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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第四章 ハンナの大変化する日常編!

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#181 臨時〈エデン店〉の開店は学生の多くを惑わせた

日曜日なので本日3話投稿!

まだ読んでいない方は2回バック!




 ここはとあるBランクギルド――〈炎主張主義〉。


「お、おい、聞いたか!? 〈エデン店〉がオープンするんだってよ!」


「何ィ!? マジで!? お前達すぐに行くぞ!」


「待ちなさいよあんたたち、話は最後まで聞きなさいって。〈エデン店〉の場所が変わったのよ!」


「そんなこと知ってる! 例のBランクギルドだろう? 昨日改装工事が入らなかったから、もう〈学園出世大戦〉には間に合わないってみんな嘆いてたんだ」


「違うわよ。別の場所で臨時店を開くのだそうよ」


「なんだと!? それを早く言ってくれよ! どうりで改装しないはずだぜ!」


「そういうことか! だって〈エデン〉ならあと数日でAランクギルドにお引っ越しするだろうからな!」


「改装なんてするよりも別で店舗出した方が効率は段違いだ。頭良いなおい!」


「そ、それでアケミ。ど、どこにあるんだ〈エデン店〉は!?」


「ふふん。私に付いてきなさい。案内してあげるわ」


「「「「「うおおおおお!! これで我らは救われるぅぅぅぅ!!!!」」」」」



 ◇



 ここはとある筋肉ギルド――〈筋肉は最強だ〉。


「ふっふっ! 筋肉が(ふく)らむ、膨らんで(まさ)る!」


「おおぉ、なんて(たくま)しい筋肉なんだ!」


「ナイスバルク」


「目に優しいぜ」


「よう、筋肉を育てているところ悪いな」


「マッスル先輩! 今日もいい筋肉ですね(挨拶)!」


「おう。君たちもいい筋肉だな(挨拶返し)」


「どうしたんだマッスル、そんなに筋肉を漲らせて」


「実は臨時の〈エデン店〉がオープンすることになったらしい」


「ほう?」


「それはありがたい! 正直この筋肉だけでも勝負には勝てるが、サプリメントによるケアはアランが推奨しているからな」


「ああ。未来の筋肉(ギルド)マスターの頼みならやぶさかではない。俺たちもサプリケアしよう」


「くっくっく、当日は観客席が満席らしいからな。パワーアップした筋肉を見せびらかそうじゃないか!」


「今はアランが〈エデン店〉に買いに行っている。当日の筋肉作戦を練るぞ。君たちの筋肉を貸してくれ!」


「「「「おおおおおお!!」」」」



 ◇



 ここはBランク食道楽ギルド――〈中毒メシ満腹中〉。


「み、ミリアス作の料理が売って無いのだー!? ミリアスの料理はどこにいったのだーーーー!!」


「ダムダンさん。臨時の〈エデン店〉がオープンしたらしいですよ」


「そんなことどうでも良いのだ! すぐに他の【調理師】を当たるのだ! 時間が無いのだーーーー!!」


 そんな感じで臨時〈エデン店〉の開店は学生の多くを惑わせた。



 ◇



「ひぃぃぃぃぃ! い、忙しすぎるんだよーーー!! 私は列の見張りで良いのにーーー!」


「そうはさせませんよミーア先輩」


「安心してくださいですミーア先輩! 外の列は別のギルドさんに依頼してちゃんとやっていますから」


「ふ、ふえーん! これなら〈中毒メシ〉の料理作っている方が楽だったよー」


 そんなミーア先輩の声が店の方から聞こえて来ます。

 ですが集中は乱しません。たくさん集中して錬金します。


「集中、集中です。――『上級錬金』!」


 ふう。難しい上級の〈耐◯属性ポーション〉はこれで全種類作製完了です。

 早速補充にいきます。

 その時です。店からざわめきが聞こえて来ました。


「マッスラーズだ! マッスラーズが来たぞ!」


「この寒い日になんであいつらはタンクトップ姿なんだ!? 寒くないのか?」


「筋肉さえあれば寒さに凍える心配はない。さあ、みんなも筋肉を育てないか?」


「筋肉さえあればこの時期でもタンクトップ姿で外へ出られるぜ?」


「い、いえ結構です!?」


「そこ、列での勧誘行為はおやめなさい! ピピィー!」


 どうやら新たなお客さんみたいです。

 あの大男は確かゼフィルス君のお友達のアランさんでしょうか? すごい存在感ですね。


「注文をしに来た。あるだけ全部もらおう」


「いえ、そんな豪快(ごうかい)なサービスはしていませんので」


「こちらに必要なものと個数をお書きください」


 さすがは筋肉さんですね。言うことは違います。

 人はそれを脳筋と言っていますが、脳筋ってどういう意味なんでしょう?


 ちなみにアランさんを上手くあしらったのはマリアさんとメリーナ先輩です。さすがは商売人です。


「ではこれで」


「預かりますね。――うーん、ハンナちゃーん」


「あ、はーい!」


「上級の耐属性ポーションって各種あるかな? 特に火と氷と雷なんだけど」


「あ、丁度今作った所ですよ。いくつですか?」


「えっと、これくらいなんだけど」


「……え?」


 マリアさんから受け取った紙に書かれた個数を見て目がまん丸になりました。

 えっとこの数、え? 買うんですか? もの凄くお高いですよ?


「あ、金額なら気にしなくていいわ。マッスラーズは装備にお金を使わないから資金が有り余っているってことで有名なギルドなのよ。商売するなら覚えておいた方がいいわよ」


「そ、そうなんですか」


 確か、ゼフィルス君から聞いた話では【筋肉戦士】は装備していなければしていないほど強くなるそうです。

 装備というとんでもなくお高いものを買わなくて良いのでマッスラーズの資金は潤沢らしいです。なるほど~。


「じゃあ用意しますね」


 そう言って私は目的の物を用意して店へと向かいました。

 そしてピロリン♪と決済。

 マッスラーズさんは〈上級の耐属性ポーション〉の他に、〈オール耐性ポーション〉、〈エリクシール〉なんかも大量に買っていきました。


 マッスラーズさんってお金持ちなんですね~。





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
敵に塩を送る、もとい筋肉にサプリを送るとはこのことか…。
[一言] ポーションをほぼほぼ買っていく筋肉の群れ。 サプリメント扱いなのか…。
[良い点] 流石は筋肉だ。つかポーションをサプリといって筋肉に導入したのか。 一時的ドーピングも折り込んだ筋肉はよりマッシブになるよねそりゃ。
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