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第16話 開始

その日の夜、優はミカに会うためにふただび学園長室に来ていた。だが、学園長室に優以外に五人いた。全員椅子に座り誰かを待っていた。

 まずは机の左から座っているのは、ミカ、リカ、赤髪の少女だった。右側には金髪の少年、青髪の少年、そして一番奥の空席だった。

 優が部屋から出て行こうとすると、青髪の少年が急に立って優の前に来て頭を下げた。


「はじめまして、自分はシルク・オルストラルといいます。自分はこのまえロキさんとチームを結んだという、ユウさんに興味があったんですよ。今日はここに来れば会えると、そこのリカっていう少女から聞いて来たんだよ」

 シルクはそういうと先程座っていた席に戻っていた。シルクが座ると金髪の少年が優の前にやってきた。


「俺様はこの学校の六組のボスをやっている、アキレス・オーデムだ、俺は七人の支配者と呼ばれている中で三人以外は全員憎んでいるんだよ。平気だよ、俺を睨まなくてもキミのチームメイトのロキはその三人の一人だから手は出さないぜ」

 アキレスも自分の席に戻っていた。次に赤髪の少女が来た。

 

「私はナンバーのリーダーをやっている、マキ・アイルスだ。白石優のことはミカ様に聞いている。私たちはある意味ではチームだから警戒はしないでくれ」

 マキも自分の席に戻っていた。


「優くんも早く座ってよ、優くんの椅子はシルクくんの隣の席だよ」

 ミカは優にそんなことを言ってきた。どうもここにいる五人は優がここに来ることを知っていたみたいだ。

 優はミカに言われた席に座るとミカが冊子とリストバンドを回してきた。


「これは明日から始まる王の世界の説明だ。まずはここにいる優勝候補のチームのリーダーである、キミ達五人に渡していきたい。ルールは簡単だ、この世界には七つの国があるのは知っているな、その七つの国にそれぞれ王の遺産といわれたものがある。その遺産を全部集めた者が勝ちだ。この大会は三年間だ、これが終わるまでは誰一人卒業は出来ない。放送はあるとは言ったが実はそれはそのリストバンドで情報が見えるだけだ、そのリストバンドの説明はその冊子に書いてある。それでは、いまからキミ達のそれぞれのチームはいまからスタートだ」

 ミカの説明が終わると他の四人はその場からいなくなった。

 だが優は呆然とそこに立っていた。


「どうしたの優くん、みんなもう行ったよ」

 ミカは心配そうに優に聞いた。


「いや、なぜ僕がこの場に来るって知っていたんですか。それに、チームのリーダーってなんですか」

 優は疑問を口にした、それを聞いたミカは笑顔でこっちを微笑んだ。


「キミが来るってクルミから聞いたんだよ。それにキミはリーダーだよ、それはロキやクルミもすでに認めているはずだ、彼女達にはすでに大会の事を知っている。だから、すでに彼女達は準備を済ませてキミを待っているはずだよ。私はキミを応援してるよ、だが応援をしていても手助けはできないよ。キミ達にはこれからつらい事や悲しい事もいっぱいあるだろうけど。努力をすれば幸せな事も絶対にあるはずだよ。それじゃあ、行ってきな」

 ミカは優の背中を押した「わかりました」優はそういうとドアを出って行った。


「手のかかる子だよ、ほんとうにね」

 ミカはそういうと窓ガラスの外から走り出す三人を見ていた。

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