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その体に出会いと別れの挨拶を ~あの日、憑依した少女にもう一度出会うために~  作者: 炭本 良供
二章「インターフェース」

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四話『逸脱する道』

「僕だって! 癒川示杞だって!」

「違う! 貴方はお兄ちゃんじゃない。出てって!」


 俺が自宅へと向かうと、奪われた体が自宅から追い出されていた。

 どうやら妹の莱夏は、その中身が俺でないことを見抜いたようだった。


「どうしてだよ。僕は癒川示杞なのに。どうして」


 震えた声で、地べたに膝をつくその姿。

 それは弱々しくて、俺が体を奪われたことを忘れてしまうほど悲しそうだった。


「なあ」

「!?」


 俺がそっと話しかけると、その体はこちらにはっと気づく。


「っ。どいつもこいつもっ! 人の気も知らないで!」

「!」


 やはり、俺が事情を聴いても話してはくれなさそうだ。

 これは、俺が解決すべき問題。

 それでも、その解決策が見当たらない。


「いいよ。お前らがそうするなら。全部消してやる。お前も。お前の周りの全てッ!」


 そうして俺は何も出来ないまま、その体はまた、姿を消していく。

 どこか、不安の残る言葉を残して。



※ ※ ※



「本当に良いのかしら?」

「ああ。やってくれ」


 彼が奪われた体は、とある薄暗い部屋で怪しげな女と会合する。


「アイツも、アイツの影にすがり付く奴らも許さない」

 

 その体は震えた拳を握りしめる。


「残らず、灰塵にしてやる」


 その拳が表す、彼の抑えきれない憎しみと怒り。

 度を越したそれらが彼を狂わせる。 

 取り返しのつかない、崩壊の道へ。

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