63.ゆかりキャノン改
私は平川ゆかり。北高の1年3組。普通の女の子だよ。
「ゆかりスナイパーカスタムやね」
「は、なんか言った」
「いや、ゆかりさん。恋のスナイパーみたい」
クラスで少し変な女の子がいる……。
学年、学校。いやこの街でトップ3よいっても過言ではない美少女の優香や紗友里、美佳と比べても遜色ない程可愛いのだけど……。
話しかけても、「い、……えっと。うん」とあまり要領を得ない。お昼は一人でどっかに消えてる。
最近、お弁当袋が大きくなって、隣の席の藤井も消えるようになったなって思ってたけど。遠足の時の時お弁当が同じでピンときちゃったよ……。
それから話しかけるようになったけど、可愛いだけじゃなくて、すごくいいコだったな。
でもたまに、
「うわー。それじゃあ地球降下作戦だな」とか、
急に小テストあって
「えー。……寒い時代になったんだなぁ」とか、
テストの解答見て「あえて言おう。カスである」とか、
意味不明な事ボヤいてる……。
藤井はそんな福原さん、、、瑛里を温かく見守ってる感じ。
実は、そんな瑛里だけど、雑誌プリズムでモデルやってるのよね。多分。
お化粧とかウィッグとかで結構変身してて、特に表情が全然違うから、パッと見わからないけど、スナイパーの目を侮ってもらっては困る……。
……。ちょっと瑛里の口調がうつっちゃったね。
もっぱら本人はプリズムのモデルがどれだけ凄いことなのか自覚していない様子……。プリズムのモデルだよ。世の女子高生たちの憧れの存在なんだって。
....。
そんな私にも彼氏ができました。剣道部の佐伯亮介くん。
ちょっとおバカなんだけど、背が高くてキリッとした顔で格好良いんだ。
遠足の時のカラオケで、好きなアーティストが同じで意気投合してたんだけどね。
なんかで2人で話してた時。
「インターハイ出るんだって。頑張ってね」
「おう。……。」
「ん。どうした」
「いや、中学の時は応援してくれる彼女がいてさ。燃えたんだけどね」
「今は?……いないのね」
「高校受験の時に別れちゃった。俺バカだから勉強しないとだし」
「でも北高はいれてるじゃん」
「ま、全中ベスト4の内申あったしね」
「なにそれ。すごっ!」
「あ、そうだ。平川。インターハイ予選勝ったら、付き合ってよ」
……何、そんなどっか買い物行こ。みたいな感じで。
「……良いけど」
……アレ?
軽いねー。とか言うつもりだったのに。
「マジで……。じゃあ優勝したらちゃんと告白するね」
「……もう言ってる」
「いや、ちゃんと好きっていうからさ」
「だから言ってるって……。」
有言実行の男なんだよ。格好良いんだよ。
でも、もっとスマートで洗練されたヒトが好みだったんだけどな……。
優勝の賞状もって、「ゆかり。やったよ」
「うん。凄いね。好きになっちゃいそうだよ」
「へ。俺が言うって。えっと…。」
「だから、亮君……。好きだよ」
「うん。言われちゃったよ。でも、へへへ。やったね」
凄いヤツだよ。ホントに。
インターハイ本戦では、1年生だから勝てないだろうなって思って、「1回戦勝ったら……イイよ」
「えっ? 何……って。あれ」
張り切りまくったヤツは、1回戦どころかさらに勝ち上がり、ベスト8だって…。
新聞の取材とか受けてる。おバカ彼氏と思ってたけど、もう自慢の彼氏じゃん。
プールで着替えてる時。「これじゃあ、ゆかりキャノンだねー」
私の胸を貪りながら、また意味のわからないことを言う……。
でも瑛里とは親友になれそうだな。なんか自分女の子のイヤな部分を流してくれそうで……一緒にいてすごく楽しい。
「やったねー。おかえしだよ〜」
瑛里の肢体をお返しに味わう。余計な肉ついてないんだけど、細すぎず絶妙な脚……。
「ははっ。女の子で良かったね〜。」
どういう意味だろう⋯。まぁ、良いけど。
満面の笑顔の瑛里をこれから大切にしていこうと思ったけど、それどころじゃなかったな。
プールの更衣室では瑛里に味わいつくされたけど。その後、しっかりと亮君が上書きしてしまいました。
……ホントに女の子で良かった。
それから数日して、親友から連絡あった。
「ゆかり、夏祭りの日、ヒマ?」
「夏祭りなら亮君と行くけど」
「【Kaede】のイベントあって手伝って欲しかったんだけど……でもバイト代でなくて浴衣の現物支給だから無理か……」
「行く」
なにそれ。楽しそうじゃん。




