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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第一章 学園救済クエスト解決編

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22/207

#022 現在シレイアさん育成中。



「すごーい! 私のレベルが上がりすぎて留まることを知らない!」


「シレイアさん凄い勢いですよね」


「まったくですわ。というより、これだけアイテムを作ればそれだけ育つのも当然ですわよ? とはいえ、これだけの量を作る根性が無ければとてもできないのは認めるところですわ」


 私が望むレベルのアイテムをシレイアさんが作れるよう鍛え始めてから数日が経ちました。


 今のシレイアさんのレベルは【錬金術師LV26】、この短期間に6も上がりました。

 アルストリアさんがようやくLV20になったのですからその差は凄まじいと言えます。


「正直、〈エデン〉の育成方法を甘くみていましたわ。まさかのまさかでした、ハンナさんがこう見えて根性娘だっただなんて」


「こ、根性娘ってなんですかー」


 失礼しちゃいます。

 でも、錬金は根性がないとできませんよ?


「ええ、ええ。ハンナさんとシレイアさんの特訓を見させていただいて私に足りなかったものが分かりましたわ」


 アルストリアさんの視線の先には空になったMPポーションビンの山がありました。

 ちなみにあれを作ったのも築いたのもシレイアさんです。

 MPポーションでブーストしての『錬金』連打。錬金の基本ですよね。


 私がしたことといえば初級中位(ショッチュー)の一つである〈野草の草原ダンジョン〉でMPポーションの素材である〈魔力草〉をシレイアさんと一緒に取りに行ったことくらいです。


 シレイアさんは未だ攻略者の証を一つしか持っていないので本来なら〈野草の草原ダンジョン〉へ行けませんが、〈『ゲスト』の腕輪〉を装備して攻略者の私と一緒に行けば入ダンすることができますから。

 ちなみに〈『ゲスト』の腕輪〉は〈戦闘課〉以外ですと学園が格安で貸し出してくれています。シレイアさんはそれを頼った形ですね。


「〈魔力草〉の採集キャンペーン……。ハンナさん、また行く機会があれば是非わたくしにもお声掛けをお願いいたしますわ!」


「へ、う、うん。もちろんですよアルストリアさん。いっしょに行きましょう」


 すごい勢いで私の両手を掴んだアルストリアさん、一瞬()おされましたが、そのくらい真剣ってことですよね。私もアルストリアさんと一緒にダンジョン行きたいですしもちろんオーケーですよ。


「あ、〈採集無双〉の方にも声を掛けてもいいですか?」


「もちろんですわ。彼らがいるともっと集まりやすいですからね」


 本当にそうです。

 実はシレイアさんが練習に使った素材の多くは〈採集無双〉の方々に採って来てもらったものでした。

 もちろん、依頼でしたので報酬は渡しましたよ?

 ほとんど薬品やアイテムなど、私が〈錬金〉で作った物を物々交換でしたけど。


 でも、あんな少ない量でよかったのでしょうか?

 もっと多めに渡してもよかったのではないかと思います。

 でも〈採集無双〉の方々は貰い過ぎだって言うしアルストリアさんも首を振るので私の感覚が間違っているようです。

 私が「〈採集〉で手に入れた素材のお値段って、思っていたより安いんですね……」と呟いたらアルストリアさんに「いいえ、ハンナさんが作る物の価値が高いのですわ。というか作りすぎですわよ!?」と訂正されました。


 これもレベル差によるところでしょうか?


 それはともかくです。

 次回からはアルストリアさんもレベルアップを頑張りたいらしいです。

 みんな頑張り屋さんです。


 さて、シレイアさんはかなり練習しているため結構な大成功率を誇ります。

 そろそろ、私の商品を作るのを手伝ってもらってもいいかもしれません。

 ちなみに今までシレイアさんが作られた〈爆弾〉は練習用なので、その多くは〈支援課〉に寄付させていただきました。

 謝礼は少しだけいただきました。


 こうして、たまにどこかの課が練習用に作った値段がつきづらい試作品は、寄付という形でどこかの課の授業で使われます。

 巡り巡って私たちがどういう品を作っているのかのアピールの場にもなるわけですね。

 ちなみに、出来のいい物は私たちで使うためとって置いてあります。


「シレイアさん、そろそろ本格的な初級中位の品を作ってみましょうか?」


「は、はい! やらせてください、です!」


 今まで作ってきた物は初級下位の素材で作られたアイテムばかりでしたが、これはあまり実用的とはいえません。

〈爆弾〉の需要を考えると初級下位(ショッカー)級ですと買ってくれる一年生が居るか居ないか、と言ったところです。サティナさんみたいな特殊な職業(ジョブ)持ちなら買ってくださるかもしれませんが、普通は売れません。

 ですが初級中位(ショッチュー)級なら多少の需要があります。


 シレイアさんは見る限り初級中位(ショッチュー)級のアイテムでも大成功で作れそうな腕前になっているので、そろそろ挑戦させてもいいと思います。


 さて、素材ですが、実は初級中位の素材、凄くたくさんあるんです。

 ゼフィルス君たちとたくさんマラソンしましたしね。


 シレイアさんは次のステップに移りました。


 これで出来上がったものはまずサティナさんに試してもらう予定です。

 アイテムのことなら【アイテム士】のサティナちゃんですね。


 売り物になる予定ですし、シレイアさん、頑張ってください!


 これが成功すれば軽く売ってみてもいいかもしれません。

 錬金術店の第一歩です!





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[気になる点] こういう場面を見て同じ錬金の人達は「私も私も~」とはならないの?
[良い点] おもしろかったです [一言] 将来の部下の育成か 意外とやり手だったハンナちゃん
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