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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第三章 夏休みの思い出と生産職クラス対抗戦!

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#096 最終日のレアボス撃破! 肉ゲットからBBQ!




「『ハイヒール』! 『ライトヒールオール』! ルルちゃんの足下に回復エリア敷きます――『エリアヒール』! 次弾装填、“錬金砲”発射(ドン)! 発射発射(ドドドン)!」


 私は宙に浮かせた〈令猫の魔道書〉で味方を回復しつつ、〈空間収納鞄(アイテムバッグ)〉から取りだした錬金砲でチキンを狙います。


「コケェェェェェ!?」


「わあ! ハンナお姉ちゃんすごいのです!」


 回復しつつ攻撃、私もだいぶ様になってきたのではないかと思います。

 でもまだまだです。ラナ殿下はこれにバフまで使って味方を援護するのです。


 でも、私も自分にできるかぎり頑張ります!


「次弾装填、“錬金砲”発射(ドン)!」


 3体のボス戦も終盤。

 ユニークスキルも発動してきましたが、これは回避推奨らしいので私も回避に徹します。

 なぜかボス同士が争っているように見えましたがあれはなんだったのでしょう?

 巻き込まれないよう気をつけました。


 そして再び〈空間収納鞄(アイテムバッグ)〉から錬金砲を取りだして撃っていると、その時はきました。


「プギィィィィ!?」


「コケェェェェ!?」


「ブモオオオオ!?」


 あ、ボスを倒しました!

 ドロップのお肉ゲットですね!


 こうしてボス戦は少し一方的な展開で終わってしまったのでした。



「お疲れ様です」


「お疲れ様なのです! ハンナお姉ちゃんの援護、凄かったのです! ルルはたくさん助けられてしまいました!」


「そんな凄い事ではないですよ~。ルルちゃんも斬り込みすごかったです。よくボスを恐れず飛び込めるなと、感心しちゃいました。少なくとも私には出来そうにありません」


「ルルには攻撃なんて効かないのです!」


 さすがルルちゃんですね。

 正直、この見た目であのボスに突撃して斬りかかるというのはビジュアル的に見て悲鳴ものなのですが、ルルちゃんがやるととってもかっこよく見えるのです。

 ゼフィルス君曰く、それがヒーロー補正とのことですが、なるほどという気持ちでした。


「ハンナお姉ちゃんのご飯、凄く楽しみなのです! 今日もお腹いっぱい食べさせてください!」


「もちろんですよ。私も出店に出す試作品も試食してもらって、是非ルルちゃんに感想をもらいたいですから」


「もちろんなのです! ルルに任せるのです!」


 胸を張ってポンと手を置き、任せてのポーズをするルルちゃんが尊すぎます。

 でも、ルルちゃんはその身体の大きさに比例してとても小食なんですよね。ルルちゃんの身体は小さいですからね。

 私もそんなに食べられませんし、こういう時は男の子の出番です。

 しかし、なぜ私とさほど身長の変わらないカルアちゃんは私の10倍も食べる事が出来るのでしょう? 不思議です。


 さて、今回のボス戦はとても有意義でした。

〈令猫の魔道書〉もずいぶん使うのに慣れてきたように思います。

 一応ゼフィルス君からは〈復活の杖魔能玉〉という戦闘不能から復活するための魔能玉も預かっていましたが、出番はありませんでしたしね。


 私の戦闘スタイルもだいぶ良くなってきたと思います。

 ボス部屋から戻ると周回です。私は後9戦ですね。


 やっとのことで9戦をこなして戻ると、他のギルドメンバーのパーティが交代で周回に挑みます。

 時間は限られているので無駄にはしません。誰かが必ず周回している状況を作ります。


 そうして戻ると、ゼフィルス君やメルト君が模擬戦をしていました。


「いいぞメルト! だが追い込みが足りない。俺の動きを読んだ上でその先に攻撃を置け!」


「しても避けるだろうが! その『超反応』とかいうスキル、どうなっている! 『メガフリズド』!」


 今回〈食ダン〉に来た名目は合宿。

 素材採取もそうですが、しっかり自分磨きも怠ってはいけません。

 ゼフィルス君はこの夏休み、防御面に関して凄く仕上げているらしいです。セレスタンさんが言っていました。


「ここだぁぁ!」


「くっ!」


「はいそこまで、ゼフィルス君の勝ちだね」


 気がつけば、いつの間に接近したのかゼフィルス君の剣がメルト君の首に突きつけられていました。模擬戦はゼフィルス君の勝ちみたいですね。ミサトさんが審判をしていたみたいです。


「だいぶ回避にも慣れてきたかな。『超反応』の通りに動けるようになってきた」


「はぁ。ゼフィルスは成長速度が異常だと思うぞ」


「まあな!」


「褒めていない。いや、褒めているのか? ゼフィルスといるとよく分からなくなることがある」


 男子も仲が良いですね。

 でも確かに、ゼフィルス君は前から的確な指示を出せる不思議な知識を持っていましたが、なんとなく身体がそれに付いてきていないような感じを覚えていました。

 ですがそれが無くなりつつあるように見えます。


 あ、ゼフィルス君も空いたみたいですし、これからの話をしなくっちゃ。


「ゼフィルス君、今ちょっといいかな?」


「おう、ハンナ、お疲れ様。もちろん大丈夫だぞ。というかハンナのためなら時間を作る」


「もう、別にそこまでのことじゃないよ。今日のご飯のこと」


 合宿も最終日です。

 今日は夕食を食べてから帰る手筈となっています。

 そのメニューを任せてもらいたいという提案です。


 出店に出すメニューがあらかた決まったので、それの試食も加えたい形です。


「最後の夜もBBQの予定だからな。それに合うのなら良いんじゃないか? 俺も手伝うぞ」


「うん、ありがとう! 今マリアさんたちに材料をたくさん採ってきてもらっているから、それが終わってから作り始めるね」


「俺に手伝える事があれば言ってくれよ」


 ゼフィルス君は本当に男前です。


 許可ももらったので、私は試作品とそのレシピの考案を始めたのでした。


 マリアさんやアルルちゃんたちが戻ってきてからは実際に試作品を作り、メインのBBQの脇に添える形で提供させてもらいましたが、みんな絶賛してくれました。


 これでメニューは固まりましたね。後はお店の方です。

 できれば後1人か2人、いてくれると助かるのですが、またメンバーの募集をしてみましょうか。





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[一言] ルルちゃん大食いキャラじゃなかったのか! 勝手に小さいのにいっぱい食べるイメージでいたわw
[良い点] そっちのけはないはずなのに、ルルのビジュアル見てからより可愛く感じるようになってしまった
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