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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第二章 ピンチな〈生徒会〉への助力表明編

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#078 鳥落とし祭り開催中! 撃てば鳥が落ちてくる~




「〈筒砲:ガンガン〉装備! 錬金砲、発射(ドンッ)!」


 ―――――ギャァァァギャァァァ!!


 空中に筒砲を打ち込むとガンガン敵が落ちてきます。

 後はそれにトドメを指すだけの簡単なお仕事です?


「とう! 『ローリングソード』!」


「はあ、ルルがかっこかわいいです!」


 ルルちゃんがでんぐり返しして斬る『ローリングソード』を披露しました。

 確かにシェリアさんの言うとおり、あれはかっこかわいいです。

 ちなみにシェリアさんは光の大精霊『ルクス』――光の輪のような物を持った白く光るローブと羽衣を着た女性――を召喚していてすでに殲滅組に加わっています。


 私も錬金砲と錬金杖を使いまくり、どんどん鳥さんたちを倒していきました。


 ミサトさんは結界を張った後、攻撃に参加したり回復したりと忙しく立ち回っています。

 いくら墜落させるとはいえ、まったく無傷でこの戦法を完遂することはできないようで、墜落したモンスターを倒し、また上のモンスターを墜落させる、その合間を縫うようにしてそれなりに襲われ、ダメージを受けるのです。


 あ、また鳥型モンスターが上空から襲って来ました。


「おっと!」


「きゃ!」


 ガツンッと金属が叩かれる音がして攻撃が弾かれました。

 ゼフィルス君が私の攻撃をかばってくれたのです。

 しかし、すべては防ぎきれなかったようで、私の腕を攻撃が掠めていきました。


 今までならこのような掠める攻撃も非常に危険なものでしたが、今の私には微々たるダメージしか入りませんでした。


「悪いハンナ。だけど、ハンナのそれ、いい感じだな!」


「うん! まだまだ大丈夫だよ!」


 攻撃してきた鳥を斬って戻ってきたゼフィルス君が私のHPバーを見て言います。

 はい。今の私の防御力は並ではありません。

 装備の更新もしましたが、元々のVITが低い私ではかなりのダメージを受けていたはずでした。それを補っているのがこちら。

 私は〈空間収納鞄(アイテムバッグ)〉から〈ディフェリタンD〉を取り出します。

 これが私の切り札でした。


 そろそろ効果が切れる時間なのでそれをクイッと補給します。

 すると私のステータス、VITとDEXの数値がそっくりそのまま入れ替わりました。

 効果は10分間。私は生産職、DEX特化型のステータスをしています。

 その数値がそのままVITになったらどうなるか。

 答えはこれです。掠った程度では本当にダメージがほとんど入らなくなったのです。今の私はタンク並の防御力があります!


「HPを爆上げする装備だし、これで防御面での心配はなくなったな」


「命中率はガクッと落ちたけどね。錬金砲、発射(ドンッ)!」


 私の〈筒砲:ガンガン〉の散弾が頭上に飛んでいきます。

 狙っていた方向と結構ズレがあるのが見えました。DEXが初期値になっていますしね、今の私。狙った方向へ飛ばすには最低でも30くらいはDEX値が必要なのです。

 でも、散弾なのであまり関係ありません。さらに言えば頭上は鳥だらけなので撃てば当たります。なので問題は無いですね。


 また、ゼフィルス君の言うとおり私の装備もHP特化の防御系装備です。

 元々のHPは初期値30しかありませんでしたが、装備で500アップしているので今の私のHPは530あります。

 ゼフィルス君を超えてしまっています!?


 あまりの数値に少し腰が引けたのは内緒です。ほとんどの装備が〈金箱〉産クラスあるんですよこれ。ゼフィルス君、マリー先輩、やりすぎです。

 おかげで中級中位ダンジョンであろうと簡単に倒れることはなくなったので悪いことではないのですが。


「だが、これで中級中位(チュウチュウ)ボスには挑めるだろう? 時間あったら行こうぜ!」


「うん! お願いね、ゼフィルス君!」


 ゼフィルス君と一緒に冒険できるなら多少の悩みなんてどうでもいいですね!

 今後この〈ディフェリタンD〉は大量にストックを溜めておかないと!


 私は気分よく最後の一発を打ち上げます。


「錬金砲、発射(ドンッ)!」



 ◇ ◇ ◇



「いやぁ~大量大量! 楽しかったな~!」


「まさか不良在庫を使い切るとは思わなかったよゼフィルス君?」


 そりゃ大量のはずです。どんだけ撃ったのですか!?

 撃ったのは私もですが!


 ゼフィルス君に促されるままにドンドンと撃ちまくり、気がつけばもう夕方です。

 そして、あれだけあった初級下位クラスや低品質で使えない在庫は全て無くなっていたのです。


「たはは~すごかったね。次から次へとビックリだったよ」


 ミサトさんも悪乗り全開でしたね。


「ルルは楽しかったのです!」


「はい。かわいいルルがたくさん見れましたから」


「そいつはよかったぜ。ハンナは、楽しくなかったか?」


「それは楽しかったけど~」


 正直に言います。すっごく楽しかったです!

 何あれ!? 自分が作ったアイテムをあんな風にめちゃくちゃに撃ちまくるなんて初めてだったよ!? もう快感でした。


 ですが、たった1日で使い切ったあの山のようなアイテムを思い出すとなんと言いますか、自然と口の端が引きつりました。


「もう、ゼフィルス君は豪快すぎるよ」


「はっはっは。だけど採算はちゃんと取れてるぞ? 不良在庫を処分して中級中位産素材を大量ゲットしたんだからな。鶏肉、羽毛、卵、爪、嘴、翼、その他もろもろ、なかなかの儲けだ!」


 そりゃあ初級下位のアイテムでお手軽ゲットできるんだから大儲けだろうけどね!?

 一回で使うアイテムの量が半端なさすぎます。さすがはゼフィルス君でした。


「よし、今日はここまで。次は中級中位ダンジョンの攻略にハンナをご招待しよう。あ、あとまた売れ残りの在庫が貯まったら教えてくれ? またお祭りを開催するから」


「了解だよ~」


 中級中位ダンジョンボスですか、すごく楽しみですね。

 でも不良在庫のほうは、多分当分は無いと思いますよ?


「んじゃ帰ろうか。お疲れ様ー」


「「「「お疲れ様ー(でしたー)」」」」


 ゼフィルス君のいつもの言葉で今日のダンジョンはここで終わりとなりました。


 入口まで戻り、そこで解散します。


 ちなみにゼフィルス君ですが、その後サブマスターのシエラさんからお説教を貰ったみたいです。

 どうやら内緒で、というより却下された企画を強行したみたいです。やっぱりでした。


 ですが、それなりの黒字を出したのでお説教もほとんど無く、とはいかず「今後はちゃんと説明すること」と要注意をもらったみたいです。どうやらゼフィルス君、シエラさんへの説明が不足で却下されたらしいですね。テンション上がりすぎたのが原因みたいでした。さすがゼフィルス君です。


 その後のゼフィルス君は、笑顔でまた新たな企画を練っているようでした。

 ほどほどにしないと、またお説教貰っちゃいますよ? でもゼフィルス君なのでほどほどなんて抑えることはありませんね。

 次の企画は何でしょう?





 後書き失礼いたします。


 祝、〈ダン活〉書籍第一巻が本日発売です!

 どうか〈ダン活〉をよろしくお願いいたします!


 また、第一巻発売日までハンナちゃんストーリー毎日更新を達成!

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 当初は本日までをお約束していましたが、

 第二章がもうすぐ終わるので、それまで毎日更新を続けていきたいと思います!

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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[一言] うーん。 売り物にならない同級生の練習品を買い上げるとか? 28人もいればそこそこの量には
[良い点] 一巻発売おめでとうございます!! &毎日更新お疲れさまでした! [一言] できれば上級職になったのが判明するまでやってほしいなぁ。
[良い点] 書籍化おめでとうございます!(ノ)*´꒳`*(ヾ)ムニムニ (ここでも祝います) ハンナの話もっと読みたいですスキ♡(´。•ㅅ•。`)
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