第十話 『守護者(ガーディアン・リンク)』
「……では、申し上げますね。
まずは、
『守護者』、別名を「ガーディアン・リンク」」
キョトン。
こんな効果音を使う日があるとは。
丁寧に別名も言ってくれたけど、何を意味するのか全く分からない。
横で、マユナおばちゃんも、キョトン顔をしている。
なんで、おばちゃんまで??
そう思っていると、またため息を吐かれた。
「これは、専門的な呼び名です。もっと、そうですね、一般的に言うなら……エターナル・コンパニオン、のほうが、広く知られています」
そう言う男性。
おばちゃんは、ハッとした顔をして、
「ああ! エタコンね! もお〜、やだねえ、初めからそう言ってくれたらいいのに! それならおばちゃん分かるよ、いっつも近くに、助けてくれる人がいるのよ! アンタがどこに行っても! ほら、今ならおばちゃんがいるじゃない! 地味だけど、けっこうアタリよ!」
そう言って、誇らしげな顔を浮かべた。
男性は、少し目を伏せながら、言葉を続けた。
「ええ、まあ、大体そのようなものです。……厳密には、エターナル・コンパニオンの一部が、ケンタ様のガーディアン・リンクという属性で……」
男性の言葉を遮るおばちゃん。
「細かいことはいいのよ! それならあとでアタシが説明しておくから! 他には?! 他にはないの?!」
俺が口を挟むことは、できなそうだ。
……というか、スキルって言ったら、
なんだか強力な薬を作るとか、女の子にモテモテとかを考えていたけど……このスキルは当たりなのか?
まあ、ないよりは、いいか。
助けになってくれる人がいるのは、心強いだろうし。
そう思って、男性の次の言葉を待った。