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80.公表スペック


教室に戻ろうとすると、中から話し声が聞こえてきた。


「なぁ、藤井と福原ってデキてるんかね?」

「そういえば、一緒によく登校してるよな……」

「昼休みも、二人とも姿を見ないよな」

「なんか、名前で呼び合ってなかったか、アイツら」

「俺たちは、認めねえよ」

「いや、お前らが認めなくてもいいだろ……」


入りにくい。戸惑っていると、


「どうした?」

なんとなく恥ずかしいので、いつもは別々に教室に戻っていたのだけれど、立ち往生しているうちに瑛祐くんが追いついてしまった。


「なんか、私たちの噂をしてる……」

「なぁ、俺たちのこと、別に隠さなくてもいいよな?」

「……うん」


すると教室の中から、

「ちょっと……! あの二人のことはそっとしておいてあげてよ!」

ゆかりが言ってくれている。やっぱ良い子だ、親友だよ。

「そういうお前はどうなんだよ、佐伯とデキてんだろ!」

「悪いの? ウチらはラブラブだもんね〜」

佐伯君も、

「おう。俺らはいいだろ、別に隠してねえし」

……流石は、中学時代の女子百人斬り。凄い余裕だな。

でも、宣言しちゃうと他の女の子にいけないんじゃ? ゆかり一筋に心を入れ替えたんだね、ホント良かった。


――突っ込むの疲れたよ……。アイツの百人斬りはケンカの話だからね!

ん? 誰か何か言った? 天の声?


話を戻そう。

そうだよ、隠す必要なんてないんだ。

本当はイケメンで、格好良くて、カードゲームとプラモ作りの達人の瑛祐くんは「私の!」って、声を大にして言いたいもの。


「じゃあ、いいよな」

頷くと、瑛祐くんに手を引かれて、教室に入る。

「藤井……お前……」

瑛祐くんは、声を張って言った。

「そうだよ。福原瑛里は俺の彼女だ。余計な詮索するなよ」


うぉ。カッコいいぞコイツ。

私は顔を赤くして俯いていたけれど、繋いだ手はなんだか力強くて、頼りになって……。凄く、嬉しかった。

席に座れば繋いだ手は解かれるけれど、なんだか不安で、私は瑛祐くんの肘を掴んでいた。


「瑛里、大丈夫?」

ゆかりが来てくれたけれど、顔が上げられない。多分、今、もの凄く赤面中だ。

「うん……大丈夫だよ。ありがと」

「藤井さぁ、瑛里が嫌がって……は、いないのか。良かったのね?」

ゆかりは瑛祐くんに注意しようとしたけれど、私が肘を掴んで離さないのを見て、私に「良かったのかな?」と確認してきた。私は軽く頷いた。

「とにかく、瑛里を泣かせたら承知しないからね!」

「ゆかり、大丈夫だから、ありがと!」


     


次の時限は授業がなく、体育祭の準備だった。

競技の出場メンバーを決める話し合い。私は運動が苦手なので(女の子の身体だしね)、見学がいいななんて思っていた。


短距離走、リレー、障害物競走が決まっていく。

瑛祐くん、リレーに出るのか。インドア派って言っていたけれど大丈夫かな。でも、頑張って。

「あと、男女混合の二人三脚だけど……」

「誰が出る? 四組のリレー形式だけど」

男女混合の二人三脚か……。結構、密着しちゃうよね。


瑛祐くんが他の誰かと出たら、ちょっと嫉妬しちゃうかも。


あ、この「モヤッ」とする感じ、以前も感じたことがある。付き合う前、遠足の時なんかに感じたあれ。あれって、嫉妬だったんだ……。って、あの時もう好きだったって事?


べ、勉強になります。


「まだ、何も出てない人……」

「白川さん、福原さんかな?」

えっ、私? 他のがいいんだけど……。


すると隣の男子(瑛祐くんだ)が手を挙げる。

「えり……福原が出るなら、俺が出る」

「「ヒューッ!」」

何人かに茶化されるが、この男、全然気にしないみたいで、メンタル強めか。あの時、私の胸にしがみついて泣いていた男とは別人みたい。


私は、ただただ俯くしかなかったけれど。


「あ、じゃあ、あたしタケちゃんと出る!」

西野美佳さんと久野毅彦君。クラス公認カップル一号だ。


「もう、付き合ってる奴らで出なよ」

「じゃあ、佐伯と平川な」

「了解……」

佐伯君は冷静だね。

「じゃあ、あとは白川さんのお相手か……」


白川優香さん。学年トップの美貌の持ち主。密かに「筋肉愛好家」で、ラグビー部のマッチョ渡瀬くんに並々ならぬ好意を抱いている。


そのことを知ってか知らずか、クラスの男どもが色めき立っている。誰が白川さんと走るのか。

「じゃあ、白川さんは……」

男子たちが今にも声を上げそうになった時、

「希望多そうだったらジャンケンとか?」

「……優香が決めれば?」


「優香って強い人が好きみたいだから、腕相撲とかで決めれば良いんじゃない!」

ゆかりが提案した。


何それって思ったけれど、白川さんが頷いている。

……いいのか、それで?


でもこの提案は、白川さんと渡瀬君に対する、ゆかりエンジェルキャノンだった。

ゆかりスナイパーカスタム

ゆかりキャノン

ゆかりスナイパーⅡ

強行偵察型ゆかり

色々あります。

ゆかりエンジェルキャノンは、本作オリジナル!

最終的にサイコミュ搭載型ゆかりⅢに進化する?


ブックマーク登録や下側の「☆☆☆☆☆」をできるだけ★いっぱいにして頂けるとめっちゃ嬉しいです。


これからもよろしくお願いします。

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