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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第三章 夏休みの思い出と生産職クラス対抗戦!

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#092 夏祭りですが、〈エデン〉は出店をやりますよ!




 夏祭りですが、アルストリアさんは運営側で参加、シレイアさんは客側で参加となりました。

 アルストリアさんはどうやら家の都合もあり何かしらの出店をやらなければならないそうで、〈生徒会〉の手伝いに回るとの事です。


 シレイアさんは見聞を広めるためだそうです。客側に立ち、客がどういうのを欲しがっているかを分析したいとのことでした。


 そして私ですが、せっかくのお祭りなのでお店を出したいと思っています。

 ですが〈生徒会〉の運営に参加するのではなく、〈エデン〉で何か出したいと思っています。

〈生徒会〉で出品するということでないのなら別に何を出しても良いらしいので、お料理とか良いと思うのです。


 みんなバラけてしまいましたね。


「はい。じゃあハンナさんは自分のギルドでお料理系の出し物ね」


「詳しくはまだ案なのでゼフィルス君、えーっとギルドマスターに聞いてからになると思いますけど、多分大丈夫だと思います。お料理は得意ですし」


 ゼフィルス君ですからね。私がやりたいっていうと多分積極的に協力してくれるまであると思います。ローダ先輩が書類に何かをサラサラと書き始めます。

 すると、横から抗議の声が上がりました。


「えー! ハンナちゃんいいなぁ。私もハンナちゃんのところに参加したい!」


「ダメよ」


「そんなー」


「それより、この書類、不備があったわ。やり直して」


「そんなー!?」


 先ほどまで黙って書類と格闘していたミーア先輩でしたが、チエ先輩からやり直しを食らって涙目になっています。えっと、頑張ってミーア先輩。


 その後、私は〈生徒会〉の仕事が終わった足でそのままゼフィルス君の下に向かいました。

 チャットでメッセージを送ったらギルド部屋で待ち合わせしようと返信が返ってきました。


「ただいまー。ゼフィルス君いるー?」


「おう、ここにいるぞ」


 そこには装備姿のゼフィルス君がいました。

 相変わらず、カッコイイ装備です。


 ギルド部屋には〈助っ人〉で来てくれているマリアさん、そして私と同じ生産職のアルルちゃんがいます。何か打ち合わせしているみたいですね。


「どうしたんだハンナ、話があるってことらしいが」


「ゼフィルス君、夏祭りにね、ギルドで出店を出したいの。いいかな?」


「んん? 夏祭りって夏休みの最後にやるあれ?」


「そうそう」


「ハンナ出店やるのか!」


 なんだか大げさに驚かれました。いつもの事です。

 でも、「ハンナ、出店やるとかすごいな」とキラキラした目で見つめられると照れてしまいますね。


「うん。お料理を提供するお店ができればなって」


「いいなぁ。ハンナの料理の腕は一級品だからな。きっと長蛇の列だな」


「そ、そんなことないよ~」


 ゼフィルス君が褒めすぎです。いつものことです。

 もう、まったくもう、ゼフィルス君は私の料理大好きなんですから。

 また明日朝ご飯作って持っていくね。


 と、そこへギルド部屋にいましたマリアさんとアルルちゃんが声を掛けてきました。


「面白い話をしていますね」


「ちょっとうちらも混ぜてぇなぁ。出店出すんか? 夏祭りで?」


 マリアさんがメガネをクイッと上げてキラリとした目で、アルルちゃんはワクワクした雰囲気で聞いてきましたので頷きます。


「はい。料理は得意なので、何か出せたらなと考えているんです」


 まだ案の段階ですけどと添えて説明すると、それにまずマリアさんが頷きました。


「それは良い考えです。私はハンナさんの話を推しましょう。以前採ってこられたという食材も〈空間収納倉庫(アイテムボックス)〉に余っていますからね、このままでは売り払うほか無いと思っていたのです。採り過ぎですよゼフィルスさん」


「仕方なかった。楽しかったんだ」


 ゼフィルス君らしい言い訳です。

 とはいえ、ギルドで使う分には多くても、売り出すとなると前に採って来た分の食材では足りませんね。

 後で購入するか、採ってくるかしましょう。


 なら次は、出店を手伝ってくれるメンバー集めや屋台のレンタルなどですね。

 そう思っているとアルルちゃんからこんな提案を出されました。


「なあなあハンナはん、うちもその出店、混ぜてもらってもええやろか?」


「もちろんアルルちゃん! 大歓迎ですよ!」


「でしたら私も参加させてください。準備から経理まで一通りこなして見せましょう」


「わぁマリアさんも参加してくれるなら大助かりです!」


 続いてマリアさんも片手を軽く上げて立候補してくれました。もちろんオーケーです。

 もう出店をやるメンバーが3人になりました。とっても嬉しいです。

 私はアルルちゃんとマリアさんを歓迎します。


 あ、まだゼフィルス君へ許可を求めている途中でした。


「それでゼフィルス君、出店やっていいかな?」


「もちろん構わないぞ。じゃあギルドメンバーには俺から話をしておこう。興味があったらハンナの出店に参加してもらうよう伝えておくな」


「ありがとうゼフィルス君!」


「よっしゃ! そんならこれから忙しくなるなぁ」


「まずは場所の選定からでしょう。飲食系の出店となると立地が何より大事ですから。これから案を練り、職員室に持っていきましょう。話によれば、場所は早い者勝ちらしいですから」


「うん! アルルちゃん、マリアさんも、よろしくお願いします!」


 アルルちゃんは生産職の腕前を持っていますし、料理は得意とのことです。

 マリアさんは会計希望ということでお金関係運営関係は全て任せてほしいと言っていました、すごいです。2人がいれば百人力ですね!


 早速ゼフィルス君もグループチャットで〈エデン〉で夏祭りで出店を出すこと、手伝ってくれる人を募集していることを通知してくれました。


 私も動かなくちゃですね。まずはどんなメニューにするか、アルルちゃんと話し合いましょう。





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
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