国の騒動は治まったけど、私は疲労困憊です・・・
神殿の地下でやーちゃんと深く結ばれることになってから夜が明けた次の日の朝。
私は人の姿に戻って階段を上りきると、大きい広場に膝をつくと肩で息をしながら四つん這いで神殿の出口を目指した。
「うむっ!妾は満足である!ソフィは体力がなさすぎるのじゃ、もっと鍛えた方がよいぞ?」
何で私に比べて一日中激しく動いていたやーちゃんの方が元気なの?無尽蔵の性欲で体力強化でもしてるの?
そう考えながら私に続いて階段を上ってきたやーちゃん(地面につくスレスレの艶やかな黒髪を八つに分けた八つの色に輝く瞳をした一糸纏わぬ幼女)を睨みつけると、特に意に介した様子もなく四つん這いの私に乗っかるように抱き着いてきた。
「ぐぅっ・・・」
やーちゃんの重みに耐えきれず私は地面に突っ伏した、そんな私を気にせず膨らみを鷲掴みにしながら背中に頬擦りしていた。
「んっふふ~♪ソフィは暖かいのじゃ~、またしたくなってしまったのじゃが・・・よいか?」
「よ・く・な・い!!」
発情するやーちゃんを押し退けて神殿を出ると、サナエが不安そうな顔をしながら神殿前をウロウロしている姿があった。
「・・・サナエ?」
「―――っ!!ソフィっ!!」
私に跳び付くように抱き着いてきたサナエを支えることができずに押し倒されると、サナエは心配そうに眉を下げて私の顔を覗き込んだ。
「ソフィ、どうかしたの!?とても疲れてるみたいだけど・・・!もしかして八岐大蛇に何かされたの!?待ってて、私がすぐに原因を排除するからっ!―――あっ?」
「ソフィ~!妾を置いていくとは何事じゃあっ!―――は?」
そう言って勢いよく身体を起こしたサナエの前に、私を追って駆け寄ってきたやーちゃんを見て声を漏らした。
それと同時に私に馬乗りになるサナエを確認したやーちゃんも声を漏らした。
「お前がソフィにこんなことをしたの・・・?」
「妾のソフィに手を出した雌か・・・」
サナエは私の上から退いて立ち上がると、背の低いやーちゃんを見下ろしながら声を掛けた・・・なんだか心なしかサナエの声が低いような?
やーちゃんも受け答えに棘があるように感じるし・・・
「''妾の,,?昔の雌がデカい顔しないでくれる?正直目障り・・・殺すぞ?」
「ぽっと出の分際で言うではないか・・・後悔させてやろう、小娘がっ」
最後の方は二人とも小声で言ったから聞こえなかったけど、このままだとサナエが危ない!
「サナエ、宿を取ってるなら一回休みたいな?やーちゃんにはまた回復したら会いに来るから、ね?」
睨み合いを続けていた二人だったが、私が声を掛けると視線をこちらに向けてサナエは私に駆け寄った。
「わかったよ、ソフィ。元気になるまで私がしっかり側にいて離れることなく一緒に居てあげるからねっ?・・・どっかの誰かと違って、ね」
サナエに肩を借りながら立ち上がると、サナエはそう言って一瞬視線をやーちゃんへと向けた。
「・・・そうだな、そのままではゆっくりと話も出来ぬからな。元気になったらまた訪れてほしいのじゃ!・・・チッ、小娘がっ」
とりあえず・・・二人の最後の呟きは聞こえなかったことにしよう、うん。
サナエとユキナとロズダが泊まっている宿へとサナエの肩を借りてやって来た私は、ユキナとロズダの心配する声を聞きながらサナエの泊まっている部屋のベッドに倒れ込んだ。
「つか、れたぁぁっ・・・おやすみぃ、サナエ・・・」
「うん。おやすみなさい、ソフィ」
私は静かに目を閉じると、そのまま眠りについた・・・昨日のサナエと真逆だなぁ、と考えながら。
寝息を立て始めたソフィの疲れの残った寝顔を眺めてついつい頬が緩んだ。
「・・・よいしょ、っと」
ベッドの手前で横になっていたソフィを奥の方へと転がして移動させると、その隣にゆっくりと寝転がった。
「んふふっ・・・寝顔可愛い♪滅多に疲れた表情をしなかったソフィの顔・・・とっても可愛かったなぁ♪私がさせたわけじゃないのが癪だけど・・・あの雌はいつか始末しないと、んふふふっ♪」
今はそれよりもソフィに着いた他の雌の臭いを私の匂いで上書きしておかないとね。
「んんっ・・・ソフィ、あったかぁい・・・んふぅ」
抱き着いたソフィの身体に自分の身体を擦りつけてマーキングしてっと、ついでにソフィの膨らみを堪能しよう。
「んん~っ!」
ソフィの胸に顔をうずめながら掌いっぱいにその柔らかさを堪能していると、寝返りを打ったソフィの腕が私の背中に回されて抱き締められた。
「んっ・・・えへへっ、ソフィ~♪好き、大好き、愛してる、一生離さない、他の誰にも渡さない・・・」
私とソフィの頬をくっつけて頬擦りしながら、心地よい暖かさで包んでくれるソフィと唇を重ねた後にそのまま眠りに落ちた。
目を覚ますと最愛の人の寝顔があった・・・そのあどけない可愛さに思わずキスをしたのはしょうがないよね?サナエが可愛すぎたんだっ!
チラッと視線を窓へと向けると、陽が傾いて夜を迎えそうになっていることに気付いた。
「・・・もう少しサナエを堪能しようっと」
そう呟いてからサナエの首筋に顔を押し付けて匂いを堪能しながら眠りについた、めっちゃいい匂いだぁ・・・ぐぅ。




