400話記念『魔術辞典+α』
魔術一覧
威力・直接的な破壊力を指し示す値、高ければ高いほど攻撃能力が上位の物になる。基本的には威力が高いほど応用性が低くなる法則がある。
応用性・様々な用途に転用出来る使い道の幅。高いほどに魔術の形を変え色んな方法で操ることが出来る。応用性が高いほど威力が低くなる傾向にある。
魔力消費・一度使用した際に魔力をどれだけ消費するかの値、これが威力よりも高い場合は燃費が悪い魔術として扱われる。大きくなればなるほど効果範囲や威力が高くなる。
位階・魔術そのもののランク。上位のものになればなるほど強力であり例えば『位階Fの威力A』と『位階Aの威力F』なら後者の方が上。比較するなら同位階の魔術同士の方がやりやすい。高くなればなるほど魔力消費が大きくなる。
またあくまでこれらは指標であり、使い手の技量や使い方によって威力や応用性などは大きく変動する為宛にならない部分もある。
・現代属性魔術
最も一般的な魔術であり習得者が最も多い魔術体系。数も凄まじく多く簡易的でありながら攻撃力にも優れており戦闘を生業とする者には好まれる傾向にある。
魔術界の優等生とも呼ばれる安定性を持つ代わり際立った事が出来ず、また似たような魔術がいくつも開発されている。
レッドブロークン
威力:D応用性:E魔力消費:D位階:D
目の前に爆炎を作り出す基礎的な属性魔術、射程は短いが威力は満点、冒険者達の多くが対魔獣戦用として習得している場合の多い魔術。強いかどうかは別として非常に便利。
主な使用者・ティンダー・バーナー
グレイトバーナー
威力:C応用性:D魔力消費:D位階:D
高密度の炎を噴射する基礎的な属性魔術、手のひらから炎を噴射する物凄くスタンダードな炎系魔術。威力はそれなりに高いが魔獣は炎とかあんまり関係なく突っ込んでくるので真っ向からこれで炙ってもあんまり意味はなかったりする。それでも見た目の派手さから習得する冒険者は多い。
主な使用者・ティンダー・バーナー
クリムゾンエクスプロージョン
威力:B応用性:E魔力消費:A位階:D+
目の前に大規模な爆炎を作り出す基礎的な属性魔術、レッドブロークンの上位に位置する魔術であり見た目的な変化はないが火力はこちらの方が上。しかし威力よりも魔力消費の方が大きい為非常に燃費も悪い。
主な使用者・ティンダー・バーナー
フレイムインパクト
威力:D応用性:C魔力消費:E位階:F
炎の衝撃波を放つ基礎的な属性魔術、アロー系に次ぐ世界で二番目にポピュラーな魔術系統インパクト系列の一つ。アロー系とは違い明確に高い威力を持っている為これを習得しているだけである程度戦える人間として扱われる。
才能があれば子供でも習得出来る安易さとそれなりの威力からアロー系共々魔術教本の最初のページに記載されていたりする。
主な使用者・多くの冒険者
フレイムクルーアル
威力:C応用性:C魔力消費:D位階:D
炎の斬撃を飛ばし攻撃する属性魔術、正確に言うなれば斬撃ではなく斬撃のような炎である為切断能力は皆無。炎による薙ぎ払いと見た方が正しく、横方向への攻撃範囲は随一であり近接魔術の代わりとして使う者もいる。
斬撃ではないもののデティのような高位の術者が使った場合、炎の密度と出力が通常のものよりも高くなり、普通に相手を焼き切る炎の剣として擬似的な切断能力を得ることもある。
主な使用者・デティフローア
ブラストスターマイン
威力:B+応用性:E魔力消費:C位階:C
複数の爆炎を同時に放ち周囲を吹き飛ばす上級属性魔術、これを習得すれば炎魔術の達人を名乗ってもいい。豪快かつシンプルな魔術であるが故に多くの冒険者から好まれているが範囲が広すぎる為使い方を間違えると自分も焼け死ぬ。
主な使用者・ティンダー・バーナー
ウルカヌスラース
威力:A応用性:D魔力消費:B位階:B
炎熱系魔術最強の一角と謳われる属性大魔術。カリエンテエストリアと並び現代炎熱魔術の頂点に位置すると言われる魔術であり、威力こそカリエンテエストリアに劣るもののその絶対な効果範囲は山火事に例えられるほど。大規模な炎を一気に噴射し操るだけの技量と炎に対する理解度の高さを要求される高等技術でもある。
主な使用者・炎帝アドラヌス
ライトニングステップ
威力:G応用性:B魔力消費:G位階:E
自身の足を雷に乗せ高速で移動する属性加速魔術、瞬間加速能力の高さは加速魔術の頂点ソニックアセラレーションすら上回るが同時に加速力が凄まじく、通常の魔術師は文字通りステップを踏むように一歩分の移動にしか使わない。
対するシンは驚異的動体視力でこれを御しており、同時に複数回使用し木々が乱立する森の中さえ高速で飛び回ることが出来る。
主な使用者・審判のシン
ライトニングボルテックス
威力:C応用性:D魔力消費D位階:D
自身の体に雷を纏わせ高速で突撃する属性加速魔術、ライトニングステップの応用魔術であり簡単に言えば超スピード電撃体当たり。電流による加速も凄まじいがそれ以上に特筆すべきはこれが物理攻撃であること。避雷針や水などによって雷が掻き消される状況下でも問題なく使用できる。
通常の加速魔術は物にぶつからないことを前提としているが、こちらは逆にぶつかってなんぼの魔術。雷の速度で敵に体当たりを仕掛けるには技量以上に度胸が必要。受け身が下手だと使用者自身も普通に死ぬ。
主な使用者・審判のシン
ゼストスケラウノス
威力:B応用性:C魔力消費:B位階:B
超高熱の雷を一気に相手に放出する属性魔術の大技、エリスの使う火雷招を元に作られた現代雷招魔術の一つ。細かいニュアンスは皆無でただただ火力の高い一撃であり燃費も相応にヤバい。
本来は火雷招の半分程度の威力だがシンの卓越した技量によってその威力は元ネタの古式魔術と同程度にまで高められている。
主な使用者・審判のシン
スパークレイン
威力:C応用性:D魔力消費:D位階:C
一瞬で周囲に拡散する雷を放つ属性魔術、威力は大した事ないが雷の持つ速度と拡散範囲の広さは十分大技に部類されるものなのだが…、シンはこれを牽制や様子見の小技として用いる。
主な使用者•審判のシン
ヴァジュラボルト
威力:C応用性:D魔力消費:C位階:B
雷を地面に流し通電させる属性魔術、若雷招の現代版。若雷招と同様に室内など密室空間に電流を流し相手を感電させることを目的とした魔術であり、現代魔術師達は護身用として扱っている。
対するシンはそこから更に昇華させ高威力の雷で地面を隆起させ、まるで大地が雷に引き寄せられるように吹き飛ぶ爆撃魔術として使っている。
主な使用者・審判のシン
プラズマブリューナク
威力:C応用性:B魔力消費:D位階:B
雷を武器に纏わせて攻撃する属性魔術、咲雷招の現代版。武器に電撃を付与する事により一撃の威力を高める目的で使われる場合が多く、魔術師が敵に近づかれた際杖に雷を纏わせ振り払う使用方法が主に一般的。付与魔術とは異なり、簡単に言えば魔術師が発電した電気が武器に電撃を付与するのがこれであり、付与魔術は武器自体が発電を行う。威力では付与魔術に劣るがこちらは武器を選ぶ事なく何にでも電気を纏わせられる利点がある。
シンはそこから更に昇華させ、大量の電撃を武器に流し込み本来は手が離れた時点で消失する電流を武器の中で帯電させる事に成功しており、この魔術と共に投擲を行えばそれはそのまま稲妻のように飛翔し相手に激突する。
主な使用者・審判のシン
ミョルニルサンダーボルト
威力:A+応用性:F魔力消費:B位階:B
雷の種を空中に浮かせ時間差で落雷を発生させる属性魔術、土雷招の現代版。空中で帯電し発電し通常の現代魔術の域を出た高威力の雷を生み出し相手に叩きつけられる魔術、だが応用性に乏しく相手に避けられ易いという欠点持っており進んで使う魔術師はあまりいない。
シンはその欠点を克服し、雷の種と共に飛翔し自分の魔力で更に育て即座に落雷を落とす術を習得している。
主な使用者・審判のシン
ライジングギガントマキア
威力:A応用性:E魔力消費:A位階:B+
ゼストスケラウノスを数十数百と連射する属性大魔術、本来火雷招ではなし得ない連射性を得た大魔術だが同時に無数の雷を同時に放つ為の技量や膨大な魔力を要求される高等魔術でもある。
本来はか細い雷を乱射するだけの魔術だが、シンの力を持ってすればゼストスケラウノスと同程度の威力の雷を連射できる。
主な使用者・審判のシン
トラロックサンダーストーム
威力:A+応用性:C魔力消費:A位階:B+
爆裂するように雷を周囲に振り撒く属性大魔術、ライトニングギガントマキアよりも速く広範囲に渡る雷の爆撃は森を焼き尽くし焦土に変えるだけの威力を持つ、本来は目の前に雷の乱流を生み出すだけの魔術だがシンが使うとその範囲があまりにも膨大過ぎて遠方から見ると雷の乱気流のように見える。
主な使用者・審判のシン
サンダーストームティタノマキア
威力:A+応用性:G魔力消費;A位階:A
天に突き立てる雷の柱を即座に生み出すシンの持つ雷魔術の中でも最強格の大技。一撃で大地すらも蒸発させ周辺に存在する全てを消し去る、ここまでくると雷というよりただただ純粋な熱エネルギーと言った方がいいかもしれない。
シンの作ったオリジナル魔術であり魔術導皇否認可の魔術、これ以上の雷を用意しようと思うと古式魔術を使うより他ない。
主な使用者:審判のシン
アラウンドゼログラビティ
威力:無し応用性:A魔力消費:E位階:E
指定した範囲の重力を一時的にゼロにする属性魔術、自分に使えば自分が浮かび上がり物に使えば物が浮かぶ、ただそれだけの魔術であり基本的には運搬などに用いられる場合が多い。
また、魔力を用いて物を動かそうとする質量に応じて魔力消費が上がるという性質があるが、これは飽くまで『重力を掻き消す』部分にのみ魔力が作用しているため意外な程に魔力消費は少ない。
主な使用者・星のヘエ
アラウンドグラビティ
威力:無し応用性:B魔力消費:C位階:F
指定した範囲の重力を一時的に増大させる属性魔術、物の重さを一時的に増大させる事により剣を重くしたりなどの応用を使って戦うことを前提としているが、これを実際に戦闘で使う人間は殆どいない。
主な使用者・星のヘエ
エルクシシューティングスター
威力:無し応用性:B魔力消費:D位階:E
前方向へ重力を作用させ加速する属性魔術、これを用いて体当たりなど格闘に用いればそれなりの威力を持つがこれ自体は加速のみなので魔術自体は威力を持たない。加速魔術の中でもトップクラスの扱いづらさを誇り、言ってみれば前に落ちているだけなので要求される練度はかなりの物。
主な使用者・星のヘエ
ギガトングラビティインパクト
威力:無し応用性:A魔力消費:C位階:D
体の一部分を重くし重力による格闘戦を実現する属性魔術、重力魔術全般に言える事ではあるが重力自体は物を傷つけることは出来ないため一律して威力は無い。また扱い辛い為これを好んで使う人間もまた殆どいない。
主な使用者・星のヘエ
コズミックグラビティ
威力:無し応用性:D魔力消費:F位階:E
相手の重力方向を高速で入れ替え相手の重心を揺さぶり混乱させる属性魔術、所謂撹乱魔術に部類されるものであり相手が高速で動いている場合これを使うと相手は混乱して方向を見失い壁に激突する。
使い道はほとんどなく、対エリスの為に作られたと言えるほどにエリス特攻の魔術。
主な使用者・星のヘエ
グラビティフォールン
威力:無し応用性:D魔力消費:B位階:C
超広範囲に渡り重力を増加させる属性大魔術、アラウンドグラビティの広範囲版であり凄まじい範囲に影響を与えることが出来る最大の重力魔術。ヘエ程の使い手が使用すれば街全体を沈めることもできる。
主な使用者・星のヘエ
クロノス・グラヴィタス
威力:無し 応用性:D魔力消費:A位階:B
自身を重力の発生源としてブラックホールのように周囲の全てを引き寄せる属性大魔術、地形を変形させるほど重力を発生させ何もかもを吸い寄せ圧縮する究極の重力魔術。ただし使えば自身が飛んできた物に押し潰されかねない危険性を孕んでいる。
主な使用者・星のヘエ
グラウンド・ゼロ
威力無し 応用性:B魔力消費:A位階:B+
重力増加の最大解放により物体を星の底まで沈めるヘエの持つ最大の魔術、生物に使えば大地に潰され死に絶え物体に使用すればただそれだけで隕石と化す。ヘエの作ったオリジナル魔術であり魔術導皇否認可の魔術。
主な使用者・星のヘエ
アシッドバブル
威力:C応用性:D魔力消費:E位階:F
酸性の泡を放ち相手を溶かす属性魔術。所謂毒性魔術に部類される中でも比較的安易に扱える代物ながら高い威力を誇り現代魔術の中でも使う者は多い。だが泡を放つという性質上発射から着弾までにかなりタイムラグがあり、酸性の泡が相手に当たる前に迂回されて殴り飛ばされたりする。
主な使用者・毒泡のプッチ
オレウムグラーティア
威力:無し応用性:B魔力消費:G位階:C
可燃性の油を全身から吹き出させる属性魔術、通称炎油魔術と呼ばれ植物性油の潤滑性と鉱物性の高い可燃性を併せ持つ独自の油を扱うことができる魔術。非常に便利な油だが空気に触れると即座に気化してしまうという欠点を持ち合わせ火をつけると油から少し離れた地点が燃焼する。
超々どマイナー魔術、使える人間どころか知ってる人間さえ殆どいないくらい知名度のない魔術、というのも油なんか用意せずともこの魔術を使える人間はそもそも炎系魔術を習得している場合が多いので使用する機会が一生に一度来るかどうかレベルの物なので誰も使わないのだ。
主な使用者・ベンテシキュメ
スノウフェアリー
威力:E応用性:A魔力消費:C位階:F
周囲の雪を変形させ操る属性魔術、通称雪魔術と呼ばれる系統のものであり雪原の広がるポルデューク…特にオライオンでは部類の強さを誇る魔術である。オライオンでは無類の強さだが雪がない地点ではそもそも使用できないのでカストリア大陸に使用者は殆どいない。
主な使用者・サリー・クリスマス
スノーハンド
威力:E応用性:B魔力消費:F位階:F
周囲の雪を変形させ腕として操る属性魔術、雪で出来ているとはいえ魔術で押し固められている為実質氷に等しい硬度を持ち、破壊しても足元の雪から無限に回復するというおまけ付き。既にある雪を媒体としている為他の属性魔術より魔力消費は少なく、雪の一粒一粒には質量は無いに等しい為魔力消費も大きくならない意外に便利な魔術。
主な使用者・サリー・クリスマス
スノードーム
威力:無し応用性:F魔力消費:B位階:D
周囲の雪を押し固めてドーム状にし相手を閉じ込める属性魔術、雪で相手の体温を奪いそのまま凍えさせ、場合によっては抵抗の一つさえ許さず一方的に勝負を決められるのだが…、ラグナにはびっくりするくらい通じなかった。
主な使用者・サリー・クリスマス
スノージャックマン
威力:無し応用性:G魔力消費:D位階:D
周辺の雪を鎧のように纏い巨大な雪だるまと化す属性魔術、雪があればあるだけ肥大化し雪がある限り無限に再生を続ける雪の巨人と化すこの魔術を相手に真正面から勝つのは不可能と言われている。雪を大量に操る為にはそれ相応の才能が必要であり、今現在オライオンでこの魔術を使えるのはゲオルグとレイズのみ。
主な使用者・レイズ・イースター
アイシクルソード
威力:無し応用性:C魔力消費:E位階:E
手に持つ物に冷気を帯びさせる属性魔術、凍結魔術に部類される物の中では最も簡易的な魔術とされる。冷え切った剣で斬られれば傷口に冷気が宿り瞬く間にそこから凍傷が発生する対人戦で高い効果を持つ魔術だが、魔獣を相手にする冒険者からは不人気な魔術。
通常はその程度の魔術だが凍結魔術の達人であるグラソンが使えば斬りつけただけで相手が氷の像と化す程の冷気を帯びさせることも可能。
主な使用者・第九氷神のグラソン
アブソリュートゼロワールド
威力:無し応用性:G魔力消費:A位階:B
周囲の温度を一気に低下させ絶対零度の銀世界を作り上げる属性魔術、凍結魔術に部類されるものの中で最大規模の効果範囲を持ち、それなりの使い手が使用すれば一時的に季節を冬にすることもできる。
炎属性の『スカーレットムスペルヘイム』の対になる魔術。
主な使用者・第九氷神のグラソン
シャドウマリオネット
威力:無し応用性:A魔力消費:B位階:C
自身の影を操りもう一人の自分として動かす属性魔術、影闇魔術の一環であり影がある限りどこでも使うことが出来る。もう一人の自分なので影の強さはそのまま自分と同じになり卓越した達人が使えばそれだけで必殺の魔術となり得る。欠点があるとするなら影は足元に繋がったままなのであまり離れることができないことのみである。
主な使用者・黙殺のソグン
ストーンボウガン
威力:D応用性:B魔力消費:E位階:E
岩の棘を射出する属性魔術、岩石魔術と呼ばれる基礎的な属性魔術の一つであり術者の技量によって威力と速度が増減する。土属性を得意とする魔術師は全員これを習得しており、戦争ではこれが雨霰のように降り注ぎ城を打ち崩したりする。
主な使用者・ダンカン
アースブレイカー
威力:C応用性:D魔力消費:D位階:E
岩の棘を周囲に隆起させる近接属性魔術、魔術師が距離詰められた時よく使う所謂牽制魔術であり近接戦が不得意な魔術師の懐に潜り込んだからと言って余裕ぶっこいてるとこれが飛んできて死ぬ。当然だが足元に岩がないと使えない。
主な使用者・ダンカン
タイタンウォール
威力:無し応用性:C魔力消費:C位階:D
足元の地面を隆起させ岩の壁を作り出す属性魔術、岩石魔術の一部であり比較的高位に位置する魔術とされる。基本的に攻撃に利用されることはなく専ら防御用、魔獣など一撃一撃が致命傷になるような相手に対してはほぼ必須級の魔術なので冒険者は大体覚えている。
主な使用者•デティフローア・クリサンセマム
ボウルダーグランダルメ
威力:B応用性:D魔力消費:C位階:C
岩の棘を目の前に降り注がせる属性魔術、弾幕のように岩の鏃を飛ばし相手を制圧することに長けた上位岩石魔術、ストーンボウガンの連射系。
主な使用者•ダンカン
アルギュルス・イムノス
威力:無し応用性:D魔力消費:E位階:D
特定の鉱石、この場合は銀を自由に浮かせて操ることができる属性魔術。通称鉱石魔術と呼ばれ自由に鉱石を操り動かすことができるだけの魔術であり、あまり応用性の幅は多くない。
しかしローデはこれを極め抜き銀が融解し形すらも自由に操れるほどに高めており、これによりローデは大量の水銀を同時に操ることができる。
主な使用者・ローデ・オリュンピア
ホワイトクラウン
威力:無し応用性:A魔力消費:C位階:B
掴んだり乗ったり出来る白い雲を生み出す属性魔術、世界最大規模の属性たる『天候』を操る魔術に部類され、世界でもこの属性を操れる者はほんの一握り、ましてや実戦レベルで使えるとなると…あるいは伝説として語られる程度にしか居ないとされている。
とはいえこれ自体には威力は存在せず、上に乗って移動するくらいしか使い道はない。
主な使用者・ユピテル・クレオメデス
レラパゴンテンペスター
威力:B応用性:B魔力消費:B位階:B
天候を操り嵐を引き起こす属性魔術、天候魔術の本領とも言える大規模な天候操作の一端。嵐を引き起こし敵対者にのみ豪雨暴風落雷の天罰を与える。この魔術一つあるだけで大規模な紛争を鎮圧出来るとされている。
主な使用者・ユピテル・クレオメデス
トリキュアコミティス
威力:A+応用性:G魔力消費:A位階:B+
宇宙空間から隕石を呼び寄せ大地に叩きつける属性極大魔術、銀河魔術の亜種である星間魔術。文字通り星間に作用するこの魔術は単体で人類に対して危険を及ぼす為勿論のこと禁忌魔術判定を食らっている。というかそもそもこの魔術自体世間一般では普及されておらず、魔術導皇の蔵書にも記載がない。
主な使用者・第三星神のホプキンス
リューゲラディーレン
威力:無し応用性:B魔力消費:A+位階:?
指先から全てを消去する光を放ち凡ゆる存在を消し去る属性大魔術、所謂現代虚空魔術と呼ばれる存在である。
シリウスが存在しない存在たる第六元素『空』を定義する為魔術の才覚があったレグルスの為にのみ作った魔術が虚空魔術である、その為シリウスも虚空魔術は使えず、この世に虚空魔術の使い手はレグルスしかいない。そのレグルスが後世にこの魔術を残すことを嫌い文献の一つも残していない為記録上は虚空魔術の存在は完全に失伝しているはずである。
魔術式が書き込まれた文献と言う名の設計図が無ければ現代魔術は作れない、しかしどういうわけかこの魔術は今この場に存在している。
主な使用者・レナトゥス・メテオロリティス
ヴァイスラディーレン
威力:無し応用性:C魔力消費:A+位階:?
全てを消去する光を放ち射線上の全てを消し去る属性極大魔術。レグルスの使う虚空魔術同様防御の術は存在せず物質非物質問わず凡ゆる物を空間へ変換、即ち消失させる。
古式虚空魔術と違う点があるとするならレグルスのように『魔力だけを消す』などの器用なことが出来ないくらいで、その絶対性は古式魔術と殆ど変わらない。
また、威力は存在しないもののそもそも受ければ消滅必至なのであんまり関係ない。
主な使用者・レナトゥス・メテオロリティス
・その他の魔術
属性や付与などの種別に縛られない魔術、概念干渉型や人体に作用する物精神に作用するものが多く、威力が極端に低かったり逆にアホほど高かったりするピーキーな魔術種別。
サウザンドサウンド
威力:G応用性:C魔力消費:E位階:G
周りに音を拡散する拡音魔術。道具にこれと同じ効果を付随させマイクとして使用することも多く国王などのスピーチや演劇の会場にこれは多用される傾向にある。と述べた通りそもそもこれは攻撃用の魔術ではなく飽くまで『でも凶器として使っても危ないよね』くらいの危険度でしかない。
主な使用者・ラスク
マリポーサラスティマ
威力:無し応用性:B:魔力消費:G位階:F
可燃性の鱗粉を撒き散らす鱗粉魔術、当然鱗粉なんかぶっかけられても気分が悪くなるだけで威力なんてものは存在しないが、一応可燃性なので燃やすことはできる。
超絶マイナー魔術であり、この世の九割の魔術師がその存在を知らない、というのもまぁ分かりきった話ではあるが使い道がない。可燃性物が欲しいなら炎油魔術の方がまだ使い道があるし、これを認可した当時の魔術導皇も『で?これ何に使うの?』と素で聞いてしまったほど、逆に何故認可されたのか作った魔術師の方が聞き返したほど使い道がない。
だが逆に言えばこの魔術の知名度は無いに等しく、パッと見ただけではこの粉が可燃性であることを見抜くのは至難の技、そういう意味では不意打ちに使えたりする…とデティは言っている。
主な使用者・デティフローア・クリサンセマム
ブレイクフリークエンシー
威力:B応用性:G魔力消費:A位階:C
空間を振動させ物体を破壊する振動魔術、基本的には殴打と共に繰り出し岩などの硬いものを粉砕するのに使う。その性質上近接に限られる為魔術師はあんまり習得していない、どちらかというと魔術が得意な戦士とかが習得している場合が多い。
因みに採掘現場などに就職する際この魔術を覚えているとかなりのアドバンテージになる。
主な使用者・激震のスヴェイズ
バウンドラバー
威力:無し応用性:B魔力消費:F位階:F
凡ゆる物体をゴム製の物質に変換する錬金術と属性魔術のハイブリッド、結果どちらにも属さない魔術となった。鉄でもなんでもゴムに変え無力化出来る魔術であり今現在人類が保有しているゴム精製技術を遥かに上回る良質なゴムを作り上げることができる。
少し前まで禁忌魔術だったが、ゴムの処理方法が確立された為禁忌指定が限定的に解除された。因みに人に対しても使える。
主な使用者・教皇のヴァヴ
パンプアップビルド
威力:無し応用性:B魔力消費:D位階:B
筋繊維を魔力で強化し肥大化させる筋肉増強魔術。使えば瞬く間に誰もが剛力無双の戦士となることが出来る。がしかし、本質的に言えばこの魔術はまだ未完成であり、適性のない者が使えば使用後筋肉が大幅に減退し日常生活すらまともに送れなくなる副作用が出る。その為この魔術は禁忌魔術に指定されているのだが…。稀にこの魔術に適合する体を持った者がいる、それらは自由にこの魔術を使えるらしい。
これを使った力のテットはネレイドとの対決で秒殺されている、つまり魔術で作った筋肉は天然物の才能には勝てないのである。
主な使用者・力のテット
チューイングリード
威力:無し応用性:B魔力消費:E位階:B
口で噛んだ物をガムに変える変質魔術、一応部類としては錬金術に分類される事もあるが似てるだけ。口で噛んだ物なら炎であれ鉄であれその性質を残したままガムに変える事が出来る破格の効果力を持つが逆を言えば口で噛まなければ発動しない為ぶっちぎりで使いづらい。当然ながらこれを使おうとする魔術師はいない。
商品としてのガムとこの魔術は実はあんまり関係がない、こちらの魔術の方が先に生まれ後からガムが開発されており、この魔術で作られる物質がガムのようだから『ガムに変える魔術』と呼ばれているだけで、これが開発された時はただの『物体の硬度を極限まで下げる魔術』として扱われていた、ガムとしての性質を持っていたのはこの魔術によって生まれる物質を研究してガムが作られたから。
主な使用者•チクル
アヴローラ・メメントモリ
威力:無し応用性:無し魔力消費:B位階:D
通称絶命魔術、触れただけで相手を即座に絶命させるまさしく一撃必殺の魔術。当然ながら禁忌魔術でありその存在は完全に秘匿されており、本来はこの魔術について調べるための資料の一つさえも残っていないはず。
しかし、どういうわけかこれを習得している者が今、一人いる。
主な使用者・オフィーリア・ファムファタール
ブラッドダインマジェスティ
威力:?応用性:?魔力消費:?位階:?
自らの血を媒体に魔力を増幅させ、増幅させた魔力をそのまま熱エネルギーに変換し相手に叩きつける大魔術。レグルス達は現代紅血魔術と呼んでいる。
魔力を最も通し増幅させる効果のある物質である血液を魔術によって魔力と同調させ一気に活性化、血液と魔力が体の中で反発し合い無限に魔力が増幅し続け本人が持つ魔力の絶対量を上回る程のエネルギーを発生させることが出来るとされる魔術であり、史上最も効率化された破壊魔術とも称される。
ただしどういうわけかこの魔術自体はシリウスも作った覚えがないと口にしており、羅睺十悪星のハツイが用いていた正体不明の魔術。この魔術が一体どこからきてどのように伝わりバシレウスの下まで渡ったのかは魔女達でさえ理解出来ていない。
主な使用者・バシレウス・ネビュラマキュラ
ブラッドダイングラフ
威力:?応用性:?魔力消費:?位階:?
魔力と血を同調させ通常発生する魔力波を極限まで増幅させ、それを推進力として加速する魔術。レグルス達は現代紅血魔術と呼んでいる。所謂加速魔術に部類される代物ではあるもののその加速方法は極めて暴力的。
単純に魔力を放ち続け身体を吹き飛ばす方法で加速しており、普通の人間ならば数メートル移動するだけで肉塊と化してしまう。しかしその性質上多段加速が可能でありソニックアクセラレーションを上回る瞬間速度を常に用いることが出来る。その加速は魔女の動きにさえ対応する程。
主な使用者・バシレウス・ネビュラマキュラ
ブラッドダインスレイヴ
威力:?応用性:?魔力消費:?位階:?
体内の血液と魔力を同調させた上で両手を合わせ、双方から吹き出る魔力を互いに反発させ続け極限まで増幅した上で放つ純粋な魔力波動。レグルス達は現代紅血魔術と呼んでいる。
その圧倒的威力は現代魔術の中でも最強クラスでありこれとまともに撃ちあえる現代魔術は現状片手で数えるほどにしかない。しかしその反動として魔力と同時に血液までもが消費されてしまうというデメリットも存在する。
主な使用者・バシレウス・ネビュラマキュラ
・特記魔術
帝国軍のエリート達特記組が使用する魔術。通常の魔術と異なり魔術導皇の認可無しで皇帝の独断で作る事が許されておりその効果は通常の魔術と異なり破格である場合が多い。
一度作られた特記魔術は別の人間に伝授する事は不可とされており、良い効果の者は皇帝がとっておきとして見込みある者が生まれた時の為に保存しておく場合がある。
とは言うが、その辺は皇帝もちゃっかりしており、魔術導皇が死んで代替わりし人々が忘れた頃に別の人間に再度伝授したりすることもある。
フュージョンリュージョン
威力:無し応用性:A魔力消費:G位階:D
自身の体を異次元の入り口として仮定して特大の別空間への入り口とする特記魔術、種別は空間魔術に分類される。体の中にどんな物でも収納出来る魔術であり使用者であるトルデリーゼは体内に戦艦を丸々一個収納し戦闘時は限定的に砲塔などを出して戦闘を行う。
また生物は中に入れられない、と言うか入れたらトルデリーゼの体と混ざってしまう為トルデリーゼが危ない。
主な使用者・トルデリーゼ・バジリスク
インフィニティフォーカスポーカス
威力:無し応用性:F魔力消費:G位階:F
体を空間ごと屈折させ自由自在に形を変えられる特記魔術、これもまた空間魔術に分類される。回避くらいにしか使えず見た目も間抜けである為『皇帝陛下の失敗作』と揶揄される。攻撃力も無く応用性にも乏しい為戦闘での使い道はない。
……と思われていたが、実際には極・魔力覚醒との同時使用を考慮されて作られており、自身の体の判定を空間にまで引き延ばす極・魔力覚醒と共に使えばあらゆる空間を捻じ曲げる防御も回避も不可能な究極の魔術へと変わる。
主な使用者・フリードリヒ・バハムート
タイダルメリュジーヌ
威力:無し応用性:B魔力消費:D位階:C
指定した空間を水で満たし制圧する浸水魔術、水が出現しているものの水の属性魔術では無く空間を水で満たす空間魔術に部類される。水の中では人も魔獣もその運動能力が激減し剰え呼吸さえ封じられる為、下手をすると発動した時点で抵抗も出来ずに一方的にやられる可能性がある制圧特化型魔術。
主な使用者・リーシャ・セイレーン
ブレイキングロック
威力:F応用性:B魔力消費:G位階:D
掌に収まる小石程の物を浮かび上がらせる制圧魔術、念動力のように魔力で物を浮かせているのでは無く物の空間ごと操って動かしている、まぁだからなんだと言うレベルの違いではあるがこれも一応空間魔術。
小石を操り動かす程度の魔術であり、一つ一つ威力は極小ではあるものの事前の準備を行えば相応の破壊力を生み出す事ができる。
主な使用者・ジルビア・サテュロイ
グラオザームリーゼ
威力:無し応用性:A魔力消費:C位階:B
自身を拡大し巨人へと変貌するさせる巨大化魔術、一応空間魔術に入るらしい。
巨大化する魔術は数あれどこの魔術はその中でも際立っており、巨大化に伴いあらゆる攻撃範囲が空間魔術により拡大する。魔力も虫眼鏡を通したように巨大化しており単純に発動させるだけで十倍近い戦闘能力を手にすることができる。
主な使用者・ラインハルト・グレンデル
タイムストッパー
威力:無し応用性:A+魔力消費:D位階:B+
自身以外の時間を停止させる時間魔術、心臓が十回鼓動するまでの間完全に時間を停止してしまう絶技とも呼べる魔術であり、シリウスでさえこの魔術に対する明確な対抗手段を持たないほど凄まじい力を持つ。
反面扱える者は帝国の長い歴史でも殆ど居ない、また時間停止中は相手に干渉できないなどの制限が多々ある。
主な使用者・アーデルトラウト・クエレブレ
ディメンション・ゴッドセキュア
威力:SS応用性:B魔力消費:D位階:B+
空間そのものを裁断し断裂させる空間大魔術、空間そのものを切り裂く為どんな肉体を持とうとも魔力防御を持とうとも無意味でありこれを防ぐ手段はこの次元には存在していない。
また時空を切り裂く事で擬似的な転移をも可能としており、相手の魔術を時空の穴に放り込み弾き返すことも可能。
主な使用者・ゴッドローブ・ガルグイユ
テンプス・フギット
威力:無し応用性:SS魔力消費:G位階:B+
所要時間のスキップを可能とする時間魔術、開始から到達までの間にある過程を丸々すっ飛ばして結果だけを顕現させる魔術でありこれを使えば大陸の端から端まで一瞬で移動する事ができる。
シリウスでさえ反応出来ない時間短縮の真髄は結果を出すことだけにあるわけではない、真なる恐ろしさは『その行動が時間を飛ばしても結果に行き着けない場合この魔術が不発に終わること』。つまりこの魔術を使っても達成出来ないと言うことはその行動は失敗に終わる事を意味しており、行動する前にその行動の可否を知る事が出来る所にある。
これにより術者は如何なる行動も失敗によるデメリットを気にすることなく、ひたすら結果だけを叩きつける事ができる。
この魔術を使えば書類仕事も一瞬で片付けられる、だがそれでも朝から晩まで働かねばならないくらい多忙なルードヴィヒの仕事量はちょっと常軌を逸している。
主な使用者・ルードヴィヒ・リントヴルム
パラドックスワールド
威力:無し応用性:測定不能魔力消費:A位階:B+
別の可能性によって枝分かれした世界線を現実世界に投影し実体化させる時空極大魔術。『敵の攻撃が当たらなかった・不発に終わった世界線』を使い絶対の回避を行い『こちらの攻撃が急所に命中した世界線』を叩きつけ不可避の攻撃を繰り返す等メチャクチャな戦い方を可能とし、少なくともこれを使ったマグダレーナに勝つのは事実上不可能。
また、『炎を極めた自分』や『剣を極めた自分』『魔女の弟子になった自分』を別世界線から呼び出し質量攻撃を行う事も出来る。別世界線のマグダレーナもまた人類最強クラスの強さを持っている為殆ど反則みたいな戦法も取ることができる。
主な使用者・マグダレーナ・ハルピュイア
クロノス・オーバーホール
威力:無し応用性:S魔力消費:S位階:?
魔術界にて不可能とされる『時間遡行』を限定的に可能とした時間魔術。対象の年齢を引き下げ年老いた者をや全盛期の姿に変えることが出来る。
魔術王ヴォルフガングが辿り着いた究極の領域、魔術師ならば誰もが目指し未だ完全なる形で成し遂げられていない不老の異法の模倣魔術の一つ。
主な使用者・ヴォルフガング・グローツラング
・古式魔術
シリウスが作り出した魔術本来の形、現代魔術のように使いやすくは無いがその威力は全て現代魔術の上位互換となる。
魔力を魔術に変換するのではなく、魔力を用いて魂の中に別世界を作り出し、その中から事象やエネルギーを取り出す事で如何なる事柄も現実世界に反映させられる。魂の中の別世界は現実世界とは別の法則で動いている為どんな事でも可能となる。
つまり願えばどんな可能となる、古式魔術のコツは想像する事である。
古式時空魔術
無双の魔女カノープスが得意とする魔術、時間と空間を操る絶対の魔術であり全古式魔術の中で最も強力な効力を持つ。レグルスの用いる『空間司る虚空魔術』とは同じ系統でありながら別種の魔術。
停刻
威力:無し応用性:S魔力消費:B位階:B+
時間を停止させる時空大魔術、アーデルトラウトの使う『タイムストッパー』の原型になった魔術。ただしこちらは制限が殆ど存在せず、いつまででも時間を停止させられる上に時間停止中に相手への干渉が可能。
主な使用者・無双の魔女カノープス
界天・阿毘羅雲拳
威力:S応用性:C魔力消費:B位階:A
拳型に押し固めた世界そのものを相手に飛ばし射線上にある全てを破壊する時空魔術、世界そのものを拳にして殴り抜くこの一撃が生み出す質量や重量はこの次元に存在する何よりも強靭であり真っ当に受け止めれば体が吹き飛び消し飛ばされる。
主な使用者・無双の魔女カノープス
天降八開手
威力:A+応用性:C魔力消費:B位階:A
天空から光の柱を八つ降り注がせ爆撃を行う空間魔術、空を漂う魔力ごと空間を凝固させ質量を持たせた上で落とす魔術であり着弾と共に魔力爆発と空間震動が発生し地形を変えるほど破壊の奔流が渦巻く。
主な使用者・無双の魔女カノープス
界放之一滴
威力:SS応用性:G魔力消費:A位階:A
極限まで凝縮した魔力を相手に垂らし破壊する時空極大魔術、発生する魔力爆発は空間を吹き飛ばし所謂真空状態に近い状態に持っていく、そうすることにより爆発と対象の座標が限りなく同一となり相手の体内で世界を吹き飛ばす爆発が発生する。
如何なる防御も意味を成さず直撃は即ち死を意味する。
主な使用者・無双の魔女カノープス
時界門
威力:無し応用性:S魔力消費:F位階:B
目の前の空間と別の空間を繋げる穴を作り転移する空間魔術、無双の魔女の弟子メグが最も得意とする魔術。認識できる空間にならばどこにでも繋げることができる為カノープスのような超常した魔力感知能力などを用いれば世界の裏側だろうが宇宙の果てだろうがどこにでも繋げられるがメグはそれが出来ない為セントエルモの楔というマーカーを用いて空間認識を行なっている
穴と穴の距離が開けば開くほど術者に負担が掛かる、一度二度程度ならば特に問題はないが連続して国を跨ぐほどの移動を行えば肉体的にも魔力的にも疲弊してしまう。ただしカノープスが管理し空間を支配する帝国の『無限倉庫』は空間座標が曖昧に設定されている為どれだけ遠方から穴を繋げても負担はかからないよう配慮されている。
主な使用者・カノープス ウルキ メグ
彼岸は此岸に、此の世は彼の世へ、生は死に死は生に、あるべき命はあるべき場所へ 今交わらぬ世界を繋ぐ道標をここへ打ち立てん『幽世時界門』
威力:無し応用性G魔力消費:D位階:SS
現実世界と死後の世界である幽世を繋げ目の前にいる死者を幽世に強制送還する時空魔術。通常の人間に使っても意味はなくまた生者は穴の向こうを認識出来ないため普通は意味が存在しない役立たずの魔術。シリウスが幽世の存在を観測する為だけに作り上げた魔術。
しかし、死者であるシリウスに対してある意味天敵とも呼べる魔術であり、シリウスが穴の近くに寄ると幽世時界門から亡者の手が伸び引きずり込もうと手を伸ばす。シリウスも危うくあの世行きになるところだった。
結局、穴の向こうをシリウスも確認出来ていない為向こう側が本当に幽世なのかは不明。
主な使用者・シリウス アマルト
・古式幻惑魔術
相手に幻を見せる現代幻惑魔術の原点となった魔術体系。幻覚を見せるのではなく相手の五感そのものに訴えかけ偽りの刺激を与えることにより様々な効果を相手に見せつける魔術。
上位の物になれば触覚や痛覚などにも影響を与えられる。
基本的に全ての幻惑魔術は威力を持たない、その代わりに魔力消費は少なく応用性も非常に高い物が多い。
移ろう虚ろを写し映せ『一色幻光』
威力:無し応用性:A魔力消費:G位階:D
体から放たれる光にて相手に幻を見せる古式幻惑魔術、幻惑魔術の中では最も基礎的な魔術であり非常に応用性の高い魔術、基本的に幻を見せられる相手は一度につき一人まで。
現代幻惑魔術と違い感覚そのものを狂わせる為視覚的に見抜く方法は無い、またこれに加え幻影に魔力を付与する事で気配なども与えることが出来る。
主な使用者・ネレイド・イストミア
移ろい代わる一色を、象る幻『十元夢影』
威力:無し応用性:A魔力消費:F位階:C
多くの範囲に幻の光を放ち無数の幻影を見せる古式幻惑魔術、超広範囲に光を投射しその光を見た者の脳を誤認させ間違った景色を見せる。光を見ただけで発動する為この魔術から逃げる事は難しいが、その反面目を閉じれば幻を見る事は無くなる。
主な使用者・ネレイド・イストミア
一色を写し 十元を象り 百影を伸す 、移る代わる無限無形の理、其れ則ち『千景空掌』
威力:無し応用性:A魔力消費:D位階:B
拳から放たれる光を相手の視覚から脳に直接幻影を叩きつける古式幻惑魔術。一度に千の情景を相手に見せ、脳のキャパシティを超える情報により一時的に思考を完全に停止させる。
古式幻惑魔術の代名詞とも言える『初見殺し』を体現する魔術であり、攻略法を知らずにこの魔術と相対した場合一瞬でノックアウトされてしまう。
しかし、その攻略法は実に簡単で他の幻惑魔術同様目を閉じるだけで防ぐことが出来る。
主な使用者・ネレイド・イストミア
一色を写し 十元を象り 百影を伸す、千景は移ろい十万億土へといざ誘わん『無量大景極彩曼荼羅』
威力:無し応用性:A魔力消費:A位階:SS
数兆もの幻惑を見せる光を放ち相手に幻影を見せる古式幻惑極大魔術、古式幻惑魔術系統の最上位の魔術とされており一種の極致。光を見た者は脳に数兆の膨大な情報を叩き込まれ人間の脳みそ一つでは到底処理し切る事の出来ない情報量により脳を爆裂させる魔術。
文字通り爆弾のように頭部が爆裂し即死する、防ぐには目を閉じるしか無いがこれを扱える者は基本的に視覚以外にも影響を与えられる為、光を浴びた皮膚から触覚を通じて脳に情報を叩きつける事もできる。その場合は脳は破裂せずとも昏睡することになる。
主な使用者・夢見の魔女リゲル
微睡む世界は瞼を閉じる、今 全ての目は閉ざされ 現世から背けられる、在るのは夢現 写すのは夢見、ここは楽土 幻の郷、それは正夢か逆夢か、刮目し 御堪能あれ『幻夢無限霧魘』
威力:無し応用性:A+魔力消費:D位階:A
周囲の人間に様々な幻を見せる古式幻惑大魔術、視覚だけでなく痛覚や触覚にも影響を与える刃などを見せ、幻の刃に触れた者に身を切り裂かれる光景と感触 そして痛みを与える。実際は幻なので肉体は欠損していなもののその感触と痛みは感じる為実際の刃に切り裂かれたのと殆ど変わらない影響を受ける。また幻惑である為物理的な防御や魔力防壁などでは防ぐことも出来ない。
肉体的影響はないものの、あまり多く受け過ぎると痛覚がショートし脳の回路が焼き切れ死に至る。
主な使用者・夢見の魔女リゲル
彩りを変える世界の幕は、我が筆によって如何様にも成り果てる、さぁ目を閉じて想い耽りなさい、瞼と言う名の幕を閉じて始まる演目は其方を殺す、努努堕ちる事なきよう『再臨界変・夢見地獄』
威力:無し応用性:SS魔力消費:S位階:A+
相手に幻惑を見せ昏酔させ夢を見せつける古式幻惑極大魔術、相手を昏酔させ夢の世界へと閉じ込め記憶の中にある強敵や恐怖の象徴と対面させる夢見の魔女の真骨頂。
夢の世界のダメージは感覚として現実世界にフィードバックされ、夢の世界で死ねば脳も臨死体験をしそのまま死に至る。
相手が多くの敵と戦い修羅場を超えているほど強力になり、時として自分の記憶から尖兵を送り込むことも出来る。
主な使用者・夢見の魔女リゲル
世は如幻、翻っては幻影こそが真となる、其方の瞳は今 醒めぬ夢へと堕ちていく『現泡沫之烏羽玉』
威力:無し応用性:A魔力消費:E位階:D
相手の自律神経を狂わせ前後不覚に陥らせる古式幻惑魔術、受けた相手はどれだけ優れたバランス感覚を持とうとも地面が沈み込むようなグロッキー状態に陥り忽ち動くことが出来なくなってしまう。リゲルがよくアルクトゥルスを鎮圧する際に使っている。
主な使用者・夢見の魔女リゲル
古式属性魔術
エリスやレグルスが得意とする最もスタンダードな古式魔術。全魔術中最も使い勝手のいい魔術とされており、威力・応用性共に優秀。魔力消費量がやや大きめと言う点を除けばこれ以上に敵の殲滅に適した魔術体系は無い。他の魔女が使う魔術体系以外の全ての魔術を習得しているレグルスが好んで使っている時点でその威力は推して知るべし。
シリウスやエリスはなんの遠慮もなくブチかましているが、正直こんな危ないものを撃って回る時点で正気の沙汰ではない。
燃える咆哮は天へ轟き濁世を焼き焦がす、屹立する火坑よ その一端を、激烈なる熱威を、今 解き放て『獅子吼熱波招来』
威力:A応用性:B魔力消費:B位階:B
自身を中心に高温の衝撃波を放ち辺りを焼き尽くす古式属性魔術、熱波魔術とも呼ばれ広域に攻撃を行き渡らせる事の出来る強力無比な攻撃範囲が武器。炎とは違い水などで防がれることもなく衝撃波である為目に見えず回避も非常に難しいなど攻撃魔術としてはかなり優秀な方であり炎を出すような魔術よりもエリスに信頼されている。
『ヒートファランクス』の原型になった魔術。
主な使用者・エリス
血は凍り 息は凍てつき、全てを砕く怜悧なる力よ、臛臛婆 虎虎婆と苦痛を齎し、蒼き蓮華を作り出り砕け『鉢特摩天牢雪獄』
威力:A応用性:B魔力消費:B位階:B
自身を中心に超低温の衝撃波を放ち辺りを凍てつかせる古式属性魔術、冷気魔術とも呼ばれこれまた広域に攻撃を行き渡らせる超攻撃範囲を持つ。冷気を飛ばすと言う性質上防御でどうにかなるものでもなく、物理防御では防げず温度低下を遮断できる程の魔力防御の使い手はそうそういない為これもエリスに重宝されている。
『ブリザードロクセファランクス』の原型になった魔術。
主な使用者・エリス
ひび割れ叩き 空を裂き 下される裁き、この手の先に齎される剛天の一撃よ、その一切を許さず与え衝き砕き終わらせよ全てを『震天 阿良波々岐』
威力:A+応用性:C魔力消費:B位階:B+
手の先から振動波を放ち射程範囲にある物質を崩壊させる古式属性魔術、衝撃魔術の異名を持ち射程は短い物の抜群の破壊力を持つ。しかし他の属性魔術と異なり応用性に乏しく何かの魔術の組み合わせて連携技…と言う使い方には向かない。それでも今のところエリスの中では『煌王火雷掌』と並んで近接戦で頼りにされている魔術。
インパクト系の魔術の原型になった魔術。
主な使用者・エリス
融ける大地、溶ける世界、地殻を燃やす星の劫火は煌めき、遥かなる闇の空を光で染め上げる、我が祝言を火に焼べ薪とし大火よ 一層灼き尽くせ『万燃赫界・神文鉄火ノ陣』
威力:S応用性:E魔力消費:A位階:S
足元から溶岩を噴き出させ周囲の物を融解させる古式属性魔術、炎熱古式魔術の最上位に位置しており発生する温度と言う一点においては他の追随を許さない。だが同時に応用性は低い為これ単体で威力を発揮する必要があるのでエリスにはあまり好かれていない。と言うか普通に溶岩とか出すのは危ないので…。
主な使用者・孤独の魔女レグルス
閃光を纏い 天を征け流星火、我が手の先へと煌めき進み 眼前の敵を射貫け電雷 届け猛炎、万里一閃 煌輝燦然 刀光剣影、その威とその意ぎ在る儘に、全てを貫き 我が声を地平の先まで届かせろ『伏雷招』
威力:B応用性:B魔力消費:D位階:B+
雷招系魔術の一端であり本来は届かない筈の長距離にまで命中させることができる長距離射程型古式属性魔術、目視出来ない領域に居る相手にも一方的に魔術を命中させられると言う点においては他にはないアドバンテージを持つともいえるがぶっちゃけて言ってしまえばそれだけである。エリスもレグルスも相手の鼻っ柱に拳と共に魔術を叩き込むスタイルなので二人には致命的に合っていない。
主な使用者•エリス
業火を纏い 打ち崩せ震霆、我が身が昇るは天の頂き 眼下の敵を押し潰せ真火 荒れ狂え神雷、星火燎原 天地雷鳴 雷火一対、その威とその意が在る儘に、全てを圧倒し この世に最強の証明を『大雷招』
威力:S応用性:B魔力消費:A位階:B+
八つある雷招系魔術の中で最強最大の規模を誇る古式属性大魔術、その威力は火雷招の数倍に及び一撃で天を衝くような大木を蒸発させるほどの破壊力を持つ。しかしその圧倒的破壊力と引き換えに一度使うと暫く魔力が感電し麻痺してしまうため魔術が使えなくなるデメリットがある。
威力に関しては申し分ない、射程も広くこの規模の魔術にしては破格の応用性も持つ、しかしそれを補って余りある大きすぎるデメリット。この一撃で決められたら良いが決められなかった場合一気に窮地に陥る魔術使用不可の代償はエリスにとっては致命的過ぎる。おまけにこれよりも強くデメリットがほぼ無い完全上位互換の魔術もあるのでエリスは今後この魔術を使うかどうか分かりません。
主な使用者・エリス
我が八体に宿りし五十土よ、光を束ね 炎を焚べ 今真なる力を発揮せん、火雷 燎原の炎を招く…黒雷 暗天の闇を招く、咲雷 万物を両断し若雷大地に清浄を齎す、土雷 大地を打ち据え鳴雷は天へ轟き伏雷万里を駆け、大雷 その力を示す、合わせて八体 これぞ真なる灼炎雷光の在りし威容『天満自在八雷招』
威力:SS応用性:C魔力消費:S位階A+
本来一つであった雷招魔術をそれぞれの分野に八等分し、それぞれを強化した後組み直した魔術こそがこれ。八つある雷招系魔術は謂わばこの魔術を作るためのパーツに過ぎない。
全ての雷招系の特徴を持ちながらそれを更に上回るこの魔術は他の追随を許さぬ威力を持つこの魔術は古式属性魔術の中でも最強格の古式属性極大魔術、今エリスが習得している魔術の中でも単体最強の威力を持つ。
デメリットと言うデメリットは殆ど無く、強いて言うなら撃った後すごく疲れるくらい。
エリスは未だこの魔術の力の一端しか引き出せておらず、シリウスの片手で撃った火雷招に全力で押してちょっと押し負けるくらいの威力しか発揮出来ていない。
主な使用者・シリウス エリス
秘めたる大地の奥底に、眠る魂を叩き起こす、安息の時は今終わる、起きろ『大王墳墓大荒し』
威力:A応用性:E魔力消費:B位階:B+
大地に拳を叩きつけると共に地震を引き起こす属性大魔術、文字通り地震魔術と呼ばれるこの魔術は文字通り災害級の威力と攻撃範囲を持ち、これを一度使うだけで街一つ瓦解させることもできる。また拳と地面の間に敵を挟み込めば街を崩すほどの衝撃波を相手に直接叩き込むこともできる。
魔術を使ってドカーン!と建造物をぶっ壊すのが好きなシリウスにとってお気に入りの魔術。
主な使用者・シリウス・アレーティア
風神穹窿息吹
威力:A応用性:C魔力消費:B位階:A
自身を中心に激しい風嵐を巻き起こす属性魔術、自分の周り全てを網羅する風のドームは防御は勿論、展開したまま突っ込めばそのまま攻撃魔術としても使える。使用者の技量により風の威力は増減し、シリウスほどの使い手が使用すれば風が鋼刃と同程度の切れ味を持つようになる。
系統としては旋風圏跳の亜種にして上位の扱いとなる。
主な使用者・シリウス・アレーティア
切り裂き滴る血の森と、突き刺し吹き出る血の大地、悶え苦しみ懺悔し咽び 痛みを以って贖わせる『刺山血牙之針山地獄』
威力:E応用性:B魔力消費:B位階:B+
自身を中心に地形を変容させ剣の如き棘を隆起させ相手を傷つける属性大魔術、この魔術そのものの威力は低いものの棘に囲まれ常に体を傷つけられる相手の痛みは威力以上に厄介なものとなる。
主な使用者・シリウス・アレーティア
絶地絶天の煌めきよ、今この時のみ我が手に宿れ『雷紋金剛杵』
威力:B+応用性:B魔力消費:B位階:B
雷を槍状に伸ばして相手に叩きつける古式属性魔術、単純ながらに高い威力を持ち応用性も高い便利な魔術。しかしどうしても雷招系魔術から見れば格は一段落ちる。
古式属性魔術の中では中級編に位置しており、本来はこの魔術をマスターしてから雷招系を覚えるべきなのだがエリスはこれの更に上位の火雷招から先に覚えてしまったため空気になった。
主な使用者・エリス
一切皆空、我忘我失の極致。世に開きし虚ろなる大穴は万象を飲み込みその意味と姿形を闇に溶かし、全なる有を一なる無へと誘いやがて収束させる。そこにあるのは終焉か創世か、或いはその意義さえも虚空へ消えるか『無空神无之流穴』
威力:無し応用性:S魔力消費:A位階:SS
自身を中心に虚空魔術を発生させ触れた者を消滅させる光を纏う属性大魔術、虚空魔術の一部でありこれを身に纏っている限りありとあらゆる物質非物質問わず消滅させられる。その為これを展開したレグルスに攻撃を当てるのは不可能。
主な使用者・孤独の魔女レグルス
受想行識、世は色を得て絶えず変化し、人は肉を得て 根 境 識により苦楽不苦楽を受け入れ、心は形象を描き認識し、意識は動き心のままに有る、区別し認識し知り得て知り分け全を作り一へと確立する、我が手の中にありし五星五蘊は世を創り 解脱し乖離し、知識よ 今、第八識『神識之領域』
威力:無し応用性:測定不能魔力消費:S位階:測定不能
失われた第六属性『識』を扱う古式属性極大魔術。凡ゆる知識の編纂を可能としこの魔術を受けた存在はその知識を失うこととなる。建造物に当てれば建造物を作り出す知識や技術から失われ存在しなかったことになり消滅し、魔術に当てればその魔術の系統全てが消滅し以後使用不可能になる。
知識とは即ち文明であり、文明とは即ち人の営み、八千年という時をかけて人が連綿と紡いできた歴史を破綻させ破壊するこの魔術はある意味人にとっての天敵であり、人が手にするべきではない奇跡の一端である。
主な使用者・エリス
・古式鏖壊魔術
シリウスがウルキの為だけに作り上げたウルキ専用魔術。魔力を用いた純粋な破壊でありある種虚空魔術にも似た同系統の亜種魔術である。物理的防御魔力的防御共に無効化し破壊する効果を持つ。
非常に高い魔力消費、異様に低い応用性、そしてトップクラスの威力が特徴。
鏖殺の挽歌奏でる壊音、我が手は見えざる神の手となり万象を突き崩す、閻魔獄法 其の三十三『朱殷星眼断』
威力:S応用性:G魔力消費:S+位階:B
手の先に破壊の魔力を集め叩きつける鏖壊魔術、どんな物でも防御力の有無に関係なく絶対に破壊するこの魔術はある意味最強格の攻撃力を持つ魔術の一つであり、この一撃を叩き込まれれば魔女でさえ肉体を欠損するほど。
主な使用者・ウルキ・ヤルダバオート
狂い咲け魔性の死花、枝葉を伸ばし世界を崩し血煙で全てを彩れ『魔破羅闍金輪』
威力:S応用性:G魔力消費:S位階:B
自身を中心に無数の破壊の円環を生み出し乱舞させることで周辺を削り取る鏖壊魔術、自身を中心とした広範囲破壊魔術であり説明無用の破壊力の高さ。防御不可の攻撃は目の前で発動させられただけで即死物である。
主な使用者・ウルキ・ヤルダバオート
染める真紅の血風、いずれ死に至る壊崩の笛音、叫び死ね苦しみ死ね崩れて死ね、瓦解せよ閻魔獄法、その二十八『五濁三界烈衝』
威力:S応用性:F魔力消費:S位階:A
破壊の魔力を帯びた拳で相手を殴り抜き貫通させる近接鏖壊魔術、腕力と共に破壊の魔力を放つ為命中した相手は全身を砕かれ消滅する破壊力満点の魔術。戦闘になるとウルキはこれを多用し相手の破壊を狙う…わけではない。
ここだけの話、ウルキは実はこの鏖壊魔術を特別信用しているわけではない。ウルキの武器は複数の魔術を同時に使う手先の器用さにある。故にこれもただの手段の一つに過ぎない。
主な使用者・ウルキ・ヤルダバオート
天の光は地に堕ちる、闇は死を呼び生を貶す、此其れは太古の傲慢なりし神の創った箱庭を愚弄する、我ら人の立つ無限の大地、凡ゆる営みが芽吹く繁栄の都に落とされる一滴の滅び 天を穿つ神への嚆矢、運命を捻じ曲げ その試みに舌を出せ、汝らの過ちを 八元体の諍いを我ら人の子が糺し、神の時代を終わらせる『永劫灰燼崩壊之冥光』
威力:測定不能 応用性:無し 魔力消費:測定不能 位階:?
シリウスが作り上げた最大の破壊魔術、『死者蘇生』『時間遡行』に並ぶ不可能と言われる三つの事象の一つ『世界崩壊』を再現する為シリウスが鏖壊魔術を媒体に作り上げた世界破壊魔術、空前絶後の効果範囲を持ち威力は高い低いの次元ではなくそもそも存在していること自体が間違いとも言える魔術である。
しかし、シリウスとしてはこれは『世界の破壊』であって『世界崩壊』ではないとの事で厳密には違うらしい。シリウスの力を持ってして成し得なかったが故に世界崩壊は不可能と呼ばれるようになった。
そして、正確に言うなればこれは鏖壊魔術を元に作られてはいるが鏖壊魔術には入らない。
主な使用者・ウルキ・ヤルダバオート
・星辰魔術
シリウスが作り出した魔術の中でも最高傑作と称される魔術系統。一般的な魔術よりも数段高い攻撃能力や破壊力を持つが何より特筆すべき特徴はこの魔術が『星の魔力を持つ』事にある。
星の魔力は比重が人間が持つ魔力よりも重く濃い為、他の魔力よりも優先されるという特徴がある。つまり通常の魔力と星の魔力がぶつかり合うと星の魔力の方が優先され通常の魔力を押し退ける。この特徴により相手の魔力防御を取り払った上で直接叩き込むことができ、ゲーム風に言うと防御力無視の大火力である。
夜空魔術並列発動、流転魔力多重接続、星球形成 現象摂理掌握、現行世界変換 天を喰らえ 真理を喰らえ、糸を断ち切り 星の彼方への嚆矢を放つは我が術理、全天体連続循環魔力道解放『終夜天狼』
威力:測定不能 応用性:SS魔力消費:SS位階:SS+
シリウスの所有する星辰魔術の中で最も高い威力を持つとされる超極大星辰魔術、星々の魔力を一点に集約し自らの魔力で倍増させた上で地表に叩き落とす魔術であり、簡単に言えばサテライトレーザー。星の魔力によって作られている為魔力防御はその殆どが粉砕されており、肉体一つで受けるにはあまりにも強力過ぎる一撃は魔女を殺すに値するほどの物。
作中ではシリウスの力を奪ったアマルトによって使用されたが、本来のシリウスが扱う『終夜天狼』は更に容赦がなく、時空魔術や光学魔術を併用し全方位からこのサテライトレーザーを連射し掃射し相手を跡形もなく消し去る。これで魔女達は何人か死にかけた。
主な使用者・原初の魔女シリウス
『王星終焉』
威力:測定不能 応用性:SS魔力消費:SS位階SS+
レグルスの所有する星辰魔術の中で最も高い威力を持つとされる超極大星辰魔術、臨界魔力覚醒内部でのみ使用することが出来、恒星規模のエネルギーを一気に爆裂させ周囲もろとも吹き飛ばす。所謂ガンマ線バーストを発生させ、自然の属性を操るレグルスが扱える最大級のエネルギーである。
これも星の魔力を帯びている為魔力防御は…とか言ってられる威力ではなく、例え魔力防御が有効であっても跡形も無く吹き飛ぶ。適当にぶっ放すだけで敵が死ぬので出し得の大魔術でもある。これでシリウスは一回死にかけた。
主な使用者・孤独の魔女レグルス
・エリスオリジナル技
魔術そのものでは無く、魔術の応用やエリス自身が開発した独自の技。数多くの魔術を組み合わせて使うエリスの戦法上バリエーションは多岐に渡る。
びっくりキャット・スタンショック
威力:無し応用性:A魔力消費:C位階:F
弱めの『鳴雷招』を放ちながら両手を叩き、相手の鼻先で炸裂させる牽制技。強烈な音と光を不意打ち気味に放つこの技を受ければ大体の人間はしばらく行動不能になってしまう。
ただし、ラグナやネレイドやレーシュなどの肉体的超人に対しては異様に効果が低くなる傾向にある。
主な使用者・エリス
旋風韋駄天の型
威力:無し応用性:A魔力消費:C位階:E
両手足に旋風圏跳を纏わせ近接戦能力を向上させる形態。旋風圏跳を極めたが故に可能となった芸当であり、常に限界を超えた速度で放たれる拳はそのまま破壊力の向上にも繋がる。魔力覚醒を行わない場合は基本的にこれを使って戦うようにしている。
主な使用者・エリス
魔風捷鬼の型
威力:無し応用性:B魔力:B位階:B
エリスが三年の修行で手に入れた新たなる形態、自分の間合いの中に魔力を帯びた風を起こし空間を制圧する。魔力を帯びた風はエリスの任意のタイミングで物理的干渉を可能としており帯のように操り自在に動かすことができる。しかしエリスの本来の間合いを用いていない為出力はかなり下がる上なんとなく使い勝手も悪いと言う理由から初戦でお役御免になった悲しき技でもある。
主な使用者・エリス
疾風乱舞
威力:無し応用性:A+魔力:D位階:B
魔力覚醒時のみ使用可能なエリスのメインウェポン、師匠レグルスから指摘された手数の少なさを埋めるエリスにとっての主要な戦闘法の一つ。
風の魔術を追憶で呼び出し加速と攻撃力上昇に役立てながら肉弾戦を仕掛ける速さ特化の戦闘術であり、様々なバリエーションがある。
大地を駆け抜け勢いのままに蹴り抜く『疾風乱舞・蹴打』、頭上から連打で攻める『疾風乱舞・颪打』、その場で怒涛のラッシュを叩き込む『疾風乱舞・怒濤』などがある。
主な使用者・エリス
雷電乱舞
威力:無し応用性:A+魔力:D位階:B
魔力覚醒時のみ使用可能なエリスのメインウェポン、疾風乱舞と同様エリスの手数を増やす魔力覚醒時の主要な戦闘法の一つ。
雷の魔術を追憶で呼び出し両手足に這わせて放つ一撃は破壊力満点であり、疾風乱舞のような速さはないものの凄まじい威力を誇る。殺してしまうかもしれないくらい強いので疾風乱舞よりはやや使用頻度は低め。
雷を纏った拳で殴り抜く『雷電乱舞・雷鼓』、雷を帯びたかかと落としを落雷のように放つ『雷電乱舞・蹴堕』、電撃を纏った状態で突っ込み乱打を加える『雷電乱舞・跳歩』などがある。
主な使用者・エリス
疾風雷電乱舞
威力:無し応用性:A魔力消費:C位階:A
魔力覚醒を時のみ使用可能なエリスのメインウェポン、疾風乱舞と雷電乱舞を同時に使用し一気に解き放つエリスの必殺技とも言える奥義。
雷と風というエリスの最も得意とする二つを操ることもありその威力と効果は絶大であり、エリスの持つ技の中でも最上位に位置する扱いを受けている。
雷と風の混合衝撃を一気に相手に向けて爆裂させる『疾風雷電乱舞・風破雷道』などがある。
主な使用者・エリス
多重火雷招
威力:A+応用性:無し魔力消費:A位階:B+
魔力覚醒の追憶の力を用いて過去の炎雷を複数生み出し本来は単発でしか撃てない火雷招を怒濤の如く乱射する反則技。一撃一撃がちゃんと火雷招と同等の威力を持っている為普通の人間に放てば軽く死ねるし死体も残らない。
普通に危ない技だがエリスが魔力覚醒を使わねばならない相手というのは大体強いのでこういう技にも平気で対応してくるのが怖いところ。
主な使用者・エリス
旋風 雷響一脚
威力:S応用性:B魔力消費:A+位階:A+
今まで撃った魔術の記憶を具象化し推進力に変えてすっ飛び相手に蹴りを加えるエリスが生み出したエリスだけの必殺技。威力は魔女レグルスをして一級品と讃えられる程でありエリスにとってのフィニッシュ技として多くの敵を屠ってきた。
ただ弱点として初速は凄まじいが加速力が無く一度受け止められるとそこから相手の防御を跳ね除ける事が出来ない。故にエリスは更にこの技に改良を加えて色々と工夫している最中。つまりまだ発展途上でありレグルスはこの技が真の意味で完成する時がエリスが魔女の領域に入る時だと睨んでいる。
主な使用者・エリス
旋風 雷響螺旋神降脚
威力:S+応用性:C魔力消費:C位階:A+
直線に飛ぶ旋風雷響一脚の推進力を敢えて空回りさせその場で縦に超高速で回転しそのままかかと落としを繰り出す新必殺技。その場で速度を維持するため弱点である加速力の無さを克服している。威力は当然の如く通常の雷響一脚よりも高く凄まじいまでの威力を誇るもののその場で回転して蹴りを加えるという性質上あまりにも射程が短い。あと目を回す。
エリスとしてはこの方向での発展は違うかな?と思っているので言ってみればこれは進化の過程で生まれただけの技に過ぎない。
主な使用者・エリス
旋風 雷響蹴斗
威力:S応用性:D魔力消費:D位階:A+
ロストアーツの星魔帯ピスケスと星魔盾リブラを用いた一度限りの必殺技。魔力を浸透させるピスケスに雷響一脚を染み込ませた上でリブラごと蹴り飛ばし、染み込ませた雷が破裂する瞬間リブラの魔力防壁を展開し威力を逃すことなく相手に叩きつけるエリスの得意とする道具を用いた限定技。
威力としては申し分無いが、エリス的にはロストアーツ…というよりシリウスの力を借りるのに抵抗がある為この技はもう二度と使用しない、というか一回こっきりでブッ壊したので使いたくても使えない。
主な使用者・エリス
『霹靂 雷神双脚』
威力:S応用性:?魔力消費:A位階:S
今現在のエリス最強フォーム『ボアネルゲ・デュナミス』発動時のみ使用可能な現行最強の技。自らの雷とシンの雷を同時に解放し相手に叩き込む事で通常の旋風雷響一脚を遥かに上回る威力を発揮する。
基本的にこの技そのものにはデメリットが存在せず、性能としては破格の大技ではある。ただしボアネルゲ・デュナミスの性質上、大体一日一回しか打てないと言う制約もある為使いどころは考えないといけない。
主な使用者・エリス
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・魔力覚醒
魔力の扱いを極め抜いた達人にだけ開かれる段階、魔力生成機である魂に逆に魔力を注入し風船のように膨張させ、肉体と同程度にまで膨らませる事で発動する。魂と肉体の境目が限りなく無くなる事により肉体そのものが一つの魔術のように成立し特殊な能力を得る場合が多い。
また肉体の強度や身体能力も基本的に向上しているため、覚醒を発動させた者には覚醒者しか勝てない…と言う通説はある。が…あるとは言うものの、実際はかなり難しいだけで無理ではなかったりする。
魔力覚醒とはその者の生き様の集大成であるため一人につき一つまで、多重人格者であっても生き方が一つである為基本的には一つまでしか覚醒は保有出来ない。この絶対の不文律を侵した人間は歴史上でもかなり少ない。
魔力覚醒『ゼナ・デュナミス』
タイプ・分類不能型
記憶の中にある事象を現実の存在として具象させる分類不能型魔力覚醒、エリスの絶対の記憶力により今まで発動した魔術を全て引き出すことが出来るため、この段階においてエリスが魔術を発動させた総回数が多ければ多いほど強くなる覚醒でもある。
発動させると頭に記憶の煌めきが火花のように散り、レグルスによって改造されたコートが赤い紋様を生み出すようになる。
使用者・エリス
魔力覚醒『超極限集中状態』
タイプ・分類不能型
エリスの中にある識の力を無理矢理引き出す集中状態、一日十分しか使えないと言う制約がありそれを超過すると数日の間気絶してしまう。がエリスはこれをあんまりデメリットとして捉えておらず別に気絶するくらいならいいかとどこか割り切ってる。
発動させると識の力を完全に扱えるようになり、相手の行動や感情などを識る事が出来る他に識確魔術を扱い今現在存在する知識そのものを破壊することも出来る。強力無比であるが故にエリスでさえ未だその完全な使用は出来ていない。
使用者・エリス
双起覚醒『ボアネルゲ・デュナミス』
タイプ・分類不能型
記憶の中にある具象を引き出せる『ゼナ・デュナミス』と情報を完全な形で引き出せる『超極限集中状態』と記憶にあるもの敢えて曲解する『記憶違い』の三つを同時に使い、自らをシンであると誤認しシンの力を引き出すエリスの魔力覚醒に於ける一種の極致。
一応第二段階に位置するが、その出力は限りなく第三段階に近くエリスの覚醒とシンの覚醒を掛け合わせた絶大なパワーを一気に発揮する事が出来る。この状態では雷属性しか使えなくなるものの全ての雷属性が二倍以上に昇華しており、シンの技やシンの魔術も同時に使えるようになる。
ただし、やっぱり一日十分の制約がある為これもここぞと言う時の切り札として残しておく必要があるんですね。
使用者・エリス
魔力覚醒『拳神一如之極意』
タイプ・概念抽出型
万象に影響を与える『流れ』を支配する魔力覚醒、自分の流れ相手の流れに留まらず空中を漂う魔力の流れや空気の流れ、果ては戦局の流れまでもを操る異色の魔力覚醒。
武術を扱う彼にとって流れの支配権を得ると言うことは即ち敵に攻撃を許さずこちらは一方的に殴り続ける…という行為を可能とするという事であり、これを発動させた彼に勝つのは至難の業。
正直、これを第二段階の魔力覚醒と呼ぶにはあまりにも効果範囲が広過ぎる上に強力すぎる為、魔女達はラグナが第二段階だと思ってるだけで実は既に極・魔力覚醒を発動させてるんじゃないかと疑ってる。或いは…魔女もシリウスも誰も知り得ない『また別の何か』を誤って発動させているかのどちらかである。
主な使用者・ラグナ・アルクカース
魔力覚醒『闘神権限・虚構神言』
タイプ・世界編纂型
全身から霧を噴き出し世界を欺く幻惑を生み出す魔力覚醒、霧によって欺かれた世界は幻影を実体のある本物であると誤認し、世界の修正力により実体化させるよう促す。その為彼女の力によって生み出された幻影には全て質量と効果が付随する。
腕を生み出せば新たな腕として操ることが出来る、推進力を生み出せば物は押し出される、彼女が想像し得る範囲のものならなんでも実体化させられ、果ては魔力までも無限に生み出す事が出来る。
ただし、魔力を生み出しても自分の中には保存されず使用することは出来るが貯蓄することは出来ない。なので自分の魔力を使って霧を生み出し偽りの魔力をいくら作っても魔力は回復しない。飽くまでその場で使う事が出来るその場限りの使い捨て魔力しか作れないのだ。
主な使用者・ネレイド・イストミア
魔力覚醒『桜花繚乱 絶神の型』
タイプ・肉体進化型
身体能力を数倍規模で超強化し、手に持った剣による攻撃範囲を拡大する魔力覚醒。非常にスタンダードな魔力覚醒であり剣を極めた者や戦士などが魔力覚醒の段階に至った場合これと同じような形になる事が多い一般的な魔力覚醒。
しかしそれでも常軌を逸した身体能力と一振りで軍団を全滅させられる攻撃範囲は絶大な影響力を持つことに変わりはない。
主な使用者・ヴェルト・エンキアンサス
魔力覚醒『紅狗赤狼獣憺』
タイプ・肉体進化型
全身に高密度の魔力防壁纏いそれを爆裂させながら加速や攻撃を行う魔力覚醒、高密度の魔力防壁は毛皮のように揺らめき四つ足で走る様はまさしく狼狗、身体能力全般が超強化されているが最も特筆すべきはその速度、空中で魔力を爆裂させ加速と急転換を可能としている為影を追うのも一苦労。
ちなみにこの世界ではシリウスの『天狼』の異名から狼は不吉な生物として扱われており、狼の文字を使う者は少ない。されど彼の魔力覚醒に狼の文字が使われているのは不吉なのがかっこいいというベオセルク個人の価値観によるもの。暴走族が髑髏とかのマークを好むのと感覚は似てる。
主な使用者・ベオセルク・シャルンホルスト
魔力覚醒『ティトラカワン・オブシウス』
タイプ・概念抽出型
全身を黒曜石で覆い触れた物全てを切り裂く魔力覚醒、全身を黒曜石で覆うのは演出でありこれそのものに攻撃力があるわけではない、ただ全身に特大の斬撃属性が付与されているだけであり黒曜石に覆われていないところを触っても普通に切れる。
その切れ味は世界最高と呼ばれており、腕の一振りで翡翠の塔を真っ二つに出来る程でこれを扱うグロリアーナ自身ちょっと扱いづらさを感じてるくらい強力無比。
主な使用者・グロリアーナ・オブシディアン
極・魔力覚醒『ゴッド・セイヴ・テスカトリポカ』
タイプ・概念抽出型
カストリア大陸最強のグロリアーナが用いる世界最小の極・魔力覚醒。覚醒すると共に膨大な間合いを網羅する極・魔力覚醒を一気に圧縮し一本の剣に仕立て上げる。こうして生まれた黒曜剣『グローリー・マクアウィトル』は世界最鋭の剣と呼ばれておりその切れ味は一振りで天空からも見えるほど巨大な線を大地に引くほど。
ただただ純粋に、そして馬鹿みたいに高い攻撃力を持っただけの魔力覚醒であるがゆえに応用性も高く、下手したら魔女の魔力防壁さえ突破する可能性がある。
主な使用者・グロリアーナ・オブシディアン
魔力覚醒『ペルフェット・セコンド・ピアット』
タイプ・概念抽出型
手に持つ剣を肉体の一部として進化させ光の両刃剣とする魔力覚醒、剣に含まれる『斬撃』などの数多の概念を全て強化しており、攻撃力 攻撃速度 攻撃範囲全てが常軌を逸した領域に達している。
剣自体に魔力が通じている為剣を振るえば斬撃属性の魔術が振り撒かれ、一撃に数十もの斬撃が重なっている為単純な切れ味以上の攻撃力を持つ。
主な使用者・タリアテッレ・ポセイドニオス
魔力覚醒・『絶対終幕のグランドフィナーレ』
タイプ・属性同一型
マリアニールが知る現代魔術陣を好きな時に好きなだけ自由に即座に何処にでも出現させられる魔力覚醒、本来は作るのに時間を要する魔術陣を即座にそして大量に用意出来るというだけで絶大なアドバテージを誇る。
相手の足元に拘束魔術陣を数十個用意して、攻撃用魔術陣を数十個叩き込むだけで必勝パターンと化す一方、魔術陣を抜きにしたらちょっと身体能力が上がるだけの魔力覚醒に過ぎない為若干攻撃力に乏しい一面もある。
主な使用者・マリアニール・トラゴーディア・モリディアーニ
極・魔力覚醒『ルティーヤ・アナモルフォーシス』
タイプ・世界編纂型
自身の領域内に『インフィニティフォーカスポーカス』を行き渡らせる極・魔力覚醒、自在に空間を歪め攻撃を反らしたり逆に修正力による負荷を相手に叩きつけ不可避の攻撃したりなど攻防共に破格の能力を持つ。空間を操る力だけならばカノープスにも匹敵すると言われる帝国史上最強クラスの極・魔力覚醒とも。
世界の修正力はこの世界の存在である以上、影響は避けられないエネルギーであり、通常は人の手では扱えない領域の力である。これを自由に使えるということは即ち神にも等しい力を持つ…ということになる。
主な使用者・フリードリヒ・バハムート
極・魔力覚醒『界停・須臾瞬息弾指』
タイプ・世界編纂型
敵対者以外の全ての時を停止させる極・魔力覚醒、敵は停止した世界の中数十秒活動することとなりこの間停止した存在に対して如何なる影響も与えられない。そんな停止した世界を数十秒活動した後再び時が動き出した瞬間…敵の体は発火し絶命することとなる。
停止した世界では酸素や微粒子、埃なども停止しておりほんの少しでも動けば粒子に体を貫かれた上で急激な摩擦熱により発火し、体はズタズタに引き裂かれ灼熱に身を焼かれる。当然ながら魔力も停止している為魔力による防御も役に立たず停止した瞬間数十秒間呼吸も何もせずその場でジッとしていなければ即死する恐ろしい技。
その性質上敵が複数いる場合あまり役に立たず、敵が動いていなければ効果も薄くなる。
主な使用者・アーデルトラウト・クエレブレ
魔力覚醒『神閃のミストルティン』
タイプ・肉体進化型
一秒にも満たない時間に覚醒そのものを凝縮し光に迫る程の速度を出す魔力覚醒、世界最短の魔力覚醒と呼ばれておりその覚醒時間の短さから本来覚醒のデメリットとして存在している体力と魔力の消費は無いに等しく、連続して発動させることができる。
戦闘中数十回連続で発動させても殆ど消耗がなく、通常攻撃として魔力覚醒による最高火力を叩き出すことができるが故にシリウスから『最も合理的な魔力覚醒』と讃えられた。
主な使用者・クレア・ウィスクム
魔力覚醒『トゥインクルスターチェンジ』
タイプ・肉体進化型
ピンク色の光を身に纏い全ての魔術を大幅に強化する魔力覚醒、これを用いている間は簡易魔術であるアロー系でさえ爆撃の如き破壊力を持つようになり、凡ゆる魔術行動の性能が大魔術級に格上げされる。
単純ではあるものの強化の幅がちょっとシャレにならないレベルで高く、これを発動させたアリナに対して魔術戦で勝てるのはもしかしたら魔女しかいないかもしれない。
主な使用者・アリナ・プラタナス
魔力覚醒『アンサンブル・トラジコメディー』
タイプ・肉体進化型
質量のある分身を数十体規模で生み出し単独で人海戦術を行うことができる魔力覚醒、分身は全て本体と同じだけの身体能力で動く為覚醒者自身が強くなればなるほど強力になる。分身は魔力の凝縮体で形成されている為撃破は不可能であり、これを止めるためには本体を撃破するより無い。
この覚醒を使わず魔力体による質量を持った分身を生み出す事が出来る技術を持った人間がこの世界にいる。しかしこの覚醒はその技術とは異なり応用性と一度に生み出せる人数で勝っている。
主な使用者・プルチネッラ・コモーディア
魔力覚醒『神捧拳闘ノ刻』
タイプ・肉体進化型
両拳に魔力の渦を作り出し周囲の属性を巻き込んで拳撃として叩き出す魔力覚醒、土を巻き込めば土属性の攻撃に、火を巻き込めば火属性の拳に変化し状況によっては複数の属性を同時に神速の拳に乗せて相手に叩きつけることが出来る応用性に富んだ覚醒。特に相棒のゲオルグと組んでいる時はまさしく無敵の強さを誇り、ゲオルグが発射する魔術を空中で掴みパンチ力で強化してラッシュを放つことが出来、ともすればマグダレーナにも対抗出来たかもしれないと噂される程だった。
レグルスの覚醒によく似た性能をしているが、当然ながら格としてはこちらの方が下。
主な使用者・カルステン・インティライミ
魔力覚醒『炎獅子装束・火之炫毘』
タイプ・属性同一型
魔力を火種に燃え続ける特殊な炎を生み出す魔力覚醒、常に黄金の炎で全身が燃え続けており、生命体だけを燃やす特殊な炎を扱い戦う。この炎に焼かれた者はその身に宿る魔力を燃料に常に燃え続ける、魔力を持たない人間がいない事を考えるとこれはどんな人間でも一度燃やしてしまえば命尽きるまで焼き続ける確殺の魔力覚醒と呼べる。
カルステンをして『ヤバい覚醒』と言わしめるだけの殺傷能力を持ち、今現在アド・アストラで最も危険な魔力覚醒の一つに数えられている。
主な使用者・ベンテシュキメ・ネメアー
魔力覚醒『フォーチュン・オブ・ウェンティ』
タイプ・属性同一型
風と一体化する属性同一型の魔力覚醒、属性同一型全般に言える事だが一体化した属性の力をフルで扱えるようになるため、この覚醒の場合扱う全ての風属性が数段階上の威力と効果を発揮するようになる。
また常に風を身に纏っている為、オートで旋風圏跳のような風による加速と浮遊が発動しており、また風の結界を展開し続けている為攻撃を当てるのも至難の技である。
主な使用者・運命のコフ
魔力覚醒『エクリプス・インヴィクトゥス』
タイプ・属性同一型
闇属性と一体化する属性同一型の魔力覚醒、属性同一型の中でも上位に位置する覚醒であり、属性同一型に稀に居ると言われる特定の条件を満たさない限り絶対にダメージを与えられないタイプの魔力覚醒でもある。
常に闇の中を遊泳しており、触れようとすると闇の中へと消えてしまう為物理的接触が出来ず、光を当ててもそれによって生まれた影の中に消えてしまう為この覚醒を行った者にダメージを与えるには影が生まれない状況で全方位から光を当てるしかない。
この覚醒で生み出された闇の内部は常に魔力が流動しており、具体的に言うなれば砕かれたガラスが一杯に詰まった洗濯機のような状態であり、飲み込まれた物は家屋であれ人であれ即座にバラバラになる。
主な使用者・太陽のレーシュ
魔力覚醒『シュバルツオスミウム』
タイプ・属性同一型
重力と一体化し星の権限の一部を間借りし操る魔力覚醒、この覚醒を用いた者は重力の枷から解き放たれ自由に空を飛ぶ事を可能とし、また星の重力を応用し通常の魔術では操れないレベルの重力を操ることを可能とする。その最大値はブラックホールに相当する。
自由に空を飛び回りながら一撃で山を崩すような重力波を放つ事が出来るが故に、この覚醒一つで一国の軍を相手にした上で壊滅させられる程強力。ここに魔力覚醒を行った者には同じく魔力覚醒者でなければ対抗出来ないと言う論説の全てがあるとも言える。
主な使用者・星のヘエ
『獄死之縊鬼』
タイプ・肉体進化型
体中を鋼鉄製の刃で覆う肉体進化型の魔力覚醒。髪も皮膚も爪も全てが剣となりすれ違うだけで相手をズタズタに切り裂く凶悪極まる風貌へと変ずる、また肉体進化型の特徴として凄まじいまでの肉体強化を受けておりその上で放たれる切断魔術により相手を圧倒する事を得意としている。
更に刃を全て捨てる事により刃の重量から解放され、雷もかくやというほどの速度を出す事も出来る。
大いなるアルカナでは唯一の肉体進化型の魔力覚醒。
主な使用者・刑死者のメム
魔力覚醒『雷轟 アヴェンジャー・ボアネルゲ』
タイプ・属性同一型
雷属性と一体化する属性同一型の魔力覚醒、雷属性と言う比較的スタンダードな属性であるが故に同じようにな雷属性の魔力覚醒は多く存在する。がしかし、これはその中でも最上位に位置する出力と破壊力を持つ魔力覚醒とされている。
全身を雷に変換しているが故に移動するだけで雷鳴が轟き、触れるだけで全てが感電し、放たれる稲妻は雷雲の一撃に相当する。ただでさえ特級の現代雷招魔術の達人でもあるシンの全ての攻撃が最早手がつけられないレベルにまで上昇するだけで、これは絶対的な力として名を轟かせるに足る存在となる。
主な使用者・審判のシン
極・魔力覚醒『星轟 アポテレスマティカ』
タイプ・属性同一型
星々の属性を身に纏う属性同一型の極・魔力覚醒、本来属性魔術として換算されない筈の星の力を完全に御する事で一つの属性と定義し落とし込む世にも奇妙かつ唯一無二の魔力覚醒。
常に自身を中心とした空間に星の光を充満させ、宇宙の如き異様な光景を浮かべる極・魔力覚醒であり、その行動全てが星の魔力を纏っている。
星の魔力とは星辰と同じ『他の魔力よりも優先して顕現する』効果を持っており、魔術同士がぶつかりあった場合こちらの方が優先して通る事となる。即ち魔力による防御は難しくその効果は魔女の魔力防御でさえ突破する程強力極まる。この力を用いる限り魔力を使って戦う存在は殆ど無力に等しい。
しかし飽くまで難しいだけなのでタヴと相手の魔力量が余りにもかけ離れている場合、その分効果は減退してしまう。なので魔女の魔力防壁を突破出来ても手の皮に火傷をちょっと作るくらいに留まる。
主な使用者・宇宙のタヴ
魔力覚醒・『伐折羅陀羅婆娑羅』
タイプ・肉体進化型
周囲の鉄製の物品と同化する魔力覚醒。身に纏う鉱石が強力であればあるほどより強固な魔力覚醒となる。これを使うロダキーノは全身を特級の魔鉱石で覆っておりこの魔力覚醒を最大限活かせるようにしている。
肉体進化型なので身体能力も向上し、更に全身が鋼になっているので単純にパンチキックをするだけで災害級の威力を発揮する。
主な使用者・ロダキーノ
魔力覚醒『ラデルニエール・ディネ』
タイプ・世界編纂型
自身の認知を変化させ、凡ゆる物質非物質概念問わず全てを食する事ができる魔力覚醒。炎を食らい栄養に変え魔力を食べて回復し、どんな物でも食べて血肉に変える事が出来る究極の自己完結であり、この覚醒の前には有効な対抗手段は殆ど無い。
防御型の魔力覚醒としてはこれ以上ないくらい優秀であり、その存在のレベルに関係なく食べることが出来るため、上位者の魔力覚醒を食らい破壊することもできる。これによりシリウスの覚醒を破壊しエリス達に逆転の一手を作ることとなった。
因みに名称はレグルスが勝手に名付けてそう呼んでるため、ニビル自身はこの覚醒に名前はつけていない。
主な使用者・無垢の魔女ニビル
極・魔力覚醒『極致型ラデルニエール・ディネ』
タイプ・世界編纂型
恐るべきスピードで進化したニビルが行き着いた極致の一つ、周囲の世界を自身と同じ『無垢』に染め上げ魔力を消失させる。この範囲内ではどんな魔力も表出出来ず力を失う、この効果は絶対であり魔女でさえこの範囲の中では魔術や魔力防壁を失い、ニビルとの肉弾戦に臨むこととなる。デメリットとして自分も魔力を使えなくなるがそもそも魔力を持たないニビルにはあんまり関係ない。
これを解除するにはニビル以上の世界を塗り替える力を発現するより他ない。
また、名前をつけていたレグルスが結構焦っていた為これに関しては名前が付けられていない為正式な名称はない。
主な使用者・無垢の魔女ニビル
魔力覚醒『エーテル・アーカーシャ』
タイプ・属性同一型
空間に存在する全ての属性と同一化を果たす究極の属性同一型魔力の一つ。土を踏みしめれば土属性を、風を掴めば風の属性を、この場に存在する全ての属性を同時に操り攻撃に転用する状態となる。しかもその上で唯一この世で『虚空属性』を認識できるレグルスは何もない虚空から虚空属性を受け取っている為、体が虚空となっている。
具体的に言うとこの覚醒を使い虚空と同化したレグルスには物理的な当たり判定が無い。ダメージを与えるには物理的当たり判定を無視できる魔術しか無いが属性魔術を撃つと逆に吸収される為無属性魔術を撃つしかないが、そうなると今度は常軌を逸したレグルスの魔力防壁が立ちはだかり…、この状態のレグルスに勝つのは至難の業。
強力な魔力覚醒だが魔女になった今では別に使わなくても同じような事が魔術で出来るため、普段は覚醒状態を維持しながら効果だけを消して過ごしている。
魔女達が魔力覚醒によって得られる特殊能力を所詮ただの『オマケ』と呼ぶのは、極めた古式魔術は魔力覚醒の効果を大幅に上回るからであって、本来魔力覚醒を行なって得るべきなのは特殊能力ではなくステータス強化の方なのである。
作中使用されたことは一度もない。
主な使用者・孤独の魔女レグルス
極・魔力覚醒『デウカリオン・タルムード』
タイプ・属性同一型
虚空を極め世界と完全に同一化することで自らが属性そのものと化す真なる属性同一型極・魔力覚醒、火 水 風 土…凡ゆる属性を随伴させこれらを組み合わせ擬似的に星の機能を扱い、この星の内部で起こり得る凡ゆる事象を魔力で完全に制御した上で生み出すことができる。
作中では一切使用されないばかりか名前すら出てきていない上に、レグルスは今後一生使用するつもりの無い第三段階の魔力覚醒。既にレグルスの属性魔術の腕はこの覚醒を凌駕してしまっている為攻撃目的で使用するメリットが一切ない。だが普段のレグルスの魔術では出来ない『惑星創造』などの人の範疇を超えた権能を使用出来る点はある種のメリットだが…。
無い、星を作る機会など。
主な使用者・孤独の魔女レグルス
臨界魔力覚醒『天地開闢/乳海攪拌』
タイプ・属性同一型
魔道の極致とは即ち『渺茫たる深淵』であると答えを出したレグルスだけに許された究極の領域、世界を一つ創造しその中に存在するありと凡ゆる元素を操り敵を圧殺する覚醒。
大地も空も海もそこに存在する全てをもレグルスの意思一つで変容し敵に襲いかかる。その一つ一つが惑星破壊規模の大災害として顕現し、単純な破壊規模なら全臨界魔力覚醒中最強格。創造神と揶揄される程絶大な力を発揮する彼女の姿は『魔女こそがこの世界最強の存在である』事を証明するが如し。
主な使用者・孤独の魔女レグルス
魔力覚醒『赤王怒撃練鎧』
タイプ・肉体進化型
赤熱した鋼鉄の如き肉体へと進化する魔力覚醒。この星に存在する凡ゆる鉱物よりも硬い肉体はただそれを振り回すだけで武器となり、その気になればマグマと同レベルの熱を発することも出来る肉体進化型の中でも最上位の凶悪さを持つ。また身体能力の強化率も全魔力覚醒中No.1。
発動させるだけで相手の攻撃を殆ど封殺する防御力と一撃必殺級の攻撃力を得る強力な魔力覚醒だが、使い手であるアルクトゥルスは普段この覚醒による能力を用いることはない、というのもそもそもこの覚醒によって得られる防御力よりもアルクトゥルス本来の防御力の方が高く、マグマの如き高温も付与魔術の方が強力なので使う意味がないのだ。
なのでアルクトゥルスはこの覚醒の身体能力強化だけを受け取っている、魔女レベルまでいくと魔力覚醒によって得られる効果は『オマケ』でしか無いという事である。
作中ではアルクトゥルスは使用せず、シリウスによって使用された。
主な使用者・争乱の魔女アルクトゥルス
臨界魔力覚醒『涅槃寂静/水鏡一滴』
タイプ・肉体進化型
魔道の極致とは即ち『無窮の鍛錬』であると答えを出したアルクトゥルスにだけ許された究極の領域、自らの手の届く範囲にだけ展開される世界を発露させ、その中でのみ使用可能な究極の一打を放つ、それだけの技である。
レグルスのような派手さはなく、発動するには相手の懐に入らなければならないが…その効果はこれまた絶大。この覚醒によって放たれる一撃は無条件で敵の許容出来る範囲をほんの少し越えた威力を放つ。つまりどんな相手であろうとも一撃で倒す事が出来る。
例え相手がレグルスやリゲル、果てはシリウスで有れどもこの覚醒によって放たれる一撃はその者のHPと同数のダメージを叩き出し昏倒させる。発動した時点で防ぐ術は無く、相手を巻き込めれば勝利確定のまさしく『必殺技』である。
主な使用者・争乱の魔女アルクトゥルス
臨界魔力覚醒『万物創造/大黄金郷』
タイプ・概念抽出型
魔道の極致とは即ち『終わり無き栄華』であると答えを出したフォーマルハウトにだけ許された究極の領域、今現在の時刻から遡りフォーマルハウトが知り得る限りの『人が生み出した物』を好きなだけ、そして無制限に錬成出来る黄金郷を作り出す覚醒。
絢爛豪華な黄金宮殿からは人類が生み出した文明の利器が無制限に飛び出してくる上、その全てがフォーマルハウトの概念錬成効果を受けており魔女の魔力防御を抜くほどの威力を持つ。例えばこれによって生み出されたフォークのような簡易的な道具であっても魔女の防御を引き裂いて肉体に突き刺さるだけの魔力と威力を秘めた絶大な兵器となるのだ。
剰え人が生み出した物という判定であるならば人自身も生み出せる。なので錬金術によるホムンクルスにはなるがその強さを再現した魔女でさえ無尽蔵に飛び出してくる。史上最大規模の物量戦を仕掛け防御不可能な攻撃の津波が襲い来る…これだけで大抵の相手は死ぬ。
主な使用者・栄光の魔女フォーマルハウト
臨界魔力覚醒『呪死咒殺/無極求道』
タイプ・肉体進化型
魔道の極致とは即ち『餓える欲求』であると答えを出したアンタレスにだけ許された究極の領域、生み出した世界と自らを同化させ相手を自らの内臓の中に叩き込む魔力覚醒。
内部は常にアンタレスの触れれば数分で全身が壊死する特級の毒血に溢れており、常に相手の魔力を吸い上げ体を侵す。その上アンタレス自身の血が満ちている為常に覚醒により強化された呪術の発動条件を満たし続けており、回避不可能な即死呪術がマシンガンのように飛んでくる。
オマケに目の前に現れるアンタレスは実は毒血を変化させ作られた偽物であり騙されて迂闊に触ると破裂して毒血を振り撒き相手の魔力防御を一瞬で瓦解させる癖に本物のアンタレスは姿を見せることは絶対にないという最悪ぶり。
あちこちにハメ技地味た罠が張り巡らされておりこの覚醒を発動させた時点で負け確、アンタレスの性格の悪さが滲み出た最悪の臨界魔力覚醒として魔女達から恐れられている。
主な使用者・探求の魔女アンタレス
臨界魔力覚醒『剣々轟々/刃煌旋風』
タイプ・世界編纂型
魔道の極致とは即ち『刻みし煌輝』であるという答えを出したプロキオンにのみ許された究極の領域、無数の虚像観衆に見守られた舞台を作り出す覚醒。
周囲を囲む実態のない観衆は常に戦いを『演劇』として捉えており、内部にいる人間に常に演者としての役割を押し付ける。正々堂々立ち振る舞う者には『主役の座』を、欲深く立ち振る舞う者には『悪役の座』を、可憐に立ち振る舞う者には『ヒロインの座』を、消極的に動かない者には『モブの座』をそれぞれ与える。
主役の座を与えられた者の攻撃は全てが極大強化されており一撃一撃が必殺級に高められた上で必中不可避となり、凡ゆる攻撃行動が確実に遂行され頭の中で思い浮かべた作戦は全て無条件で上手くいく。悪役の座を与えられた者は逆にヤラレ役として主役に滅多打ちさにされ凡ゆる攻撃が不発に終わり計画も上手くいかなくなる。
ヒロインの座を与えられた者は絶対に傷つかず常に肉体が回復し続け、モブの座を与えられた者は全ての行動が何にも影響を与えなくなり一定時間経つと存在が抹消される。
飽くまで役割の決定権は観衆の集合的な認識にありプロキオンには無い、なのでプロキオン以上に主役としてたち振る舞い観衆に主役として認識されれば逆にプロキオンをやっつけることも出来るが…、史上最高の演者として名を馳せるプロキオンから主役の座を奪える人間は事実上存在しない。
主な使用者・閃光の魔女プロキオン
臨界魔力覚醒『毘盧舎那/塵点劫界』
タイプ・世界編纂型
魔道の極致とは即ち『世界への勝利』であると答えを出したカノープスにのみ許された究極の領域、空間と時間を自由に操ることが出来るカノープスだけの世界を作り出す。
内部の時間と空間はカノープスにより支配されており、急速に時間を早めて物体や生命体を朽ちさせたり、空間を雑巾のように捻じ曲げ中にいる存在を粉砕したり、果ては本来操れないはずの世界の修正力さえも操り存在そのものを抹消することさえ可能としている。
時間遡行以外の全てを可能としており、無限の時間と空間を操るカノープスを相手に近づける者は魔女の中にもいない。
主な使用者・無双の魔女カノープス
臨界魔力覚醒『非想天処/夢朧随神』
タイプ・世界編纂型
魔道の極致とは即ち『遍照なりし救済』であると答えを出したリゲルにのみ許された究極の領域、幻惑で構成された世界を作り出す覚醒。
夢の中のようにあやふやで即座に形を変え、実像の無い世界を作り出しその中で相手を手玉に取る。この状態のリゲルは謂わば相手の脳みそを鷲掴みにしているに等しく常に脳にダイレクトに情報を送り続ける。当然の如く幻惑魔術は強化されるが…その真骨頂は『相手に夢を見せる事にある』。
脱出不可能な夢の牢獄に相手を閉じ込め、その中で相手の精神を殺す事で魂その物を破壊する。一度発動してしまえば相手は即座に昏倒しそのまま抵抗も出来ずに夢に嬲り殺される事になる。
主な使用者・夢見の魔女リゲル
臨界魔力覚醒『普遍慈愛/無偏友愛』
タイプ・概念抽出型
魔道の極致とは即ち『無限なる慈愛』であると答えを出したスピカにのみ許された究極の領域。生命力と魔力に満ち溢れた草原を作り出す覚醒。
この内部は常に魔力に満ちており、その濃度は現実世界の十倍以上。この恩恵を受けたスピカには常に無限リジネェがかかり、敵は常に膨張した魔力による魔術暴走に苛まれ体が腐敗し続ける。
戦いが長引けば肉体的にも魔力的にも凄まじく不利であり長期戦に陥れば陥るほど追い詰められる状況下で無限の耐久力を持つスピカと我慢比べを強いられるという最悪の状況を作り出す。地味ではあるが正攻法での攻略は不可能。
また内部には生命力も満ちている為、スピカの治癒魔術に呼応して草木が異常成長を起こし無尽蔵の武器として機能する。
主な使用者・友愛の魔女スピカ
臨界魔力覚醒『羅鄷殺界\枉死十悪』
タイプ・分類不能型
魔道の極致とは即ち『この世で最も醜悪なる物』であると答えを出したウルキにのみ許された究極の領域、この世で最も異質で異常な魔力覚醒。
発動と同時に地獄を模した空間へ叩き落とされ、時間経過と共に最大十段階に分けて効果が変容するという類を見ないタイプの魔力覚醒であり、変化する都度ウルキに与えられる強化は凄まじくなり敵に与えられる弱化は膨れ上がる。また最大の十段階目の変化を迎えた瞬間、この臨界魔力覚醒は強制的に消失し内部に居る者はウルキも含めて全て世界から消滅することとなる。
主な使用者・ウルキ・ヤルダバオート
神象魔力覚醒『イデアの影』
タイプ・存在昇華型
レグルスの肉体を乗っ取ったシリウスが発動させた魔力覚醒、本来二人が持つはずの魔力覚醒のどちらでもなく全く別の異形の魔力覚醒として成立してしまった本来は有り得ない覚醒。
現在・未来・過去その全てにおいて発現している・するであろう・していた全ての魔力覚醒を同時に発動させ操る破格の魔力覚醒であり、その性質上史上最強の魔力覚醒と呼ぶに相応しい存在。文字通り何でも出来る状態であり如何なる不条理も相手に押し付けることが出来る。
レグルスが持つ因子とシリウスが持つ因子は他のどの因子に比べて濃く、それ故に本来は一つとして生まれるはずだったそれが二つに分割して姉妹としてこの世に生まれてしまった。つまりこれは本来生まれる筈だった『ソレ』が持ち合わせる予定だった、或いは持ち合わせている魔力覚醒という事になる。だが現実には存在しない為これは元々想定されていない事象が発生した事により偶然発現したこの世の『バグ』のような魔力覚醒。
これを発動させた存在は喜んだ、これこそが真なる姿であり、これをモノにすれば自分の目的は容易く叶うと。しかし悲しいかな、これを手にした時点でそれは影であり、虚像を真理と思い込んでいるだけなのだから。
主な使用者・アレーティア
魔力覚醒『破神ディエス・イレ』
タイプ・分類不能型
この世に存在する凡ゆる自然災害を発現させ操る災厄の魔力覚醒、自身を中心に落雷や洪水と言った厄災を溢れさせ範囲内の全てを粉砕する、その攻撃性能は全魔力覚醒中最強クラスであり一度発動させただけで殆どの敵を薙ぎ倒すことが出来る。
がしかし、シリウスは幼少期の時点で既に第四段階に至っており、その時点で臨界魔力覚醒まで使えた為これを使用することは生涯一度もなかった。というかそもそもシリウスの魔術は自然災害なんかよりも余程強力な為使用する意味合いも無い。シリウスからすればこれはオマケにさえなり得ない子供騙しの技なのだ。
主な使用者・原初の魔女シリウス
極・魔力覚醒『破星エスカトロジー』
タイプ・分類不能型
破神ディエス・イレの効果をそのままに範囲を拡大、更に自然災害だけでなく概念災害なども操れるまでに成長した魔力覚醒。範囲内の人間を無条件に即死させたり、また発狂させたりなど自由自在。ここまでくると人類にはほぼほぼ太刀打ち出来ない。
がしかし、やはりというかなんというか。シリウスはこの覚醒をか使わずとももっと強力でもっと広範囲な魔術を行使できる為使う意味合いがなかった為生涯一度も使わなかった。何なら作中では使われないばかりが名前すら出てきていない。
主な使用者・原初の魔女シリウス
臨界魔力覚醒『破天アポカリプス』
タイプ・分類不能型
魔道の極致とは即ち『????』であると答えを出したシリウスにのみ許された究極の領域、星と同サイズの空間に相手を叩き込み圧殺する魔力覚醒。
この覚醒を発動させたシリウスは惑星と同規模に巨大化し、精巧に再現された星ごと敵を叩きのめす。この状態のシリウスの攻撃はその全てが惑星破壊規模にまで膨れ上がっており、本気で一撃叩き込めば星を模した虚像世界は粉々に砕け散り、惑星の爆裂と共に敵は木っ端微塵に吹き飛ぶ事になる、スカッとするのう。
がしかし、そう…これもあまり使用されていない。別にこんなややこしいことをしなくてもシリウスは惑星規模の攻撃も星を木っ端微塵に吹き飛ばす事も楽勝である為面倒臭がって使わない。人生で使用した回数は片手で数えるほどであり、作中では未登場。
主な使用者・原始の魔女シリウス
終界魔力覚醒『????』
タイプ・????
人類史上唯一シリウスのみが辿り着いた第五段階による最悪の魔力覚醒。八人の魔女達の臨界魔力覚醒が束になってもまるで歯が立たず軽く蹴散らされ、発動と同時に人類の九割が死滅したとされる大いなる厄災の正体にして根源。
デタラメな効果と異常な範囲を持ち、発動させた瞬間魔女達が己の過ちを悟るほどの力の権化となる。今もなお世界に残り続ける『魔蝕』もこの覚醒によって生み出されたものであり、シリウスのこの覚醒は天体の配置を変えるだけの力を持つ。
何が起こるか、具体的なことはまだ分からないが、これを見た魔女達は揃って『シリウスは人類史上最も神に近づいた』と称したと言う。
主な使用者・原初の魔女シリウス。