の群れでぴょんぴょん跳ねて人間を見つけると横一列になって襲いかかってくる。
強さは兎に角が生えたレベル。他の魔獣に比べれば大雑魚。新米冒険者が一番最初に戦うことになる魔獣である場合が多い。
【Fランク】
実質最低ランクでありGランクとは違い明確に危険である魔獣。Gランクは弱すぎて話にならないがこちらは武装した人間でなければ退治は難しい。が武装していれば難しくない。基本的に平和な地域によく出没する。というよりこいつらがのうのうと生きていける地域はそもそも平和である場合が多い。
名称・マリスウィーゼル
種別・獣型魔獣
異名・魔獣代表
主な生息域・世界全域
エリスの一言・『あちこちでよく見かけますね、何故かは知りませんが』
備考
ザ・魔獣として知られるウィーゼル種の中で最もスタンダードな魔獣。鋭い爪を持ったイタチであり素早く移動し相手を切りつけてくる。放牧地に現れ牛などを殺したりする厄介者だがエリス曰く『剣を持っていれば大体の人が勝てる』レベル。
ただこいつは基本的にどこにでも現れ、また派生種が数多くいる。その為魔獣と言えばウィーゼル種という認識が各地でされており冒険者協会でも初心者用討伐依頼のアイコンにウィーゼルが使われている。
数多くいるウィーゼルの中で最も弱い。
名称・ゴブリン
種別・亜人型魔獣
異名・緑の怪人
主な生息域・世界全域
エリスの一言・『コイツらの足の指めちゃくちゃ臭いです』
備考
ウィーゼル系同様世界全域に広く分布する魔獣であり雑魚魔獣の代表格。緑の皮に野太い体に細い手足、不細工な顔が特徴の亜人。最も賢い魔獣と呼ばれ村を形成したり道具を使ったり、中には人の道具を利用する奴もいる。
一体一体は非常に弱いがウィーゼル系と違って巨大な群れを形成することで知られており肥大化したゴブリンの群れはBランク級の危険度を持ち新米冒険者では対応出来ない恐ろしさになる。
ゴブリンは狡猾である為一匹二匹で行動し新米冒険者を釣ってから数十匹で囲みリンチを行う事もある。
魔獣の中では珍しく生殖活動で増える種であり多種族とも交配可能、つまり人間とも子供を作れる。
名称・レッドゴブリン
種別・亜人型魔獣
異名・赤と怪人
主な生息域・山岳地帯
エリスの一言・『ある意味めちゃくちゃ肝を冷やされた魔獣です』
備考
そのまんま、赤いゴブリン。ややゴブリンよりも体格が良く強そうに見えるが実際の強さはあんまり変わらない、中堅冒険者が集まればある程度の群れなら殲滅出来る。
このゴブリンが通常のゴブリンと違うのは人目につかない場所で集落を作り繁殖を繰り返す事。そうやって国にも匹敵する数に増えてから周りを襲うと言う厄介な性質を持っており中には国軍よりも多く増えたレッドゴブリンが国を蹂躙したと言う例もある。マレウスでは定期的にレッドゴブリン狩りを行い数を減らしている。
【Eランク】
Fランク以上の強さを持ちなんらかの魔術による特殊攻撃を行なってくる。新米冒険者にとっては少し強敵の部類でありFランクの討伐で調子に乗った冒険者がよく返り討ちに合っている。
名称・バーニングウィーゼル
種別・獣型魔獣
異名・炎鼬
主な生息域・火山付近
エリスの一言・『火を纏ってるように見えますが実は高温ガスです』
備考
乾燥地域に現れる全身が燃えているウィーゼル。すばしっこい動きに炎の爪での攻撃を織り交ぜ怒涛の連続攻撃を仕掛けてくる。炎対策をしていないとかなり手こずる相手だがある程度冒険に慣れていると寧ろかなり倒しやすい部類。
死ぬと炎が消える為魔術で体を燃やしているものと思われる。体毛は非常に強い炎耐性を持っておりこれで服を編むとある程度火を通さない服が作れる。
名称・オーフィングウィーゼル
種別・獣型魔獣
異名・水鼬
主な生息域・海岸沿い全域
エリスの一言・『海水浴に行く時は注意です』
備考
毛の代わりに鱗をつけたウィーゼル。水の中を拘束で泳げるが水の中では呼吸できない為浅瀬にしかいない。口から水鉄砲を吐ける上それなりの威力なので防御していないと手痛いダメージを負う。水対策はしっかりしないと大切な物が濡らされたりする。
また鱗がある為防御力もそれなりにある。がしかし倒して皮を剥ぐとそのまま良い防具素材になり、鉄の盾にこの鱗を貼り付けると水を弾く上結構な防御力を得られる。これを手に入れてから上の段階に行くことを推奨されている。
名称・レイザーホッパー
種別・虫型魔獣
異名・剃刀飛蝗
主な生息域・森林地帯全域
エリスの一言・『コイツの牙はいいナイフになるんです』
備考
剃刀のような歯を持ち木々や木製家屋を食べてしまう迷惑魔獣、森では木々を倒したりして自然環境を破壊する為多数出現した場合は討伐が推奨されている。
一匹二匹程度なら簡単に倒せるがこれがさらに多くなると新米冒険者でも厳しく『強くはないが弱くもない』という印象がされる通り簡単に倒せる相手ではない。とは言え基本的に討伐は新米がするあたり強さ的にはその程度。
名称・アングリーピッグ
種別・獣型
異名・肉弾豚
主な生息域・各地の森最深部
エリスの一言・『肉が美味いんですこいつは』
備考
全身が特殊な脂肪で覆われた丸い豚であり打撃を吸収して無効化する特性を持つ、ただ爪も牙もないので行うのは体当たりのみ、手足も短くスピードも無いため武器を持っていれば倒すのは容易。
この魔獣の最大の特徴はその肉の旨さ。本来魔獣は死ぬと毒性のある腐敗ガスを噴き出す事で有名だがこの魔獣はそれがなくまた脂肪でありながら脂っこくなくあっさりした旨味を持つ。その旨さから冒険者の間では人気だが実は結構な希少種で森の奥深くにしかいない。
【Dランク】
明確に死の危険が付き纏うランクであり『強い』と言われる段階。中堅冒険者でも単独で戦えば死ぬ可能性が多く民間人が出逢えばまず間違いなく殺される。上のランクに比べればまだ弱い部類に入る物の少なくとも武装しただけ人間では勝てない、勿論新米冒険者が戦いを挑めば十中八九死ぬ。これを一人で倒せるようになったら一人前の冒険者。
安全な魔獣がいないと言われる魔獣大国アルクカースではこれが最低ランクとして出現。アルクカースの子供はこれを追い回して遊んでいる。
名称・チャリオットファラリス
種別・獣型魔獣
異名・鋼鉄牛
主な生息域・カストリア中部全域
エリスの一言・『アルクカースと言えばコイツ!』
備考
体の隅々が鋼鉄で構成された猛牛、当然その防御力は洒落にならず剣や槍での討伐は余程の威力がなければ不可能。圧倒的な硬度と重量を活かした突進は一撃で家屋を倒壊させる威力を持つ。
この魔獣が恐ろしいと言われる点は二つある。一つは本来はFランクくらいしか出ない平和な平原にも時折現れる事。新米冒険者が間違えて挑んで歯が立たず殺される事件が多発している。
そしてもう一つは群れを形成する習性があるという事。一匹でさえ恐ろしいのに数十匹単位で纏まって動く、当然危険度は跳ね上がりチャリオットファラリスの群れの危険度はBランクになる。
だが幸いチャリオットファラリスの群れはアルクカースでしか見かけない為その辺を歩いていて見かけることはない。逆を言うとアルクカースではこれが群れで歩いている。
若き頃のベオセルクはこれを拳だけで狩って回るのを趣味にしていた。
名称・サンドベアー
種別・獣型魔獣
異名・砂吐熊
主な生息域・旱魃地帯
エリスの一言・『実は脇腹が弱点です』
備考
砂の山に擬態する大きな熊、通常の熊よりも大きく高い戦闘能力を持ち毛皮は砂のように柔らかく魔術を弾く効果がある。また口から高密度の砂を吐き出す力もあり受けると防具ごと体が削られる。
旱魃地帯や砂漠地帯に現れる大物魔獣だがアルクカースでは普通にその辺にいる。普段は砂を舞上げ自分の体に被せ砂の山に擬態している為不自然な砂の山を見つけたら近寄らない事が推奨される。
名称・フレイムダンサー
種別・不定形型魔獣
異名・踊る火炎
主な生息域・旱魃地帯
エリスの一言・『雨の日はどこに行っているんでしょうね』
備考
渇いた地域に生息する意志を持った炎。踊るようにピョンピョン跳ね回り人間を見掛けると襲いかかってくる。全身が炎というより炎そのものが意志を持っておりコアらしいコアも見当たらない不思議な生き物。一説では炎を操る魔獣が生み出した火炎が暴走して生まれたモノと言われている。
勿論物理攻撃は効かない、基本的には魔術でなんとかするしかないが実は水瓶で水をぶっかけるだけで鎮火出来てしまうので対処法を知っていれば一般人でもなんとかなる。ただそれでも踊りながら炎を振り撒くこの魔獣相手に水をかけられるかと言えばやや怪しい。倒すと何も残さず消える為旨味の少ない魔獣。
名称・アングリービックピッグ
種別・獣型
異名・大肉弾豚
主な生息域・不明
エリスの一言・『物凄い美味しいらしいですが…爆絶カロリーです』
備考
通常より数倍大きく成長したアングリーピッグ。脂肪はより大きく膨らみ打撃でダメージを与えるのは不可能、ラグナのパンチを受けても吹き飛ぶだけで平気で生きていた。
この魔獣の最大の特徴はやはり美味い事、アングリーピッグよりもなお美味く骨まで美味いと言われる魔獣界の絶品グルメ、しかしアングリーピッグ以上の希少種でありその姿を見るだけでも結構ラッキー。そして何よりこれ一匹丸々食べると摂取カロリーがエグい事になり間違いなく太る。
【Cランク】
それなりの経験を積んだ冒険者複数人で討伐することが推奨されている危険な魔獣。これを倒せるようになってからようやく一人前とも言える難関の敵、ここからかなりの大型種が混じるようになりしっかり準備をして戦うことが推奨される。
また、アルクカースではこれ村の若者が拳一つで退治しに行くランク。
名称・エダークスアラクネ
種別・虫型魔獣
異名・大女王蜘蛛
主な生息域・森林地帯最奥
エリスの一言・『たまに平原に出るので注意が必要です』
備考
森の奥深くに住まう大型の蜘蛛型魔獣、口とお尻から別々の糸を吐き
甲殻は非常に堅牢で下級魔術程度なら簡単に弾き返してしまう。口とお尻から吐く糸で種類が変わる、口からは高出力の槍のような糸を吐きお尻からは粘土の高い糸を出す。
基本的なセオリーとしては誰かが正面で注意を惹き、別の誰かが背後から柔らかい腹部を攻撃する事。単独で撃破するのは難しいがラグナはワンパンで消し飛ばした。
名称・ロックイーター
種別・魚型魔獣
異名・岩を食う怪魚
主な生息域・岩場など
エリスの一言・『テオドーラさんに殺されてたやつです』
備考
巨大な口に鋸のような歯が並ぶ複眼の巨大魚。地面を掘り進み岩を食いながら進み鉱物資源を食い荒らしてしまう厄介モノで見かけた際は積極的な頭髪が推奨される。
硬い鱗に地面を泳ぐスピードも速く生半可な攻勢ではまず間違いなく仕留めきれない。また地面を穴だらけにして逃げ場を奪うなど狡猾な立ち回りをする為倒す際は基本的に先手必勝が求められる。
一日中地面の中にいるわけではなく一日の大半は陸上で横たわっている。地面を掘り進むのはかなり体力を使うようで少し掘り進むと地面に這い上がってきて休憩する。
名称・グレーターアバドン
種別・虫型魔獣
異名・山割り飛蝗
主な生息域・岩場地帯
エリスの一言・『小さい頃は苦戦した相手です、今は五秒です』
備考
見上げるほどに巨大な飛蝗、特に後ろ足が常軌を逸する程肥大化しておりそこから生み出されるパワーはAランク級であり頭突きで山を割ったと言う記録も残る怪物。
前面の甲殻は分厚く基本的に前方からの攻撃は効かない、セオリーとしては突っ込んできた攻撃を回避し後ろを攻撃すること。突撃を罷り間違っても受け止めようなんて考えてはいけない、グレーターアバドンは突撃時に衝撃魔術を使っており見かけ以上の威力を発揮する為人間が受け止めるとバラバラになってしまう。
名称・スノーホワイトベア
種別・獣型魔獣
異名・雪隠れ熊
主な生息域・ズギュアの森全域
エリスの一言・『実は体毛は白じゃなくて透明です』
備考
寒冷地、特にオライオンのズギュアの大森林の中に出現する巨大な白熊。サンドベアーの色違いであり雪国仕様のサンドベアーとも言える。だが原種よりも寒さに耐える為分厚い脂肪を持っておりそれがそのまま防御力の向上に繋がっている。サンドベアーの亜種らしく普段は雪の山に擬態している為不自然な雪の山は見かけても近寄らない事。
また口からは吹雪を吐き相手を凍らせてしまう事もある為冷気対策は必須。と言うか世界一寒いオライオンにいるんだから冷気対策はしてて当然、してない奴は死んで当然。
名称・ブルベリアラージャ
種別・魚型魔獣
異名・空飛ぶ巨魚
主な生息域・カストリア全域
エリスの一言・『雲のない日は良く風と一緒に飛んできます』
備考
空を泳ぐ魚であり人間を見つけると地面目掛け突っ込んでくる。基本的に手の届かないところから一方的に攻撃を仕掛けてくる事で知られており近接主体の冒険者パーティなら例え熟練者で構成されていてもパーティ全滅に追い込まれかねない。まぁ熟練者なのにパーティの役職を偏らせている時点でどのみち長生きはできないが。
【Bランク】
非常に強力な個体であり基本的には十人近い冒険者でチームを組んで倒すことが推奨されている強力な魔獣。罷り間違っても新米冒険者が戦ってはいけない相手。
名称・インクブスムステラ
種別・獣型魔獣
異名・悪運鼬
主な生息域・カストリア全域
エリスの一言・『黒い魔獣は大概強いので注意です』
備考
黒い体毛を持つウィーゼル種、非常に高い戦闘能力を持ち爪からは斬撃波を飛ばしその鳴き声には敵対者の体感速度を遅くする効果があり、ただでさえ速いインクブスムステラの速度が異様に速く感じてしまう。また後ろ足には衝撃波を放つ力が宿っておりこれで一気に相手に突っ込み粉砕するムステラミサイルという大技があり鉄の板くらいなら簡単に貫通する。
上記の通りウィーゼル種にはあるまじき戦闘能力が備わっており勿論ウィーゼル系最強種。新米冒険者は絶対戦ってはいけない相手だが恐ろしいことにコイツは通常のウィーゼル種に時折紛れる形で出現する事で知られている。
ウィーゼル狩りで荒稼ぎしている新米冒険者達を皆殺しにしたり、ウィーゼル種だから弱いと勘違いした新米冒険者達を皆殺しにしたりとその悪名は知れ渡っている。中堅クラスでも戦闘態勢が整っていなければ退却するほどの怪物。新米諸君は見かけたら逃げよう。
名称・イフリートタイガー(成体)
種別・獣型魔獣
異名・灼熱の赤夢
主な生息域・カストリア全域
エリスの一言・『実は肉が美味いです』
備考
イフリートタイガーが長い時間をかけて成体になった状態。ただでさえ強力だった個体がさらに巨大化し手のつけられない怪物になっている。
ブレスは光線のように灼熱を飛ばし、炎の尾を振り回して森を焼き切る。非常に高い戦闘能力を有しており街の私兵隊程度では対応出来ない。
名称・オーガ
種別・亜人型魔獣
異名・ゴブリンの王
主な生息域・カストリア全域
エリスの一言・『図体はでかいですが賢くないので弱いです』
備考
緑の皮を持つ大型のゴブリン、一匹でゴブリンの群れに匹敵する強さを持ち生半可な攻撃は全て弾き返す強靭な肉体を持つ。また基本的にゴブリンと行動を共にしており人間を襲う際はゴブリンを率いて現れる為危険。
常に回復魔術を使っておりスタミナを回復している為スタミナ切れの心配がなく常に全力で動いてくる。たまに勢い余ってすっ転ぶ事もあるがそれさえ危険な攻撃として認知されている。
ゴブリンを率いて現れるゴブリンの王…と呼ばれているが実際はゴブリンよりも知能が低く、またゴブリン達が集落を作り家の中で暮らしているのにオーガだけ外で生活していたりする為学者達の中では実際はオーガはゴブリンに都合よく使われているだけで実際は用心棒的な扱いなのでは…と言われている。
名称・カリュプスファラリス
種別・獣型魔獣
異名・黒金猛牛
主な生息域・アルクカース国境付近
エリスの一言・『殆どAランク級の強さなので戦うのはお勧めしません』
備考
全身が青銅で出来たチャリオットファラリスの上位種で全身が黒金で出来た凶暴な個体。硬度が増している上に攻撃性も増幅しており一体でチャリオットファラリスの群れに匹敵する強さを持つ。またチャリオットファラリスは使わなかった全身に爆撃付与魔術を纏っての突撃『黒牛撃』と呼ばれる必殺技を扱う。
個体数は少ないがアルクカース国境付近に現れアルクカースに踏み込んだ冒険者にアルクカースの洗礼を加える事で有名。
アマルトのビーストブレンドで体色が黒色に変わるのはこの魔獣の因子を取り込んでいるから。
名称・スケイルサーペント
種別・海洋魔獣
異名・海の青龍
主な生息域・マレウス近海
エリスの一言・『海にいる魔獣の中では結構大きい方です』
備考
海を泳ぐ巨大な蛇、竜と言われることもあるが蛇である。全身が鋼鉄のような鱗で覆われ巨大な牙を持ち船をひっくり返したり串刺しにする恐ろしい魔獣。海にも川にも現れる為海洋魔獣とは言われているが別に塩水だろうが淡水だろうが関係ない模様。
【Aランク】
冒険者協会が認定しているランクの中では最上位。冒険者百人単位での討伐が義務付けられており単独で戦って勝てるのは四ツ字冒険者くらい。基本的に出現=災害と目されるレベルで常軌を逸した強さであり倒せたら英雄である。
アルクカースではそこら中にいるしカロケリの戦士達はこれを狩って食べている。
名称・フォートレスブレイカー
種別・獣型魔獣
異名・城崩し
主な生息域・魔獣の山最深部など
エリスの一言・『めちゃくちゃ強いです、シンプルに強い』
備考
アルクカースにある魔獣の山に出現する大型魔獣。かつてアルクトゥルスとタマオノ(実際はレグルスとタマオノ)の最終決戦の地となった山を現在根城にするゴリラ型の魔獣であり異常発達した腕で城さえも砕く危険極まる魔獣。
腕には腕力強化魔術、攻撃の際には加速魔術、インパクトの際には衝撃拡散魔術を使いただの一撃で軍隊さえ蹴散らす。また窮地に陥ると下位の猿型魔獣を呼び寄せたり咆哮で冒険者の動きを縛ったりなど脳筋っぽい見た目の割に意外に狡猾。
弱点らしい弱点はなく撃破には純粋な実力が求められる。
名称・グレーターキマイラ
種別・獣型魔獣
異名・暴れ狂う強獣
主な生息域・カロケリ山の麓
エリスの一言・『今でも戦う時は気を引き締めます』
備考
獣型魔獣の中でも危険な部類に入るキマイラ、その最上位タイプであり獣型魔獣最強種。一匹で百人の冒険者を相手取れる強さであるにも関わらず常に夫婦で行動するという恐ろしい習性を持つ。
獅子に山羊が覆い被さるように一体化しており、尻尾には蛇が生えている異形の姿。中には背中から蝙蝠の翼を生やしている個体もいる。獅子、山羊、蛇は別個の意識を持っており戦闘になるとそれぞれが別々の魔術を同時に発動させ暴れ回る。また獅子と山羊と蛇は別々の魂を持っており獅子を殺しても山羊が肉体を動かし山羊が死んでも蛇が体を操り動く為三回殺さねば死なない。二体同時に相手にすることを考えると合計六回殺さなければ倒せない。
伝説の魔獣と呼ばれる程の強さであり出会って生き延びただけでも奇跡と言われる。
夫婦で行動、とはいうがじゃあ実際雌雄の違いを見分けられるかと言えば見分けられない。身体的にも二頭とも違いがなくキマイラ達が何をもってして夫婦の形を形成しているかは全く不明。夫婦で動く理由も不明。ただキマイラが別の夫婦と出会っても絶対にパートナーは見間違えない。カロケリの戦士達も見分けられる言っているがいざどっちが雌雄か聞くと全員別々の方を指差す。
名称・ギカントボア
種別・獣型魔獣
異名・鳴動する山猪
主な生息域・コルスコルピからマレウスにかけて全域
エリスの一言・『アインの子分です』
備考
家屋よりも大きな巨大な猪、足も巨大であり人間を踏み潰して暴れ回る怪物でありグレーターキマイラに並ぶ獣型魔獣最強種に部類される。ただ一体で行動する為二体同時出現するグレーターキマイラには若干危険度で劣る。
全身の筋肉が鋼よりも硬く硬化しており、また全身から毒性魔術を振り撒く力を持っている為ただその場にいるだけで人がバタバタ死んでいく。一応猪である為突進能力も持ち合わせるがサイズが大きすぎて追突できる相手がいない為あまり行わない。
名称・デビルコーラル
種別・海洋魔獣
異名・人食いサンゴ
主な生息域・マレウス近海
エリスの一言・『エリスも一撃では倒せませんでした』
備考
通称人食いサンゴと呼ばれる海洋魔獣最上位種。傷つけても傷つけても即座に体が回復する能力を持ち人間を食べようと襲いかかってくる化け物。サイズも帆船ほどある為基本的に近接戦で倒すのは難しい、船の大砲で集中砲火を浴びせて撃退するのがセオリー。
特殊な攻撃は行ってこないがメチャクチャしつこい。
名称・タイラントクラーケン
種別・海洋魔術
異名・暴君蛸
主な生息域・マレウス近海
エリスの一言・『コイツがレッドランペイジだと思ってました』
備考
マレウス近海に住まう魔獣の中ではトップクラスに強いと言われる大蛸でありこの魔獣より強く危険な魔獣は余程変なところに行くかメチャクチャ運が悪くない限りは出会うことがない。つまり通常の冒険で出会う中では最強の海洋魔獣。
古式魔術に匹敵する水砲弾を放ち高速で触手を振るう、その強さはエリスをして『メチャクチャ強い』と冷や汗をかくほど。サイズも城程の大きさがあり高い耐久力と攻撃力が武器。
しかし作中では真の海の王者レッドランペイジに一撃で殺されてしまった。
名称・レッドリザード
種別・龍型魔獣
異名・赤龍
主な生息域・カストリア大陸山岳地帯頂上付近
エリスの一言・『高高度を飛んでるとたまに見かけます』
備考
空を飛ぶ巨大な翼龍、空を駆け抜け口から火を噴くスタンダードな龍であり魔獣達の中でもトップクラスの力を持つ。
分かりやすく強い、戦闘能力は勿論高く知能も高い。四ツ字冒険者が率いるクランでようやく討伐が許されるレベルの魔獣であり全ての冒険者が討伐を夢見る存在。
赤龍の顎門の赤龍とはつまりこれ。
名称・アトランティス
種別・龍型魔獣
異名・深海龍
主な生息域・絶海テトラヴィブロス周辺
エリスの一言・『見たことないですね…珍しい魔獣です』
備考
深海に住まう海洋魔獣最強種にして超希少種。タイラントクラーケンよりも強いが下記の通り基本出会うことはない伝説の魔獣である為カウントされることは少ない。
個体数が異様に少なく出会う事は基本的に稀であり出現区域もテトラヴィブロス周辺に限られる為その姿を知る者も少ない。しかしその実力は龍型魔獣の中でも最上位であり龍型魔獣の中でもトップクラスと噂される。
重力を操る力を持ち海の中から船を沈めテトラヴィブロスに入り込んだ船を沈める役割を負っている。特別な魔獣を除けば最大クラスの全長を持つ。
アマルトのビーストブレンドの中に組み込まれている。
【オーバーAランク】
種別上はAランクに入るものの明らかにAランクからは逸脱した存在に与えられる称号、称号であって明確な分類があるわけではない。百年に一度の周期で現れる最強格の魔獣で圧倒的な力で人類を殲滅していく姿はまさしく災害。
その強さもさることながら真に恐ろしい点は情報がほとんどない事。追い詰めても奥の手や隠していた手を唐突に使い事前に対策しなければ対応困難な行動をしてくる場合が多く撃破には基本的に事前の情報収集が必須。
また限定的ながら他の魔獣に対する命令という名の脅しを行う能力を持つ、これにより自身より上位の存在がいない場に限り魔獣を操ることができる。
当然ながら通常の冒険者には絶対に撃破は不可能、と言うより今まで数多くのオーバーAランクが出現してきたがその全てを魔女が倒している。今現在オーバーAランクを人間が倒した例はたったの二例しかない。
名称・モンブランパフェ
種別・獣型魔獣
異名・完全なる白峰
主な生息域・オライオン
エリスの一言・『美味しそうな名前ですが洒落にならないくらい強いみたいです』
備考
数百前オライオンに出現したとされる超巨大な白熊型魔獣。真っ白な毛にところどころ硬質化した皮膚が鎧のように隆起した姿。オライオンの果ての絶対氷河から現れた怪物であり当時のテシュタル神聖軍に甚大な被害を与えた悪魔のような存在。
常時発動型の『物体硬度操作魔術』を発動させており自らの肉体を硬度限界点まで高め硬質化させることで物理攻撃を完全無効化、魔女曰くアルクトゥルスでも割れないレベル。そして同時に周囲の物体の硬度を極限まで下げ溶かしてしまう。これにより近づいた人間を溶かし地面を水のように遊泳して神出鬼没に暴れ回った。
最後は魔女リゲルの幻惑魔術により莫大な情報を視界を通じて叩き込まれ情報処理能力を焼き切られ頭が破裂して死んだ。
名称・ハイドロジェリーヒュドラ
種別・不定形型魔獣
異名・遊泳する死の海
主な生息域・アルクカース
エリスの一言・『アルクカースの戦士を殺して回ったらしいです、怖いですね』
備考
数百年前に出現した空を浮かぶ超巨大な白色のクラゲ。何かを伝えるように体のあちこちが常に等間隔で発光している。気球のようにプカプカ浮いているがそのサイズが異常であり島が浮いているレベルの巨大さを持つ。突如アルクカースの空を切り裂いて現れた怪物であり当時のアルクカース最高戦力すら一方的に殺した死の権化。
常時発動型の『極限分裂魔術』を発動させており、末端から微粒子レベルで分裂し目視不可能な小ささの自分を毒針として散布しており彼女の半径数キロ以内の生命体を殺し尽くす。これによりアルクカースの戦士達はバタバタ死んだ。
最後はアルクトゥルスの出陣により殺されたが、アルクトゥルスの出現まで物理攻撃無効化能力を保持していることが判明しておらず、アルクトゥルスの一撃すら凌いだ。その後体内の水分を振動させる一撃をくらい爆発四散して死んだ。
名称・レッドランペイジ
種別・海洋型生物魔獣
異名・波濤の赤影
主な生息域・ディオスクロアの内海全域
エリスの一言・『次はエリスがコイツを殺します』
備考
カストリアとポルデュークの間の海に出現した超巨大なエイ型魔獣。普段は海中に身を潜めているが尋常ならざるサイズをしており浮上した際は島と間違えられる程の大きさをしている。また尻尾が十本に別れており尻尾には無数の毒針が仕込まれ魂にまで影響を与えるほどの強力な毒を秘めている。
高い知性を持っており人間を相手に頭脳戦を仕掛けられるほど賢い。ただ突然の事態には弱く直ぐにパニックになる部分があり、自身より弱い存在ま明らかに見下したような戦い方をするなどやや性格面には難がある様子。
常時発動型の『海洋操作魔術』を発動させており海水を吸い込み体内に貯蓄している。その海水を自身の肉体に置き換えたり高出力噴射を行い発射することも出来る。自分に触れていない海水も操り動かすことも出来る為その気になると海そのものを荒らすことで海上の人間を殲滅させられる。
常に海水の中に居て常時海水の鎧を生み出してダメージを無効化しもしダメージを負っても海水がある限り致命傷を受けても死なずに即座に回復する。肉体の変形や体内の魔獣を使った攻撃など結構芸達者。
長年討伐されることなくマレウスの海を棲家にしており数多くの海賊を殺してきたが最期はラグナとの死闘の末陸上に打ち上げられそこで討ち滅ぼされ死んだ。
名称・キングフレイムドラゴン
種別・龍型魔獣
異名・終末の焉龍
主な生息域・マレウス
エリスの一言・『文句なしの史上最強魔獣ですね』
備考
五十年前にマレウスに出現した龍型魔獣の最強種、筋骨隆々の肉体に二本足で立ち鋭い爪と牙と巨大な翼を持つ紅の超大型龍。また他の魔獣と違い明確な知性を覗かせる部分も多く人間との戦いで的確な絶望を与えるために自ら能力を封じて立ち回り続けるなどクレバーな面があり自身の油断によりつけられた傷はあえて再生させないなど誇り高い面を持ち合わせる。
常時発動型の『極炎掌握魔術』などを使っており翼膜から流星群のような炎を放ったり拳に炎を纏わせたりと人間のような魔術の扱い方を行うが火力は人間とは比べ物にならない。特に口から吐かれるブレスは常軌を逸した威力を持っており海を蒸発させ山を消し飛ばし余波で谷を作るなど魔女の攻撃にも匹敵する影響を与えている。
また炎を吸収して再生する能力を持っており自身が生み出した炎でも回復出来る為周囲の可燃性物質が完全に焼け切らない限り死ぬことはない、と見せかけて実は血液がマグマのような性質を持っており傷つけられると同時に出血した血が発火する為ダメージを無効化出来る。
また大量の水を浴びると黒龍の姿に移行する。マグマの性質を持つ血が体内で硬質化し異常な防御力を発揮し始める。動きを全く阻害せずに固まった肉体は第三段階クラスの攻撃でも傷がつかず実質人類にダメージを与えるのは不可能。
高い知性による駆け引きと全てを消し去るブレス、そして何段にも隠された能力により史上最も人類を追い詰めた大魔獣。明らかにオーバーAランクの中にも収まっていない、オーバーAランクオーバーの怪物でガンダーマンはスーパーオーバーAランクと呼んでいるが普及してない。
マレウスの街を虱潰しに滅ぼしていたが最期はガンダーマンとの一騎打ちに敗れ死んだ。その死骸は今も南部に残され焉龍屍山として周囲に毒素を振り撒いている。恐らく腐敗して消え去るのに数百年はかかるの見られている。
【五大魔獣】
魔獣王タマオノの直接的な因子を受け継ぐ五体の魔獣皇子と呼ばれる最強の魔獣達。普段は人類が手出しできない領域に生息しており姿を見せない。時折見える姿が断片的に伝わる限りであり基本的に接触は禁じられており、もし怒らせて人類領域に入り込まれたら確実に人類が多大な被害を受けることが予測されている。
非常に高い知性と戦闘能力を持っており、その実力は軽く見積もっても第三段階最上位クラス以上。オーバーAランクが人類にとっての魔女大国最高戦力であるならまさしく五大魔獣は魔獣にとっての魔女である。
全ての魔獣に対する命令権を持っておりどんな魔獣も無条件で従わせることができる、しかし魔獣の製造権は持っていない。
名称・トリエステ
種別・管理型魔獣
異名・大帝巨鯨
主な生息域・星根界アウズンブラ、海洋全域
エリスの一言・『普段は海の中にいるようですがたまに空も飛ぶらしいです』
備考
魔獣王タマオノが死の寸前生み出した五体の魔獣のうちの一体、超巨大な肉体と黒色の体皮を持つこと以外一切不明。普段は世界の海を遊泳して海洋魔獣を従えている。
非常に高い知性を持ちながら人間への理解が極度に薄い、人間に変身することも出来その際は3メートル近い女性に変身して一切衣服を着ないというどう考えてもそんな人間いないだろと突っ込まれるような姿になる。
一滴で湖一つ分の密度と重量を持つ特殊な液体である『星水』を体内に蓄えている。
名称・カーマンライン
種別・監視型魔獣
異名・空世鳳王
主な生息域・星根界アウズンブラ、大気圏
エリスの一言・『一瞬だけ、昔見たことがあります』
備考
魔獣王タマオノが死の寸前に生み出した五体の魔獣のうちの一体、超巨大な鳳凰型魔獣であり普段は雲よりも遥か上を飛行しており星に最も近い位置にいる魔獣。基本目視は不可能であり人間に対して全く興味を持っていない。
非常に高い知性を持っているが人間への理解が極度に薄い、人間に変身した際は緑色のリーゼントの男になりてんでチグハグな衣服を間違った着用の仕方をしており人のおしゃれを全く理解していない。
名称・アクロマティック
種別・王星型魔獣
異名・変幻無偏
主な生息域・星根界アウズンブラ、世界全域
エリスの一言・『エリスこいつ嫌い』
備考
魔獣王タマオノが死の寸前に生み出した五体の魔獣のうちの一体、膨大な体積と無数のコアを持つ無色透明のスライムであり時折人里を襲っては大量の行方不明者を出して遊んでいる。たまにコアを一つ落としてしまったりすることもあるがコアはコアで自立で動ける為あんまり困らない。
知性もそうだが人間への理解が非常に高い、人を殺すことを趣味にしているだけあり人に完璧に擬態することや人間社会に溶け込むのもお手のもの。なんなら大いなるアルカナの幹部になり仲間達に魔獣であることを気づかれないまま過ごしていた。
今はエリス一人に対して異常な執着を向けており彼女と再会しエリスを殺すことだけを目的に生きている。しかし八千年を生きた彼にとって本来は短いはずの十年が『エリスとの再会を待つ十年』に代わり彼は初めて時間の長さを知った、彼にとってあまりにも長い十年は…アクロマティックという魔獣を狂わせるには十分すぎる時間だった。
またシリウス曰くアクロマティックの人格形成のモチーフはレグルスらしい。
名称・テラ・マガラニカ
種別・宰相型魔獣
異名・深界龍星
主な生息域・星根界アウズンブラ
エリスの一言・『そう言えばマレウスの周りがやたらめったら荒らされてたな…』
備考
魔獣王タマオノが死の寸前生み出した五体の魔獣のうちの一体、非常に巨大な肉体を持つ龍であり普段は海の中で過ごし時折体を海上に出し人類の船を沈めて海の魔獣に餌やりをしている。絶海テトラヴィブロスが脱出不可能な海域なのは彼女が内側に入った人間を外に出さないようにしている為。目的はテトラヴィブロスの下にあるアウズンブラに近づかせない為。
アクロマティック以上に人間への理解が深くかなり長い年月人間界に溶け込んでおりラニカとしてコルロとも協力してサイディリアルを訪れていたりした。また凡ゆる力場を操る力を持ち地面を持ち上げたり隕石を降らせたりやりたい放題出来る。
五体の魔獣のうち初めて生まれた魔獣であり長子として普段は他の大魔獣を総ている。
名称・ソティス
種別・天狼星型魔獣
異名・極夜終天
主な生息域・星砕の大穴内部
エリスの一言・『もし赤ちゃんの姿のまま現れたら、エリス戦えるでしょうか』
備考
魔獣王の死に際に生み出された第二の魔獣王。人間そっくりな姿を持つゴブリンでありその力は羅睺十悪星や魔女にも匹敵すると言われている。しかし最後に生み出されタマオノが崩壊寸前の状態で世に出されたせいで今はまだ未完成。だから赤ちゃんの姿をしている。
赤ちゃんながらに自立した人物であり舌足らずながらに自らをスーパー赤ちゃん、ティーちゃんと名乗り行動している。また彼女の育成は基本的にマガラニカとウルキで行っている、そのせいでウルキはウルキ叔母さんと呼ばれている…がしかしウルキも否定する通り叔母ではない。どっちかというと母の同僚であり祖母の部下である。
モチーフ元はシリウスであり、魔獣達にとってのシリウスとなるよう設計されている。
【分類不能】
種別上どのランクにも分類されない特異な魔獣、魔獣であること以外全ての魔獣と共通点がなくランクもついていなければ一般的な魔獣図鑑にも記載されていない。
名称・アンノウン
種別・不明
異名・魔獣の雛形
主な生息域・無し
エリスの一言・『コイツ気持ち悪いから嫌いです』
備考
本来は生まれない魔獣、いないはずの魔獣でありこれが世に出ている時点でなんらかの異常事態が起こっている。魔獣を作る際に出来る骨組みであり本来はここから色々付け足したり進化し形が変わったりする筈の物。魔獣を粘土細工と例えるならこれは粘土そのものであり名前すらつかないデフォルト状態の魔獣。
しかしその分肉体には必要なものが搭載されておらず頭を潰しても動き続ける。また肉体増強魔術などを常時発動させている為そこらの魔獣より余程強い。
ただ甚大な弱点を抱えており…それは彼らには脳みそも考える知性もない為司令塔となる魔獣がいない限り彼らは動けないこと。五大魔獣か魔獣王が場にいない限りただの肉の塊である。肉体的に見れば強いには強いが本当に強い魔獣はその知性を使って人間を狡猾に罠に嵌めてくるので知性のないこいつらは実力さえあれば誰でも倒せる。
名称・アイン・ソフ・オウル
種別・混合魔獣
異名・新世代の魔獣王
主な生息域・無し
エリスの一言・『許せません、コイツはみんなを傷つけたやつですから』
備考
死したアクロマティックのコアと魔獣王の髄液がアレクセイの肉体の中で混ざり合い生まれた新たな魔樹王を名乗る大魔獣、本人は新たな魔獣王を名乗っているがどちらかというとまた動き出したタマオノの一部みたいなもの。
アクロマティックが持っていなかった魔獣生成能力を持ち体中からアンノウンを生み出し操り戦う。また現在存在する魔獣の因子を引き出し肉体に反映させることで全ての魔獣の力を使うことができる。
人格のベースはアクロマティックだがシリウスとタマオノの意思も混在しており長期間肉体を維持出来ずしばらくするとそれぞれの人格が乖離し破綻して肉体が崩壊する。
一応アクロマティックのコアが使われ人格ベースになっているがこの状態になった時点でアクロマティックとの知識共有から離脱して完全に別個体になっている。
名称・タマオノ
種別・母体型魔獣
異名・魔獣王
主な生息域・無し
エリスの一言・『シリウスとの戦いの後、師匠と一緒に彼女の墓に花を手向けました』
備考
シリウスが魔術で生み出した魔術生命体の最高傑作でありシリウスが行っていた魔獣生成を代わりに担う存在。また羅睺十悪星の一人として魔女達とも戦った存在。
ただシリウスに生み出されただ人を傷つける存在に生まれてしまっただけで彼女の人格自体は完全な悪のものではなく、人間の子を殺し、その人間の子に我が子を殺され…という輪廻に辟易していた。
アルクカースではアルクトゥルスと戦い、その後最終決戦ではレグルスと戦い、そこでレグルスによって殺された。その際五大魔獣を生み出し…レグルスに看取られながら死んだ。
その後現代のアジメクでのシリウスとの最終決戦の際レグルスとの約束を守る為シリウスから離反、創造主を裏切り魔女の弟子達に全てを託して今度こそ消えた。
ちなみに現代の魔獣が生まれているのはタマオノの力によるものではなくシリウスの魂が作り出した魔獣生成魔術が勝手に作っている。魔術の進化は既にシリウスの興味の外にあり…勝手に作動し勝手になんらかの意図を持って生み出され続けている。
名称・新生魔獣王
種別・不明
異名・輪廻する因果
主な生息域・発見不可
エリスの一言・『歌にもなってるとか…人気なんですかね』
備考
タマオノの死後長く空席となった席に座る事が許された存在。魔獣でありながら魔獣ではなく特異な存在であり現状魔女にも魔女の弟子にも興味を抱いていない。シリウスでさえその存在を最近まで知らなかった異質極まる新たな魔獣王。
彼女は自身の中に宿る魔獣の怨念を理解している、だが同時に今自分がどんな存在かも理解している。二律背反的な運命を前に迷い続けていたが…最早迷うことはなく、人類の敵対者になる事を決め、同時に『人』である事をやめた。