第13話 転校
クルミの話しを優は聞いた。
クルミの話しでは、クルミは優の事を最初から知っていて、優に近づこうとしたんだけどその前にリカ達に先を奪われたらしい。
「キミはリカの誘いをどうしたんだい」
「僕は断りました」
優はクルミの目を見てしっかり言った、するとクルミは大声で笑い出した。
「噂どうりの人だな、あたいはキミを試したんだよ。あたいはキミを本当に気に入ったよ、これからはユウちゃんと呼ばせてもらうよ。あたいがこの学校で気に入ったのはキミで四人目だよ。この学校では誰も信用が出来ないからね、気に入った人は全員信用できる人だよ」
クルミは終始笑いながら優の頭を叩いていた。
「四人目?」
優はその人数に驚いた、前にエリに聞いたときには二人の名前しか出てこなかったからだ。その一人はロキ、もう一人も竜の姫と呼ばれている人だ。それなのにクルミはもう一人信用が出来る人間がいるということだ。
「一人目はロキちゃんだよ、ロキちゃんは正直者だ。だから、この学校では絶対に生き残れないタイプの人だよ。キミも同じタイプの人間だね。二人目はフーだよ、彼女は一度分かり合えたら、何でも協力をしてくれる人だよ。三人目はアキラだよ、彼は何かを隠しているがけっして悪い人では無いね、むしろロキちゃんよりも善人だよ。まぁ、アキラはあと三日でこの学校から転校するけどね。そして四人目はユウちゃんだよ」
優は三人目の名前を聞いて驚いた、まさかここでアキラの名前を聞くなんて思ってもいなかったからだ。
アキラはそれほどまでにどこの勢力にも注目されているのか、優はここでアキラの存在に驚いた。さらにアキラはこの学校から転校するとは思っていなかった。
「アキラが転校するんですか」
「あれっ、ユウちゃんはアキラの事を知っているの」
クルミはまさか、優がアキラを知らないと考えていたので驚いた。
「少し前にアキラにこの学校にはまだ化け物がたくさんいるからと忠告をされたんですよ」
優はクルミにアキラの事を話した。するとクルミは更に驚いた顔をしていた。
「アキラはねこの学園に前からいるんだけど、特定の四人以外は話さなかったんだよ。でもアキラは人気でどこからもチームに誘われていたんだけど全部断っていたよ。それなのにアキラから話しかけられたなんて、更にそれが忠告とは。これは凄い事だよ」
クルミは興奮しながら言っていた。