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大奥  作者: 大島妙江子
1/1

大奥誕生〜成りあがる

大奥という世界の中のうごめく陰謀を事実をもとにしてえがきます!

徳川家二代将軍、秀忠公の時代。

秀忠公には、竹千代さまと国松さまという

お子様がいらっしゃいました。

竹千代様の乳母はおふくさまで

国松さまは乳母が居らず、お江与の方という

御台様がお育てになりました。

この竹千代様と国松さまの次期将軍争いはに

日に日に増してございました。

「おふく、次期将軍は国松じゃ。そなたにも譲り難き事もあろうが、この事実は変わらぬ。」

「お江与様、今の段階で、次期将軍をお決めになるのは、まだ早うご様います。」

「決める時など関係なかろう。そなた、私を敵だとお思いであろう。そなたが竹千代の乳母であろうと、我が子は我が子、愛しい気持ちは変わらぬ、どちらが将軍になろうと、私には嬉しい事です。将軍にならなかった方には、次の次の将軍の教育係や、藩の藩主を勤めていただこう考えておるのじゃ。それでもまだ言いたいことがあるか」

「ございませぬ」

おふくとお江与が通り去る。

お江与の部屋。

「おふくは、なぜ竹千代を次期将軍にへと推し進めるのか。」

「竹千代様は、勉学に優れているのではございませぬか。」

女中が答える

「その言葉、聞き捨てならぬ。」

「これでは国松が優れぬみたいではないか。

撤回しなされ、そなた最近失言が多いぞ、これではほかの女中たちにしめしがつかぬ。

お役御免にしていないだけありがたいと思え。」

「そうじゃ、竹千代が勉学に優れているのならば、竹千代ができぬことをやれば良いのじゃ、

なれど、竹千代ができぬことなどあるかの」

「竹千代ができぬことを調べよ」 

その後、お江与様は、竹千代様のできぬ事をお調べになるためにお江与様付の女中、夏目と菜月をさぐりとして、竹千代付にしたのでございます。

お江与の部屋

「入れたか?」

「はい。竹千代様の出来ぬ事は、乗馬にございます。」

「そうか、でかしたぞ!」

国松の部屋

「そなたも来年には10の歳であろう。そなたは次期将軍候補じゃ。乗馬などいかがであろう。」

「聞きました。竹千代の苦手な乗馬をさせる事で

次期将軍へ駒を進めるという母上とその女中たちのたくらみを」

「なぜそのことを」

「ご存知ではなかったのですか?もう江戸城中にこのことが響き渡っています。」

「なんと、もしや、おふくめ」

「おふく!そなた国松の乗馬の話、江戸城中にばら撒いたな!」

「乗馬の話とはどういうことにございますか」

その後お江与様はすべておはなしになってしまったのでございます。

このことを知った、おふく様は、

ある方の所へ行こうとしていたのでございます。

ある方とは,,,

その方は駿府城にいらっしゃいます。

江戸城

「上様、竹千代さまと国松さまのご健勝と無事に

ご元服がお済みになられるように神社に行きとうございます。

江戸城を出る手形をいただきとうございます。」

江戸城を出るのには、手形が必要でございました。

「おおぅそれは良い心得じゃ、手形を差し上げよう」

「ありがとうございます」

おふくさまは、神社に行くと嘘をつき、

駿府城にいらっしゃいますあるお方に直談判に行かれようとしていたのでございます。

「ところで、何日ほど行くのか」

「はい、4日ほどにございます。」

「そうか少し遠い神社じゃの」

「はい、手形をいただきましたので、本日より出発させていただきます。」

江戸城 出口

おふくが江戸城を出ようとする

お江与が来る

「おふく、どこへ行くのか」

「神社にいきます。」

「そうか」

駿府城

駿府城にいらっしゃいますお方とは

前将軍・家康公にございます。

家康公の部屋

おふくが頭を下げている。

家康公が来る。

「まあまあ頭を上げてくれ、今日は、どういう

事で」

「はい、お願いしたい事がございます」

「なんじゃ」

「次期将軍は竹千代さまと、どうか一筆書いて欲しいのでございます。」

「なんじゃと」

「どうか一筆」

「そなたまだ元服も済んでいない段階で、次期将軍をきめろと、言語道断!」

「かえれ!この事は諦めよ!」

家康公が立ち去る。

その翌日

「また来たのか!、そなたまだ諦めておらぬのか。」

「昨日は言いすぎた。それは謝る。じゃがの、

物事には順序がある。まだ早い。帰れ。

追い追い決めることにする。」

おふくさまはお帰りになられました。

その道のりは大変長いのでございます。

現在の静岡県に位置する駿府城から 

まずは富士山のある町を越え、

現在の山梨県甲府市に入られ

江戸城にお付きになったのでございます。

江戸城 廊下

おふくとお江与がすれ違おうとする。

「あらおふく」

「お江与様、無事帰ってまいりました。」

「おふく、もう帰ってきたのか、まだ帰って来ぬ方がよかったのに」

お江与が女中たちの方を見る。

家康様から文が届いたのは三日後のことでございました。

「家康様から、おふくさまお江与様宛に文が届いています。」

おふくとお江与が江戸城大広間に集まる。

家康公の文

「わしは次期将軍に竹千代を、推挙する。

長男が家業や、将軍を継ぐのは世の常であろう。

だがしかし、秀忠は次男である。

言い訳になるがこれは事情があった。

以下の理由から次期将軍には竹千代になってもらう。」

江戸城に驚きが広がる。

十年後

竹千代様は三代将軍徳川家光公になられました。

そして国松様は元服し、忠長様になられました。

江戸城を三つに区切り、老中や上様などが、

政治を行われる表向、

上様が御住まいになる一切の女子禁制の中奥。

そして男子禁制の大奥が作られたのでございます。

おふく様は、中奥と大奥をつなぐ一つの廊下に、畳を敷き、錠をかけ、鈴をお付けになりました。

おふく様はこの廊下をお鈴廊下という名称で統一なさいました。

これから、様々な出来事が起こることを

おふく様はまだ知らないのであった…

つづく

この作品は史実をもとにしたフィクションであります。

次回ご期待ください!

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