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守護獣な私と巫女と呼ばれる彼女と、のんびり過ごす獣愛物語。  作者: にゃんたるとうふ
魔女の国で―――
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魔女の国には守護''獣,,ではなく・・・?

一通りサナエを愛で終えた私は、先程とは打って変わって道を表した森の中をサナエをお姫様抱っこしながら進む。

少し整えられた道の左右を色とりどりの花が咲き誇るのを眺めながら、お姫様抱っこしているサナエへと視線を向ける。

「んふぅ♡ソフィ暖かくて、いい匂いぃ♡」

「じゅるっ・・・はっ!?いけないいけないっ」

サナエは私の首に腕を回して首筋に顔を近づけてそう呟きながら瞳をトロンと蕩けさせている、いつも通り可愛いねっ!でもあんまり愛らしい姿を見せられると、我慢できなくなっちゃうから気をつけてね?

「ユキナさん、あまり引っ付くと歩き辛いのでは?」

「え?どうしてですか?私は全然そうは思いませんけど?」

そんな私の後ろをユキナと手を繋いで隣り合って歩くロズダが追従する、いやここはロズダが先を進むものじゃないの?そう問いを投げると―――

「えっと、それは・・・心の準備といいますか、バッタリ会うのを防ぎたいと言いますか・・・」

―――という意味の分からない物言いをしたロズダによって先を譲られたのでした、貴様全然心の準備できてないじゃないか。


ロズダの貧弱な精神に悪態をついたことを思い出しながら先に進んだ私たちは、開けた空間に独特な形や色をした建物が立ち並ぶ光景が目に入った。

「たしかに、独特な形をしているな・・・っというか、あの建物は斜めに伸びているがよく倒れないな」

「魔法を込めた木材などを使っているので倒れないのです、少し進めば空中に浮かぶ建物もありますよ?」

マジで?魔法ってすごいんだなぁ、少しだけ魔法に興味と関心を示していると・・・妙な気配を感じて私は後ろへと視線を向けた。

「何者だ、貴様?」

私が視線と声をかけたことでサナエたちも視線を向けると、ロズダだけが明らかな動揺を表してユキナの背に隠れた・・・っておい。

「随分な反応じゃないか、この馬鹿娘」

視線の先の人物・・・黒を基調にしたドレスに身を包んで地に着きそうなほど長い黒髪を靡かせながら、鋭い眼光を放つ紫色の瞳でロズダを見据える女性は腕を組んで心なしか低い声色でそう口にする。

「いっ、いえこれには訳があると言いますか決して隠れたわけではなくただ心の準備がまだできていない中で突然姿を見せられたので条件反射でっ「言い訳するんじゃないよ」――ひぅっ・・・!?」

完全に委縮したロズダの珍しい姿に少しばかり目を見開いていると、女性はこちらに視線を向けて小さく息を吐いた。

「馬鹿娘が迷惑を掛けてるようですまないね、苦労しただろう?性格というより性癖に」

「確かにな、っというか貴様は何者だ?ただの魔女ではないな」

私がそう問いを投げ掛けると相手は柔らかく目を細めて笑みを浮かべる、ロズダの時とは打って変わって優しい印象を受けるな。

「そういえば馬鹿娘のせいで、自己紹介をしていなかったね。アタクシの名は『ロード☆ロード』、このローレンワイス国の守護''魔女,,さ」

「守護、魔女・・・?」

女性改めロード☆ロードの告げた言葉に、私はオウム返しをするように同じ言葉を発した。


「アタクシは獣じゃないんだ。だから守護獣、と呼ぶのはおかしいだろう?アンタらみたいに人に変化できるとしても、本質は変わらないだろう?」

「たしかに、そうだな―――むっ?」

いま人に変化って言った?ということは・・・

「気付いていたか、私が人ではないと」

「当たり前さ。アンタのような異様な気配を発する人がいてたまるかい、純粋な人間が近くにいればなおさら際立つってものさ」

むぅ、そういうものなのか?たしかにサナエと比べたらすぐ分かるか、ロード☆ロードは守護魔女でもあるわけだし。

「ではこちらも自己紹介を返さねばな。私はラーナリア国で守護獣をしている、名はソフィ。そしてこっちにいる可愛い娘が巫女のサナエだ」

「わっ、私はソフィ様の侍女のユキナです!えっと、ロズダさんにはいつもお世話になっています!」

私の言葉に地面に足をつけたサナエは小さく会釈をして、ユキナは緊張した面持ちで言葉と共に頭を下げる・・・いやだからユキナはサナエの侍女――

「へぇ、ほぉ・・・馬鹿娘の世話にねぇ・・・」

ロード☆ロードはユキナの言葉に意味深な笑みを浮かべながら呟きを漏らす、それを不思議に思っているとロード☆ロードは不意に口を開いた。

「馬鹿娘が魔女以外を信頼して関わるなんて珍しいじゃないか、この娘たちをずいぶん気に入っているんだねぇ?」

「っ!!?おおおっ、お婆様!!」

頬を朱に染めて狼狽するロズダという珍しい光景を眺めながら、私は何をいまさらと思いつつ口を開く。

「コイツが私に付き纏っているのは今に始まったことではないだろう、たしかに最近はユキナと仲良くなっているが」

私がそう言うとロード☆ロードは分かってないなと言わんばかりに息を吐き、立てた人差し指をロズダに向けてから口を開く。

「たしかに馬鹿娘はマゾでどうしようもない変態さ、けどね?人を見る目はしっかり持っていて、信用できない者にはそれはもう冷酷さ・・・つまり、アンタたちのことはしっかり信用していて実力も認めてるのさ。でないとこんなに素の自分を出したりしないよ、これでも基本は部屋に引きこもって趣味の服作りばかりやる娘なんだからね」

「おっ、お婆様・・・!?そろそろ私の話をやめてもらえませんか!?」

少し涙目になりながら抗議するロズダに視線を向けたロード☆ロードは、それはもう楽しそうに口元を歪めていた。

「私はもっとロズダさんのことが知りたいので、お話を聞かせてもらえませんか!」

「あぁ、いいよ。なんならゆっくり腰を据えて話すとしようか、アタクシの家に来るかい?」

「はいっ、行きます!ソフィ様たちはどうしますか?」

嬉しそうに目を輝かせるユキナの問いに、私は腕に抱き着いているサナエを横目で確認してから首を振って口を開く。

「私はロズダのことを別に知りたいと思わないからいいかな、サナエもそれでいいよね?」

「うん。私はソフィと一緒がいいから、ソフィの意思に従うよ」

私とサナエの返事を聞いて少し残念そうに眉を下げるユキナ、それとは対照的にホッと息を吐いて安堵するロズダ・・・ロード☆ロードはそんな私たちの様子を見渡してから口を開く。

「ならアンタたちはロズダの家に行ってゆっくりしときな、案内はこの子にさせるよ」

そう言うとロード☆ロードの方に見たことのあるキモい鴉が止まる、魔女は皆その鴉を持ってるの?もしくはロード☆ロードの趣味が魔女全体に浸透してるの?


などと疑問を浮かべている間に話が進んでおり、私とサナエはユキナたちと別れて先導する鴉についていきながらロズダの家を目指した。

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