表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
守護獣な私と巫女と呼ばれる彼女と、のんびり過ごす獣愛物語。  作者: にゃんたるとうふ
自然の国と獣の国で―――
39/108

獣の国は大騒ぎっ!!

お茶会の締めはお互いの国の守護獣であるケルベロスとオルトロスが頬を擦り合わせた後、同時に雄叫びを上げることでお開きとなった。

お茶会が終わりを告げると片付けをドライアドと獣人が協力してする中、私たちはロイとルルイに呼ばれたので二人の元へと向かった。

「皆さんは旅を急がれてはいないと聞きました、ですのでバサル・ボウ国でも過ごしてみてはどうか?・・・とオルトロス様が(おっしゃ)っていましたが、どうでしょうか?」

ルルイの言葉を聞いたロイは耳をぴんと立てて、嬉しそうに頬を緩ませながら口を開いた。

「いいッスね、それっ!ぜひウチの国でもゆっくりしていってほしいッス!」

キラキラと目を輝かせるロイから視線を外して、サナエたちへと視線を向けた。

「まぁ次の目的地も決めてないし、皆もそれでいい?」

「私はソフィの意思に従うよ?」

「私もソフィ様の意見に異論ありません!」

「右に同じく、もっとのんびりしていってもいいと思いますよ?」

三人の意見を聞いて頷いて視線をロイに戻すと、大はしゃぎでその場を飛び跳ねていた。

「やったッス!それなら寝床に案内するッスから、ついてきてくださいッス!ルルイもまた夜に会いましょうッス!」

「はい、じゃあいつもの場所で待っていてね?」

ルルイはそう言って片付けをする者たちの方へと向かい、私たちはロイの案内の元バサル・ボウ国の奥へと進んでいった。



リーファス国の自然はどこか整った雰囲気のあるものだったが、バサル・ボウ国は野性味が溢れる雰囲気を醸し出していた。

それにドライアドに比べて木を飛び移ったりかけっこをしていたりと、元気に遊びまわる姿をよく見かけた・・・というか今も前を横切っていったし、体力が有り余ってるのかな?

そう尋ねると、ロイは笑顔を浮かべて頷いていた。

「そうッスね、オイラたち獣人は体力自慢が多いッスから・・・戦争になって張り切った人もいるぐらいでッスし、でもそういう人は大抵ルルイに情報を渡してどうにかしてもらってたッスね!」

つまり戦争っていってもそこまで被害は出てないってことか、そう思っているとロズダが納得したような顔で頷いていることに気付いた。

「ロズダ、どうした?何かに納得したような顔をしているが・・・」

「あぁ、いえっ・・・お茶会でドライアドと獣人の女性・少女が仲睦まじくしていたのはそういうことか、と思いまして」

ふーん?私はサナエをずっと見てたから知らないけど、ってそういえば気になったことが一つあるんだった。

「お茶会の時、獣人の男は見なかったけどどこにいるの?」

「雄ッスか?それなら村の周りの警備とかをしてるッスよ!お茶会の準備とかは雌の役目ッスからねっ!」

そうなんだ、そういう役割分担とかもしてるんだね・・・野性味を感じるのはそのせいかな?

「あっ!見えてきたッスよ!あそこがオイラとケルベロス様が住んでる村ッス!それであそこに見える大きな家が皆さんが泊まってもらう宿ッス!」

ロイの指差す先には丸太を城壁のように並べて囲われた村があり、その入り口には門番と思われる獣人の男が立っていた。

「おぉ、ロイ!戻ってきたのか・・・うん?そっちの者たちは、ケルベロス様とオルトロス様の喧嘩を止めてくれた方々か!よく来た、歓迎するぞっ!」

ニカッと笑う獣人の門番に見送られながら村の中に入ると、ロイ目掛けて獣人の子供が数人まとめて突撃してきた。

「ロイーっ!おかえりっ!」

「ロイ!今日僕、えものを一匹しとめたんだぜー!ほめろーっ!」

「ロイ、ロイ!あそぼぉー!」

「ロイ・・・今日はいっしょにねれるのぉ?」

「ちょっ!?皆今オイラはお客さんの案内をしてるんッスよ、だから後でお話ししようッス!」

ロイの言葉に不満の声をあげる子供たちに、ロイは困った顔をしていたが口元は緩んでいた。

「私たちのことは大丈夫ですよ、宿の場所は分かっていますから。子供たちの相手をしてあげてください」

ロズダにそう言われたロイは、少し考える素振りを見せてから私たちに軽く頭を下げた。

「すいませんッス!村の中や周りは明日案内するッスので、ホントすいませんッス!」

ロイが自由になったとわかった子供たちはすぐさまロイの腕を引っ張って村の奥へと消えていった、ロイって子供に好かれやすいのかな?

そう考えながら、私たちは村で一番大きい建物である宿へと向けて歩き出した。



宿は三階建てと高く、しっかりとしていて部屋分けもされていた。

「貴女方がロイちゃんが言っていたお客さんですよね?私はメリアスといいます。お部屋は空いてますからどこを使ってくれても構いませんよ、お食事は用意しましょうか?」

中に入ると熊の獣人の女性・メリアスが出迎えてくれて、そう説明してくれた。

「いえっ、私が作るので大丈夫です!食材は使ってもいいですか?」

「えぇ、構いませんよ。調理場にある物は使っていただいて構いませんから」

ユキナがそう返答すると、メリアスはそう付け足してからお辞儀をして近くの部屋へと入っていった。

メリアスのことをジッと眺めていたロズダは、部屋の扉が閉まるとユキナへと向き直っていた。

「それじゃあサナエ、部屋に行こっか?」

「うん!えへへっ・・・♪」

サナエに手を差し伸べるとその手をギュッと握って笑顔を浮かべてくれた、可愛いっ!

「私たちも行きましょうか、お部屋は別にしますか?」

「えっ、どうしてですか?まだお話も全然していませんし、それに部屋をいっぱい使うのは控えたいです・・・離れるのもなんかモヤッとしますし」

「? では一緒の部屋に行きましょうか、ではアナタ方もまた後で」

そう言って先に階段を上っていったロズダとユキナに続いて、私とサナエも階段を上り二人が入っていった部屋の隣に入った。


中は窓が一つあり、壁際にテーブルが置かれてイスが二つあり、テーブルの逆側にベッドが置かれていた。

私がベッドに腰掛けると、サナエは私の隣に腰掛けて身体を倒すと私の膝を枕にして寝転んだ。

「えへへ~♪ソフィソフィ、ソフィ~♪」

私の膝に頬擦りするサナエは口元を緩ませて上機嫌に私の名前を口にしていた、可愛い。

「サナエは可愛いなぁ・・・よしよしっ」

頬擦りする度に揺れるサナエの頭に手を置いて、櫛を通すように指を髪の間に通した。

「んふっ、んんっ・・・んふふっ♪」

サナエはくすぐったそうな声を漏らしていたが嫌がる素振りはなかったので、サナエが寝息を漏らすまでその髪の感触を堪能し続けたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ