表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
保健室の幽霊  作者: あさ
3/11

一目惚れ

sideジロー




僕らが家を出たのは深夜。


相変わらず横にずれている僕の名字、赤井の表札をきちんと直して、門前で待っている美園に駆け寄る。




「おっそい!寝てたのー?」


「あのね、僕にはいろいろやることがあるの。君と違って。」




そう言って学校に向かって歩き出す。

そもそもなんで深夜なんだ、と聞かれれば美園曰く、お化けが出るのは深夜でしょ!とのこと。


美園は待ってと言いながら後から走ってきて、僕の制服の裾を掴んだ。




「なに、怖いの。」


「当たり前じゃない、乙女だもの。」


「乙女はゴキブリを……。」


「その話は無かったことにして。」




じゃあなんで深夜にしたのと聞けば、だからお化けが出るのは深夜じゃない!と言われた。




「でも僕らはお化けがいないことを証明しにいくんだろ?」


「うっ……それは~。」


「あ、着いた。」




案外僕らの通っている学校から家は近いので、学校にはすぐ着くのだ。




「あー。やっぱり怖い。それになんか二人きりってドキドキしない?」


「しない。ほらいくよ。」




ふざけたことを言う幼馴染みを引っ張って、学校へと入っていく。

そしてお化けが出るらしい保健室に直行。

途中美園の待ったが聞こえた気がしたが、知らんぷり。だって早く帰りたい。


保健室をガラリ、扉を思いきり開く。美園のひっ、と言う声と共に、その子は表れた。




「……きゃああああああ。」


「美園……。」




お約束、という風に逃げていった美園。


彼女に目を向けると、心臓が鷲掴みにされた感覚がした。



白い肌に、白い髪。

赤い目。





これが一目惚れというやつだろうか。




「僕と、付き合っていただけませんか?」


「……え?」




思わず口走ったことばに、彼女はポカンと口を開けた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ