第23話 運命
優達が図書館で英雄の事を調べた次の日。
優達が宿から出て、アルカディアの中を見て歩いた。優達がしばらく歩いていると路地から一人の少女が走って出てきて、優にぶつかった。少女は謝ってきた。
「どうも、すいませんでした。このお詫びは絶対にしますから。今は失礼します」
少女が走って行くと後ろから騎士の格好をした人が何人も追いかけていた。
優は少女の事が心配した、あの少女は一体なにをしたのか。優は少女を追いかけろうとしたが、少女はいつの間にかどこかへ消えていた。
「あの子は一体なにをしたんだようね、優くんはあの子の事を気になっているよね」
「うん」
優は首を縦に振った。
「それなら、会いに行きましょう。優くんがこのチームのリーダーなんだから、優くんがあの子に会いたいなら私達は反対をしませんよ」
ロキは優に向かって言った。
「それなら、僕はあの子を会いたい。そして、理由を聞きたい」
優がそう言うとロキとクルミ笑顔になった。
ロキもクルミも優はあの少女に会いに行くと確信をしていた。優の優しさを二人は知っていたからだ、そして優は自分達のように少女を救うだろう。それはきっと世界が決めたことだ。
三人は少女が走っていた方向に走った。
優達の後ろでモルと混天が立って見ていた。
「運命はめぐりあう。運命はきっと優ともう一人の少女を助けるだろう」
モルは混天にそう言った。
「きっと、そうだろうね。あの子がこの世界の秘密を知ったら、どう思うんだようね」
「優なら平気だよ、きっと。あたいが認めたんだよ。それに私は優を裏切らない、何がなんでも。あいつらのような神には優くんを絶対に渡さないよ」
モルは真剣な目で空を見ていた。その目はまるで何かを睨むようだった。