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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第四章 ハンナの大変化する日常編!

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162/207

#161 本編十七章の開始地点。ゼフィルス君が軽いです




 楽しかった学園祭が終わるとようやく落ち着いて、きませんでした。


 なんだかゼフィルス君がすごく気合い入れてるよ!?


 それに学園からもなんだか私宛に色々届きました。

 これは、上級レシピです!

 しかもすごくたくさん!?

 え、こんなに? なんでなんで?


 その正体は学園祭で私に話しかけてきた貴族さんたちからのお詫びの品でした。

 学園長先生に聞いたのかもしれません。それが学園長先生を通してたくさん届いていました。わーい!


 でもそれだけでは当然ですが終わりませんよね。〈転移水晶〉の催促のお手紙も入っていました。

 うん。こんなに貴重な物をたくさんもらったんだもん。私、がんばるよ!

 私はフンスをと力を入れて〈転移水晶〉の作製を始めました。


 また、1つ転機が訪れます。


「ヴァンダムド学園長から派遣されました、セラミロと申します。〈エデン店〉とハンナ様のサポートを仰せつかっています。よろしくお願いいたします」


「は、はい。よろしくお願いいたします?」


 私宛に送られてきた物の中に人も入っていたのです。

 いえ、私宛じゃなくて〈エデン店〉宛ですよね? なんで私宛になっているのかな?


 セラミロさんは20歳のメイド服が似合うお姉さんでした。とてもクールです。

 今朝もあったのですが、貴族の方がお店を利用されることも今後増えるとのことで、セラミロさんはその対応をしてくださることになりました。すごく助かります。


 他にも見せてもらいましたが、セラミロさんは接客のプロでした。

 学ぶことがすごくたくさんあります! 見習わないと。

 でも、接客をするのにメイド服なのはどうしてなのでしょうか?


「ハンナ様も着てみますか?」


「へ? いえ、私にはこの錬金装備がありますので」


「そうですか……」


 少し残念そうなセラミロさん。不思議な方です。

 私にメイド服を着せたかったのかな。なぜでしょうか?


 また、〈エデン店〉では〈転移水晶〉の発売が始まりました。

 売れ行きは、もう好調どころじゃないです。売り出したらすぐに売り切れてしまうほどでした。

 それ、上級ダンジョンでしか使えないのですがいいのでしょうか?


〈転移水晶〉を量産して素材が無くなったので、今度は学園長先生にいただいたレシピを拝見することにしました。


「お、これは〈エリクサー〉のレシピじゃん! こっちは〈エリクシール〉! もう持っているものだが、他の人に渡す用に保管しておくのは悪くないな。そうだハンナ、今度上級ダンジョンの奥に行くから〈エリクサー〉をたくさん作っておいてくれ」


 もちろんゼフィルス君と一緒にです。

 私だと、ダンジョンでどれが重要だとかよく分かりませんからね。

 その辺ゼフィルス君はとても物知りですし実際上級ダンジョンにも潜っていますから、必要なものはゼフィルス君に聞くのが手っ取り早いというわけです。


「オッケー。じゃあ〈エリクサー〉を作っておくね」


 レシピは錬金系がたくさん入っていましたが、ダブりも多かったです。

 レシピは1枚あれば作れるので2枚はいらないのですが、ゼフィルス君は別の使い道があると微笑んでいました。


 悪いこと、ではないですよね?

 ゼフィルス君が笑っていると何か企んでいると思ってしまうから不思議です。


「ゼフィルス君、〈エリクサー〉ってどのくらい作れば良いの?」


「そりゃもうたくさんだ。山のようにたくさん作っておいてくれ」


「そんなに作っても使い切れるのかな? 上級ダンジョンってどこまで行くの?」


「そうだな。ハンナには話してもいいか。俺たちもそろそろ上級ダンジョンの1つ、〈キングアブソリュート〉が攻略した〈嵐ダン〉を攻略しようと思ってな」


 ピタリ、と私の手が止まりました。

 ゼフィルス君がまたむちゃくちゃ言ってるよー。


「ゼフィルス君、上級ダンジョン攻略するの?」


「おう。もうだいぶ準備は終わったからな。ハンナに作ってもらった真素材で上級装備の更新も順調だし、それが終われば早速攻略してこようと思う」


「し、してこようと思う? か、軽いよゼフィルス君!?」


 っていつものゼフィルス君でした。

 でも、でもでも今回はいつもと違うんだよゼフィルス君? 上級ダンジョンだよ?

 あの学園最強ギルドである〈キングアブソリュート〉でも攻略に約5ヶ月も掛かったダンジョンなんだよ? それをしてこようで攻略しちゃうの?


 ゼフィルス君は結構こう軽く言って攻略してきちゃうことがあるから怖いんです。

〈キングアブソリュート〉さんたち、泣かなければいいのですが……。


「任せろ! ハンナの〈エリクサー〉があれば俺たちに負けはない!」


「そういう心配じゃないんだよ!?」


 でも不思議と危ないとかそういう心配はしていないんですよね。

 ゼフィルス君、そういう嗅覚が鋭いのか今まで危険らしい危険にあったことがないような気がします。

 この間までダンジョンに一緒に行っていた私には分かります。


 結局ゼフィルス君は学園祭で〈キングアブソリュート〉が上級ダンジョンを攻略したと発表したわずか2週間後に、同じダンジョンである〈嵐ダン〉を攻略してきてしまったのでした。


 分かってた!

 おめでとうゼフィルス君!

 お祝いにたくさん豪華な料理を用意しておいたからたんと召し上がれ!




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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
― 新着の感想 ―
[一言] なんだか 「行ってきまーす」 「ただいま」 の2コマだけで攻略してきたような雰囲気があるな。
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