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第5話 再会

次の日

 優は学園室の前に行くと体格が良い黒髪の男が立っていた。

 その男は優を見ると優の方に近づいてきた。優は男のことを少し警戒をした。


「君が白石優くんかな」

 男は優の名前を知っていた事で優は更に警戒度を高めた。すると男は優の事を何か計るように見た。


「あなたはどちら様ですか」

 優は恐る恐る聞いてみると、男は落胆するような顔をした。


「学園長に聞いてないのかよ、これだからあの人はなぁ」

 男は優に聞こえないような声で言ったが全部聞こえた。


「おれは君の入るクラスの担任でオルド・ウッドだよ。君をおれのクラスまで案内をする為に待っていたんだよ」

 オルドは自信満々で挨拶をした。優はその態度を見て、オルドを悪い人ではないと確信をした。

 

 優はオルドに「よろしくお願いします」と頭を下げるとオルドは笑顔で手を出してきた。

「おおっ、こちらこそよろしくなぁ。おれの事はオルド先生とよんでくれ。握手だ」

 オルドは笑いながら優に握手を求めた。

 優はオルドに向かって手を出し握手をした、そのときには優も笑顔になっていた。


 優とオルドはとりあえずクラスまで行くことにした、オルドに付いていくように歩いているとオルドは外に歩いていった。優は不思議に思って、その場に止まった。するとオルドは止まって優に「どうした」と声をかけた。


「なんで、外に行くんですか。クラスに向かっているんでしょ」

 優はオルドに聞くと、オルドは思い出したような顔をした。


「あれ、優に言ってなかったけぇ。実はなぁ、おれのクラスだけは別の校舎なんだよ」

 オルドは優にそう言うと優は呆れたような顔をした。


(この人も学園長と同じタイプ)

 優はそう感じたがオルドには口にしなかった。


 優はそこで一つ疑問を思いついた、オルドは俺のクラスだけと言ったのだ。それはつまりオルドのクラスだけが違う校舎なのだ。なぜオルドのクラスだけ違う校舎なのか、優はオルドに聞いてみた。

「なぜ、オルド先生のクラスだけ別の校舎にあるんですか」

 優が質問をするとオルドの顔がだんだん青くなった。


「学園長から手紙を預かっている。それを見れば理由が分かる」

 オルドは手紙を渡しそれ以上しゃべらなかった。

 手紙を読むとこう書かれていた。


 優くんおはよう、今日も良い天気だね。話は変わるけど優くんがこの時期に転校してくるのって変なの。だって、昨日が入学式だよ。

 来週にもう一度入学式があるけど早い方がいいって思ったの。だから、一年五組に入れたよ。


 五組は特別で一年から三年まで同じ先生が担任なんだよ、先生はこの学校で一番の問題児のオルドくんに任せたんだよ。彼も去年まで五組だったんだよ。クラスメイトは全員第一入学式には入学した特別な子達だからね。

 別の校舎にクラスがあるから。理由はね、他のクラスの子に迷惑をかけたくないからだよ。


 追伸、例の七人もそっちの生徒だからね。   

                            ミカより

 


 優はその手紙を見てオルドが学園にいたときに何かをしたのだと推測をした。

 

 オルドは優が自分の方を見ると再び歩き始めた優はそのあとを付いていった。

 

 別校舎は隣の校舎ではなくて、さらに少し歩いた所にあった。


「ここが、君のクラスだ」

 オルドは校舎を指差しそう言った。優は意味が分からなかった、オルドが嘘でもついているのかと考えた。


「ここって、校舎ですよね」

 優がそう言うとオルドは首を振った。

「そうだ、この校舎が全部クラスなんだ。五組は特別なんだ、おれも入学をした時には驚いたもんだ。しかも、五組は毎日が自習みたいなもんで生徒が自由に勉学や運動に励むんだ」

 オルドは校舎の入り口の上を指差すとそこには五組と書かれていた。


「ここからは自由だぞ、君の好きにしていいぞ。勉強でも、バトルでも、なんでもしていいぞ。おれはとりあえず本校舎に戻るから」

 オルドは笑いながらそう言うと本校舎の方に戻っていた。

 

 優は呆然としていたが思い立ったように校舎を見た。


「ここが僕の新しいクラスか。とりあえず、校舎の中でも見てまわるか」

 優は校舎の中に一歩踏み出したのだった。


 優が校舎の中に入るとそこにエリが偶然前を通りかかった。

「エリ」

 優は大声でエリの事を呼ぶとエリは優に気付き、優の方に向かって歩いてきた。


「入学ができたんだね、心配をしていたんだよ」

 エリは笑顔で話しかけてきた。


 優はエリの笑顔を見ると見惚れた。初めて会ったときは気にしなかったけど、よく見ると身長はミカよりは高いが一般的には低いのだが、バストは以外にでかく、髪は真っ赤に燃える炎のような赤い髪、そしてものすごく美人だった。


「どうしたの、具合が悪いのか」

 エリは優の目の前に近づいて、優のおでこを触ってきた。優はエリにおでこを触られて緊張して顔を真っ赤になった。

「なんでもないよ」

 優は顔を真っ赤にしながら言った。


「君はヘンだな」

 エリは優の態度を見て笑った。


「この学校はどうかな」

 エリは優のこの学校の感想を聞いた。

 

「僕は結構好きかな」

 優は純粋に思ったことを言った。ここなら優はきっと好きになるだろうと思った。


「私もだよ」

 エリは楽しそうだった。

 それを見ていると優の心臓がドキドキとした。


「この学校を一緒に回らないかい」

 エリは優にそう提案をした。優は嬉しくなった。


「いいんですか。まだ、この学校のこともよく知らないので心配だったので、ついでにおしえてくれません」

 優はすぐにエリにそう言った。


「いいに決まっているよ、それじゃあ行こう」

 エリは優の手を握り歩き出した。

 


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