表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面影橋  作者: 橋本 健史
8/25

第八話

全二十五回連載の八回目です。

 そんな感じでがり勉を続けて、大学も首尾よく第一志望に受かりました。私の両親はともに教師で、親も親戚も周囲は私が教育学部に進むものと信じて疑っていませんでした。文学部を選んだのはささやかな抵抗であり、教職課程を取らなかったのはぎりぎりの反抗でした。英語劇のサークルに入ったのは、シェイクスピアに魅せられてというのは表向きの理由で、本当のところは、吃音を克服するためです。お恥ずかしい話ですが。不思議なもので英語の台詞は全くどもりません。そういうものらしいです。「お気に召すまま」のロザリンドは私の当たり役でした。大きな声では言えない動機で始めた英語劇ですが、段々とのめり込みました。卒論は、一年次の写真論のレポートでいい点数を取れたからという安直な理由で、スーザン・ソンタグの批評理論でお茶を濁しました。ポストモダン的なバズワードを散りばめて搦め手から論じたような赤面ものの代物にもかかわらず、何故か主任教授は面白がってくれたのですが、私としてはエリザベス朝の演劇史みたいなアカデミックなテーマに真正面から取り組んでみたいという思いを強くしていました。そのためにも坪内逍遥以来の伝統のある大学で本腰を入れて学びたい云々というのは公式の理由で、院試の面接でも殊勝そうにそんな話をして研究テーマの変更を示唆したのですが、本当のところは違います。単にリセットしたかったのです。人生にはそういうタイミングってあるように思います。

本作とも密接な(?)関連のある作品「カオルとカオリ」をセルフ出版(ペーパーバック、電子書籍)しています。こちらの舞台は北海道で、ティーンエイジャーである3人の少年少女が織りなす四つの物語から成る連作形式の青春小説です。第一部の「林檎の味」は小説家になろうでも公開しています。

⇒ https://ncode.syosetu.com/n8436il/


ご興味をお持ちいただけましたら、購入をご検討いただけますと幸いです。

ペーパーバック版 ⇒ https://www.amazon.co.jp/dp/B0CJXHQW1G

電子書籍版 ⇒ https://www.amazon.co.jp/dp/B0CJXLHMTB

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ