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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ボムフルティアの森の育児日記 前日譚

作者: 瑞木美海

「なんだと?この時期にここに雨が降るなんて!ありえない!!う、嘘だぁあああああ!」


 狩人の春臣が叫んだ後、盛大な爆音とともに周囲のフルーツが爆裂し、その実の中に限界近くまで溜めこんでいた鋭くとがった種と水素と酸素と二酸化炭素を飛び散らした。

 まぁ、正確には三種の気体は爆裂により、自身を閉じ込めていた圧力を解放しただけだったが……

 ただ単なる人間の狩人である春臣は、その超速度で飛んでくる鋭い種に全身をくまなく突き刺されただけでなく、気体の解放した圧力が四方八方のフルーツから発生させられる事によって……

 圧力に逃げ場が無くなってしまったため、原型というものが、無くなるほどに押し潰されてしまった。

 更に命を失ってしまった彼の受難は、これでも終わらない。

 近くの村でそのまま投げナイフに加工される鋭くとがった種は超硬度を誇っており、春臣が押し潰されるとほぼ同時のタイミングで、少し離れた同じく硬い岩石に超スピードでぶち当たった時に火花を散らした。

 水素と酸素の混合気体に火花である。

 当然ながら、2H2+O2→2H2Oの化学反応がスタートするに決まっている。

 それにより起こされた10回の大爆発は、遠く200キロ以上離れたラムサス王国の首都ラムサスですら聞き取れるほどの大きさで鳴り響いた。

 

 その日、くだんのボムフルティアの森は、実に10万haを誇る面積の約半分ほどを大爆発で木々がなぎ倒され、とがった種が地面に散乱して突き刺さる焦土と化した。

 行方不明者142名、負傷者1名、死者3名が記録に残る被害者の全てである。


 そもそもが、資格を持った狩人しか、入れない管理された森であり、行方不明者のほぼ全てが死者にカウントされるべきであったが……

 まさにチリ一つ残さないほどの残虐な圧力の暴力と、その後の水素の爆発の威力によって、死亡したそのことを証明する術そのものがなかったため、100名を超える行方不明者が計上された。

 なお、3名の死者はいずれも、超超速度で飛来したナイフ状の種によって、森の外を歩いていたところを大量に刺し貫かれて絶命した旅人であり、負傷者もその旅人の幼い子供が運良く…いや、運悪く3本の種に刺された状態で見つかったため計上されたという事だった。

 つまり、ボムフルティアの森の管理者の大部分は今回の事件で死んでしまったのだ。


 もちろん、管理をしていた男の狩人衆には、妻もいれば子供もいるし、女の狩人衆にも、旦那もいれば子供もいる。

 森の管理は、食っていくためにも必須。

 しかし、次代の狩人も育てない訳にはいかない!

 その命題をクリアするために、狩人の相方達による不慣れな森の管理と、次代の子供たちを1ヶ所に集めて教育及び子守をする必要が出てきたわけである。


 つまりは、大育児時代が到来したのだ!!


 この物語は、わずかに生き残った職業狩人の重圧と、大多数の新米女狩人の七転八倒と、主夫とひも状態だった主夫の頑張りと、ごく一部のエキスパート主婦と、元気に駆け回る子供たちが紡ぐ物語である。

超不定期で、短編をあげていくかもしれません。

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