歴史の授業
〜4年後〜
5年生になった希星は、勉強が楽しくてしかたなかった…勿論裏の顏も健在なのだが…
とある日、歴史の授業中に隣の席の男子(小田春也)が青ざめて怯えていた。
すっかり姐御肌の希星は、手を挙げて先生に
「先生、春也君が体調悪いので保健室に連れてってきます!」
…こいつは確か入学式の時、睨んできたので、手を上に上げようとしただけで尻もちついたヤツだったよなあ笑、それに歴史の授業中にガクブル…もしや……カマ掛けてみよう。と思いながら廊下をゆっくり歩く。
「春也さぁ、さっき先生が上杉謙信の話し始めて震えだしたけどなんかあんの?全部話せ」
「え?いや…その昨日から調子が悪くて…でありんす。」
「嘘は許さないよ、分かってるんだけど…私から話して私を中二病に陥れるつもり?その後どうなるか分かってる?」
「は、はなすでありんすよ。許して欲しいでありんす。」
「実は僕、前世の記憶があって…その謙信公に良い想い出がないでありんす」
「だろうね、でお前は誰?」
「おだ…小田氏治いう者でありんす」
「…やっぱりか」
「え?知ってるでありんすか!マイナーなのに。希星さん、あっ、希星様ももしかして……元 謙信公でありんすか!」
「違うよ、喋ったら殺すけど聞くぅ?」
「喋りませんけど、怖いからいいでありんす」
「ふふん♪北条早雲」
「エエエエ!聞く気なかったのに聞いてしまったでありんす、なんで言っちゃうでありんす泣」
春也はその場で泣き崩れた
「勿論イタズラ♪保健室でゆっくり休め、氏治」
ノリノリのイタズラで機嫌が良くなった希星は、その後教室に戻り積極的に挙手し、教室内の全員を震えさせるのであった。