裏の話 もう一人の主人公
優が目を覚ましたころ、アルカディアの近くで白いマントは休んでいた。白いマントは少し破けていて赤い髪が少し見えていた。
「なんだあの実力はこれほど前からあんなに力があるとは思ってなかった、お父さんも最初から言ってくれれば良かったのに。いや、だから僕たちの試練なのか」
白いマントはそう口にしてた。そして、破けている白いマントを脱いだ、マントを脱ぐと優とそっくりの顔つきをした少年がいた。
時は勝負の時に戻る。
クルミが倒れた少し後のことだ。優が白いマントに一人で立ち向かったのだ。
「君はたしか、しらい」
白いマントが喋っている途中でいつの間にか後ろに飛んでいた。
「こいつで当たりだな、こいつのことを言っていたのか」
白いマントは思いっきり笑っていた、のだが正面にいる優の顔はまるで鬼神のような顔だった、優は一つの剣を持っていた。
優は怒っていたのだった、クルミが自分が戦う力が無いのを知っていて、一人で戦ったのだ。そして負けて倒れたのだ。
優は自分のふがいさに落胆した、そして、自分の意識を切れていたのだ。優の右手に一本の剣が出たのだ、この剣こそ平天大聖ことモルが渡した恩恵なのだ。
優は白マントに向かって飛び出た、白いマントに少し剣が当たりマントが破けたのだ、中から出てきたのは少年だったのだ。
ロキはその少年を見て驚いた。少年の顔が優に似ていたのだ。違う所は真っ赤な髪色ぐらいだろう。
「これは、やばいな」
少年はそう言うとその場から消えた、優はそれを見ると倒れた。
そして今に至るのである、少年は元々優の事を知っていたのだ。少年の目的の鍵を握っていたのだった。
少年が休んでいるといつの間にか黒髪の少年が立っていた。
「アキラ様がなんでここにいるんですか」
黒髪の少年の正体はアキラだった。実は少年はアキラの知り合いだったのだ。
「ここには、あの正義バカに言われてオマエに忠告をしにきたんだよ。この国にオマエの試験の関係者が何人かいるからな。それに、関係のない奴がこの世界に来たらしいぞ。まぁ、それがあの神話の意味なんだけどね」
アキラはそう言うと姿を消した。
少年は空を見つめた。