March 22 AM08;58
「ところで刹那」
「ぁ?」
何で最近の刹那が此処まで不機嫌な理由が良く解らない、返事がせめて「何?」とかなら構わないのだが「ぁ?」とかだと怒っているようにも聞こえて本当に怖い。
当の本人はソファに寝転がり旧式のテレビを見ていた、今も九条瀬名の殺人事件の報道が流れている。
「お昼ご飯を買いに行きませんか?」
思わず敬語になってしまった、これじゃ悲劇の召使&魔王的な主人の構図が出来上がってしまうっ!! どうする、どうするんだ俺っ!!
俺の手札は《逃げ出す》《物凄いスピードで逃げ出す》《音速の速度で逃げ出す》《初めての土下座☆》の4枚、対して刹那の手札は《憤怒》1枚+17枚(見た限りだが)勝てる訳が無い。
お前ら知ってるか? 手札がそんだけあればな、瞬間殺人も出来たり出来なかったりするんだよ、ワンターンキルの元ネタ解った人はコメント宜しく、作者喜ぶから!
そして刹那の周りのカードがギュルギュルと回転し(幻想だけど)カードを1枚取り出す(幻想だけど)
例えるならば……
『俺のターン!!』(幻想だけど)
「よし、買いに行こう」
「は?」
俺はキョトンとしたまま動けなかった、何となく断れる事を予想していた俺には意外な言葉だったらしい、刹那は相変わらず不機嫌そうな顔で。
「お前の耳と脳の間に真空が出来てるのは知っているがそこまで酷いとはな……もう一度言う、買いに行こう」
「ぇ、何を?」
「何って昼飯の材料だろ?」
キョトン顔で返された、いや当然の反応なのかもしれないのだが。
何故刹那がこうもすんなりと着いてきてくれる理由が普通に解らないのだが別に良い、断られるよりは遥かにマシだ。
「ぁ、却」
財布を取ろうとして不意に名前を呼ばれる。顔を上げると刹那は頬を朱に染めてボソボソと
「今日の昼飯はオムライスが良い、お前の作るオムライスはまぁまぁの味だからな」
か……可愛すぎる。
ツンデレが可愛いのは何となく知っていたのだが此処まで破壊力があるとは知らなかった、恥じらいと本音を隠した言葉に俺は鼻血を吹いて倒れそうになった。
「よしっ!! 刹那、今日は俺がシェフも真っ青のオムライスを作ってやるからな!! 楽しみにしているがいいわッ!!」
「ぇ……あぁ、喰えるのだったら何でもいいから無理はするなよ?」
優しさによるカウンターの一撃を喰らい俺は戦闘不能しそうになった、むしろした。
コイツには極上のオムライスを作ろう、そう思った。
この小説ってこんなギャグチックでしたっけ?
真実は闇の中。
◆◇◆◇
路地裏に一人の青年が倒れていた。
青年?
違った。
それはただの肉片だった。
そして人間だったものだ。
原型を止めないレベルで破壊された青年は内臓を撒き散らし死んでいた。
『嗚呼……』
その横には一人の少女が立っていた。
白い純白のドレスには返り血と肉片がこびり付き病的なまでに白い肌にも返り血が付いていた。
『これで……良いの』
頬の血肉を拭い舌で舐める、血生臭い匂いと鉄臭い味が下を刺激する。
やがて、彼女はその肉片を『飲み込んだ』
くちゃり、くちゃり、と粗食し、飲み込む。
『嗚呼……美味しい……』
彼女は目を細めて極めて優しい笑みを浮かべる。
周りの光景さえなければ美しき光景だった。
だが血黙りに沈んでいた彼女は完全に『狂っていた』
異端だった。
はいー…ツンデレですね、ツンデレ&優しい刹那、悶絶する忘却、そして俺のターン。
ゴメン遊び過ぎたw
後半のグロシーン何ですが気分の害された方はすいません…今後もあの様な描写が地味に出てきます。