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保健室の幽霊  作者: あさ
6/11

焦り

side美園



「じゃあ僕教室あっちだから。」


「あ、うん。」




考えながら登校してたらあっという間についてしまった学校。

しかも教室は朝から選択授業なので、ジローとは途中でお別れだ。

残念だなぁなんて思いながら歩いていると、後ろからみっそのー!!!と声がした。

振り返ると、そこには親友の三口陽翔がいた。




「はーるーひー!」


「おっはよん!」 


「おはよ!」




陽翔は部活着のままで(ちなみにバスケ部のエースだ)汗を拭いながら持っていた制汗剤をバッグにいれた(器用だ)。




「そう言えば保健室の幽霊、マジだった?」


「それがさぁ、」




昨日の事を陽翔に事細かに話すと、陽翔は美園それ定番の逃げ方、と突っ込みを入れられた。


教室に入り、クーラーの涼しい風を浴びながら陽翔と席につく。




「で、結局お化けいたんだ。」


「いや、残ってたジローによると人間らしい。」




そう言えば、陽翔は普段強気な目をぱちくりさせて、持っていた教科書を机の上に落とした。




「ジローといったの?」


「え、なんで?」


「え、だって暗い学校で二人きりって……流石のジローも意識するんじゃない?」


「それがしないのよ。」




そしてまた陽翔はえ、と目をぱちくりさせた。




「それ、男としてどうなの?」




だよねぇ、と私が言えば、陽翔は眉を寄せて、私にずいと顔を寄せてきた。




「好きなら思いきりいかないと!」




取られちゃうよ。




「わかってるよ。」





私はそう言って、教科書を机においた。


若干の焦りを感じながら。



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