今度こそ、今後の予定を決めようかっ!
「アンタたち、そろそろいいかい?」
そんな声が聞こえた私が視線を向けると、なぜか疲れた顔をしているロード☆ロードの姿があった。
「? 何かあったのか?ずいぶん疲れた顔をしているが、よく眠れなかったか?っというかお前は寝るのか?」
「基本は不要さ。けどアタクシは娘の影響で寝ることにはしているよ、あと疲れているのはアンタたちのせいさ。反省しなっ」
なにかをした覚えがないのにどうやって反省しろと?答えの分からない問いに首を傾げていると、ロード☆ロードはあからさまなため息を吐いて口を開く。
「はぁっ・・・わからないのは当事者だけってね。それよりも、だ・・・ロズダはこの村に置いていってもらうけど、いいね?」
「別に構わん、私の許可など取らずにこの国に縛り付けておいてくれていいんだぞ?」
私の返しに特に驚いた様子もなく、ロード☆ロードは小さな頷いてからロズダに顔を向ける。
「馬鹿娘もそれでいいね?今まで散々好き勝手したんだ、少しは親孝行でもしな」
「・・・仕方ありませんね、貴女様たちとの旅は楽しかったのですが」
名残惜しそうに顔を伏せるロズダに私は内心で困惑した、えっ?なんかキャラ違くない?こんな殊勝な態度とるようなやつだっけ?
「あっ、あの・・・!」
ロズダのいつもと変わった様子に戦々恐々としていると、ユキナが唐突に大きな声と共に片手を上げた。
「わっ、私もこの村に残ることって・・・できますかっ!」
「おぉ・・・?」
ユキナの提案に私は思わず声が漏れた、そんな私に気付いたのかユキナがこちらを向いて頭を下げる。
「ソフィ様、貴女の侍女でありながら側を離れること・・・お許しください。でもやっぱり私は、ロズダさんの側にいたいんですっ!」
「ユキナさん・・・」
いや、私の侍女じゃなくてサナエの――――
「ユキナがそう望むんならいいんじゃないかな、ソフィには私がいるしね―――それに巻き込む可能性が無くなるもの」
意味深な呟きを漏らすサナエに私だけが気付いたらしく、ユキナは嬉しそうに花が咲いたような笑みを浮かべてロズダに抱き着いていた。
「それで馬鹿娘のやる気が上がるなら良しとするかね、村に残れと言っても別に一生ってわけじゃないしね。外出したいならアタクシに報告すればいいのさ、それを伝える前に出て行ったからね・・・この馬鹿娘はっ」
「ひぐっ・・・!」
ただのロズダの自業自得じゃん・・・っていうか伝えれば外に出れるのかよ、そこまで深刻に考える必要もなかったんだな。
もともと深刻に考えてなかったけどなっ!
「あぁ、あとアンタの服にまだ魔法の布を縫い付けられていないそうだから・・・今日は違う服を着ていくんだよ?いつまでもそのままってのは駄目だからね」
一日あったのに何してたんだ、ロズダのヤツ!そんな不満を抱きながらロズダを睨みつけると喜ぶので、無視して近くにあった違うワンピースを手に取った。
「私とサナエは一度、ラーナリア国に戻るってことでいいんだよね?」
「うん。あの魔女の鴉で見た情報によれば、もう屋上はほぼ直ってるんだって」
ロズダは私を眺めるために至るところに鴉を放っていたらしい、何してんだコイツ。
「なら明日にでも戻ろうか、今日戻ろうと思えば戻れるけど・・・」
ロズダはともかくユキナとは別れを惜しみたいかな、ロズダはともかく。
「――んはっ・・・!なぜか蔑まれた気がっ、くぅっ・・・!」
思ってることにまで反応したぞコイツ、あとなんで皆して私を見るの?
「馬鹿娘の性癖は置いといてだ、別にいつ村を出ても構わないよ。娘が他国に渡ってから久しぶりの客だ、もてなすものはないがゆっくりしていくといいよ」
「お婆様、どちらへ?」
一つ息を吐いてからそう告げたロード☆ロードは立ち上がって玄関へと足を向ける、その様子にロズダが疑問の声を上げた。
「ちょっとした野暮用さ、ついでにアタクシは自分の家に戻るとするよ・・・ここにいると胃もたれ起こしちまうからね」
最後の言葉に首を傾げている間にその場を後にしたロード☆ロード、残された私たちはどうしようかとサナエに視線を向けると笑顔を向けてくれた・・・サナエは可愛いなぁっ!!
「あのっ!ソフィ様とサナエ様が良ければ、一緒に村を見て回りませんかっ!まだ全部の建物を見れていませんし、どうでしょうか?」
「案内は私がしますが、いかがですか?」
ユキナの言葉に付け足すようにロズダが口を開き、私はサナエの顔をジッと見つめて意見を求める・・・するとサナエは私に抱き着く力を強めて、視線をユキナたちの方へと向ける。
「・・・しょうがないか、今日までだもんね。いいんじゃないかな、一緒に見て回っても」
「サナエの了承も出たことだし、一緒に見て回ろうか」
私が頷きながらそう口にするとユキナは嬉しそうに頬を緩ませ、ロズダはそんなユキナの姿を見て微笑みを浮かべていた。




