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守護獣な私と巫女と呼ばれる彼女と、のんびり過ごす獣愛物語。  作者: にゃんたるとうふ
魔女の国で―――
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彼女が可愛くてもうヤバい・・・!

サナエの差し出してくれるお菓子をもきゅもきゅ食べながら、ふと周りに視線を向けてロズダとユキナがいないことに気付いた。

「あれ?あの二人どこに・・・?」

「ソフィソフィっ、私から目を離さないで。こっちを見て、私だけを感じていてっ?」

不機嫌そうな声色で私の頬をむぎゅっと引っ張ったサナエに視線を戻した私は、不機嫌そうに尖らせたサナエの唇に自身の唇を押し当てた。

「んちゅっ、もう・・・こんなんじゃ誤魔化されないよ?だから、もっといっぱい―――」

「お盛んだねぇ、ほんとうにぃ」

サナエの言葉を遮るような声が聞こえ、そういえばもう一人いたことを思い出してそちらに視線を向ける。

「私がサナエと愛し合うのは当然だ、それにいつでもサナエは可愛いんだから場所など考えていられるかっ!」

「なんで怒り気味なのぉ?別に駄目だと言ってないよぉ、むしろあたしはそういう場面を見るのは好きだから続けていいよぉ?」

そうなのか、なら遠慮なく・・・

「あぁっ、ちなみにぃ・・・ロズダとユキナちゃんはあっちの部屋にいるよぉ、二人でしっぽり・・・ゆっくりしてるんじゃないかなぁ?」

なんか今言い直さなかった?言い直せてないけど、それならあの二人は放っておいて大丈夫か。

「んむぅっ、ソフィ・・・まだ?」

サナエはモルモニの声が聞こえていないようで、どうやらずっとキスを待ち続けていたらしい・・・キスを待つサナエ可愛いっ!焦らなくてもすぐにいっぱいしてあげるからね!

「サナエ・・・いただきますっ」

「んちゅ、はぁい・・・めしあがれ♡」

一度の口付けを皮切りに、私はサナエを抱き締めて離れられないようにしてからキスを堪能するために舌をねじ込んだ。



勢い余ってイスから転げ落ちても口付けを続けた私とサナエ、気付けば数時間の時が流れていた。

「じゅるっ・・・サナエと過ごす時間はあっという間だ、ってなぜお前は息も絶え絶えなんだ?」

視線の先ではベッドにぐったりと体重を預けて、荒くなった息を整えるモルモニの姿があった。

「んっ、ぁふっ・・・ふぅ、ゔっ・・・」

私の問いかけに答える気力もないのか、モゾモゾとその場で動くばかりだった。

「まぁ、いいか。それよりもサナエだ、ずっと組み伏せた状態だったけど大丈夫?身体のどこか痛めたりしてない?」

「んゅ・・・?なんともないよぉ、それよりももっと・・・♡」

フニャッと頬を緩ませながら両腕を私の首に回すサナエ、可愛すぎて我慢できないっ!する気もないけど!

「あの二人もまだ戻ってきてないし、もっともっと愛してあげるね♪」

再び口付けを交わした私は、今度はサナエの身体に手を這わせて(まさぐ)るように感触を味わった。



「ふぅ・・・満足しました♡――ってあら」

恍惚とした笑みを浮かべながらユキナを背負って隣の客間から戻ってきたロズダは、部屋の惨状を見て小さな声を漏らす。

「あの方たちがお盛んなのはいつものことですが、モルモニは・・・」

視線を向けた先のベッドでは、毛布に(くる)まったモルモニが震えている姿があった・・・その顔は枕に隠れて見えないが、きっとお見せできない表情をしているのだろうとロズダは確信する。

「そういえばモルモニは、他者が愛し合うのを見るのが好きでしたね・・・」

モルモニの性癖は置いておいて、ロズダはソフィとサナエの方へと歩みを進めて声をかける。

「お二方、そろそろ村の散策に戻りましょう。もうすぐ日が沈んでしまっ「うるさいっ」――くぅんっ・・・!」

しかし話を遮るように飛んできたソフィの声とデコピンによって、ロズダは痛みと罵倒を受けて身体を大きく震わせるのだった。


「――むっ・・・?」

あれ?なんか今声をかけられたような、そう思って顔を上げて周りを確認すると・・・ユキナを背負いながらだらしない顔を晒すロズダの姿があった。

「なんて顔してるんだ、貴様は・・・恥を知れっ」

「あくぅ・・・!さらに追い打ちまでぇ、ぁっ―――」

私の言葉で身悶えするロズダは無視して、サナエへと視線を戻すともっともっとと目で催促している。

「けど今はここまで、あとは夜のお楽しみ」

「やぁっ・・・我慢できないよ、ソフィ・・・もっと、してぇ?」

くっ・・・可愛いっ!だがここは我慢してもらおう、その分夜に激しくすればいいしねっ!

「続きは夜にね?やりだしたらサナエが可愛すぎて際限がなくなっちゃうから・・・」

私の言葉を聞いて不満げだった表情が和らぎ、頬に手を当てて恥ずかしそうに微笑んでいた・・・我慢しなきゃいけないのは、私かもしれないっ!

「話はまとまったようですね、では・・・途中だった村の散策を再開しましょうか」

そういえばそんな目的があったな、サナエのことで頭がいっぱいだったからすっかり忘れてた。

「ならモルモニに礼を言っておかないとな、色々なもてなしをしてくれたわけだからな」

そう口にしてからベッドへと視線を向けると、丸まった毛布がもぞもぞと動く光景があった。

「・・・なんだ、あれ?」

「モルモニには置手紙を置いていきますから、お気になさらず。さぁ、村の散策に戻りましょう」

そう促すロズダによって私たちはモルモニの家を後にした、結局モルモニは丸まった毛布の中で何してたんだろ?

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