六話
「弱」
あの捨て身だと思った作戦は成功してしまったのである。
途中からPCが放り出したのかな?
よし、もう一時間だ。
富豪の所に攻めるぞ!!
体が強激な光に包まれる。
何時もより、強くないか?
目を開けると、水憐が報告を受けていた。
仕事早いよな。
「閣下、現在地を御報告致します」
「頼む」
「何処かの島に居るかと。ゴンドワナ大陸、ローデシア大陸、更にその近辺に該当するような場所は見当たりません」
「はい?」
富豪の場所から更に離れた。
いや待てよ。何か特別なイベントなのかもしれない。
ログアウトして、掲示板を見に行こう。
メニュー画面が開かないだと。
システムの故障か?
「閣下、北部の先ほど支配した地域の治安強化のために援軍を下さい。先ほど支配した地域が島々に別れたせいで、完全に支配できていない島が有ります」
「第五、第六、第八軍に頼んで実行支配しろ」
「はぁ!!」
最後の最後でシステムが故障したか。
なら、システムで禁止されていたことが出来る。
僕は立ち上がり。
水憐の前まで行く。
ここまではいつもどおり。
「何か御座いましたでしょうか?」
流石に抱き付くのは駄目だよね。
僕は水憐の頭の上に、右手を乗っけるために手を伸ばす。