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私の執事は伝説の勇者の孫らしい

作者: 雨のおと

台風がくるそうですね

その影響で花火大会が中止とかなんとか

残念です


それは置いといて


よろしくお願いします


私の執事は、伝説の勇者の孫らしいですわ。


まぁ、今更驚きはしないわね…

あれで「普通ですよ」といつも言われていた私からしたら、やっぱり私の執事がおかしかったのかと安心しているくらいだもの。


遡ること30年前…

ロズワーズ王国の国王が予言した。

「100年前にはった結界が崩れかけている。あと1年もつかどうかだろう。その前に一刻も早く伝説の剣を抜ける勇者を見つけ出すのだ!」

そう命令し、各地の貴族たちは、我が息子をと次々送り込むが、全員ダメだった。そうして、庶民まで階級・身分を問わず、何百人を超えようとしたとき、ある少年が抜いた。

その少年は齢15という若さで自分の身長もある大剣をするりと抜いたのだ。

大広場のど真ん中ということもあり、周囲からどよめきと歓声が。

「お前は勇者に選ばれた。これからこの国を救ってくれ。頼んだぞ。救ってくれた暁には、私の娘をやる。それから、欲しいものもなんでも与えよう」


そうして、勇者となった村人はパーティをつくり、魔王へと立ち向かい、そしてなんだかんだで勝利した。

魔王自体が封じられたため、魔界の瘴気が浄化され、結界をはらずとも、さほど危険はなくなった。

勇者は案の定、称えられ、敬われ、こうして今に受け継げられる伝説と化した。


そう、この国で知らない人はいないんじゃないかしらという程の

伝説級の勇者(の孫)が平和な今の時代に存在している。


私の執事として…


いや、そういえば、なぜ私の執事してるのかしら。

勇者の孫ならお金も権力ももっているはずじゃない?

まぁ、この疑問はとりあえず置いておきましょう。


時は遡りますわ。

1ヶ月前のこと、ああ、今思い出してもイライラするわね。

あいつ、おほほ、うちの鈍感な執事が女の子をたぶらかしたことから始まりました。

小さな女の子はそ多少ませていましたが、可愛い子でしたわ。

迷子になっているというじゃない。

それは、助けるしかないでしょう。

決して、決して、助けて小さな女の子とあわよくば仲良くなれれば…などとは思っていませんでしたわ。ただの、そうただの人助けです。

私なりに優しーい笑顔で話しかけたつもりだったのですけれど、怖がられてしまって、何故かしら…?


「お嬢様は本当によい笑顔をされますね!」

と満面の笑みで言われて、まずイラつきましたわ。

何なのかしら。

私をバカにしているのかしら。

デリカシーが無さすぎるを通り越して、無礼にあたるわよ。


と、愚痴はここまでにしておきましょう。

語れば長くなりますからね。

おびえきった小さな女の子にまた話しかけるなんて、私には無理。泣いてしまったら、可哀想だもの。

だから、子供に好かれやすいうちの執事にまかせた。

にこやかな笑顔で話し掛けると、小さな女の子はすっかりなついてしまった…悔しい。

執事の後ろに隠れ、服の裾を掴んでいる。

「お嬢様の笑顔は怖かったかもしれないけど、優しい人なんだよー」

と主人のフォローをしてくれた。

「…ほんと?」

恐る恐る近づいてきた。

そして、なんだかんだで打ち解けることができ、小さな女の子と友達になれたわけだけど、恋をしたというじゃない。

「誰なの?」と聞くと、「執事さん」というから驚きよ!

年齢的にもいけないでしょう。

もっといい人いるはずよと諭しても、恋をしている彼女には届かない。

これが悩みの種なのよねー。

うちの執事は、ひとをたぶらかせる才能があるらしいから…

本人は自覚なしだけれど。

鈍感よね。


今日はこのくらいにしておきましょう。


レノ・ファドールの日記より


―――――――――――――――


ふう、書けた。

時々、書くようにしているのよねー。

毎日記すのは、時間の無駄だと思うから、1ヶ月か2ヶ月の間に起こった重要なことだけ書くことにしているの。

あの執事が来てから、前より新鮮で楽しくはなったのよね。

ぜっったい日記には書かないけど。

(もしもの時、見られたら恥ずかしいから)


読んでくれてありがとうございました

短めなのであっさり読んでくれれば嬉しいです

細かいところは、想像力で補填して貰えれば


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