微睡の耳
夜明け頃の世界の早さに耳を委ねた
暗闇に身を潜めて
張りつめる静寂
長い呼吸をするような深い波
雲が流れるくらいの足音
赤さが増した頃
生命の鳴き声を遮るものはない
開放的な歌声が飛び回る
埋め尽くせないくらいに広がる空
描く真っ白な気持ち
青さが増した頃
音は混ざり合い重さを増す
機械のリズム
規律のハーモニー
情報のメロディ
歪んで広い音域を支配する
そんなめまぐるしい一時間に耳を塞いで
音楽に潜り込む
耳の中を通り抜けて脳をくすぐる
心音は応え
真っ白な気持ちが答える
主題について
浅い眠り
短い夢現つ