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【本編書籍化】ゲーム世界転生〈ダン活〉EX番外編~ハンナちゃんストーリー~  作者: ニシキギ・カエデ
第四章 ハンナの大変化する日常編!

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#155 学園祭で自由時間! みんなで遊んで周ります!

土曜日なので本日3話投稿!

まだ読んでいない方は1回バック!




「よろしかったんですの?」


「ん? ベルウィンのこと?」


「はい」


「よろしいも何も最近ちょっと調子に乗ってたからね、良い薬よ」


「いえ、ライバルに塩を送るような真似をしたことについてですわ」


「あ~、それに関しては今のままのほうが危ういからね。生産隊長になるにしろならないにしろ、〈生徒会〉には残るんだからあのままだと困るわよ」


「ミーア先輩はお優しいですわね」


「そ、そんなんじゃないやい」


 アルストリアさんの言葉にミーア先輩が照れています。

 ベルウィン先輩に対するミーア先輩の言葉は割と棘がありましたが、今後のことを思ってと考えれば納得出来ました。


 確かに、来年もあの調子だとちょっと困りますよね。トラブルとか起こりそうですし。


「さ、さっきのことは忘れて楽しも! 学園祭楽しみにしていたんだから! 予定より時間が出来たから色々と回るよ!」


「「「おおー」」」


 さすがに〈生徒会〉活動中に遊ぶことはできません。

 ですが、学園祭の空気を読んで生徒会選挙運動をやめましたから時間が出来ました。

 後半のパレードまでの時間、遊び倒そうと思います!


「あ、アレなんかどうですか?」


「美味しそうですわね」


「私わたあめって食べてみたかったんだ~」


「自分で作るんですか!?」


 そこには「自分で作るわたあめ」と書かれた屋台で五台のわたあめ機が置いてありました。

 みんなで一回だけ購入して、ミーア先輩が割り箸にクルクル~っと器用に砂糖の雲を絡めていきます。


「かんせ~い!」


「「「おお~」」」


 やっぱり料理系ではミーア先輩には敵いません。

 4人でわたあめを食べながら次の屋台へとぶらり旅します。


 次第に4人の手には様々な種類の食べ物が山になっていき、さすがにこれ全部持ち歩くのは大変なので休憩コーナーで一息入れます。


「ミーア先輩これ少し分けるので、それをちょっと分けてください」


「いいわよ~あーん」


「はい。あーんです」


「うん、美味しい。じゃあシレイアちゃんにも。あ~ん」


「あーん」


 シレイアさんとミーア先輩が食べさせあい、それを羨ましがったアルストリアさんが。


「ハンナさん、それ美味しそうですわね。ちょっといただいてもよろしいかしら」


「もちろんですよ。じゃあ、これどうぞ」


「……私もあーんをご所望しますわ」


「あはは、じゃああーんです」


「美味しいですわ。ハンナさんはどれか食べたい物ございませんの?」


「あ、じゃあそのカステラ、食べてみたいです」


「わかりましたわ。はいあーんです」


「あーん」


 こんな感じで和気藹々。食べさせあいっこが終われば次はお腹ごなしに体を動かす出し物に向かいました。


 ミーア先輩は相変わらず運動神経も抜群で、どんなアトラクションやゲームに参加しても軽々とこなしていましたし。アルストリアさんはおっかなびっくりですが、無難にこなし、私とシレイアさんは途中で脱落してしまったりしました。


 でも楽しいです。

 なんだか久しぶりに4人で楽しめた気がしました。

 最近は私の名前も有名になりすぎてどこに行ってもハンナ様ハンナ様って声を掛けてくれる人がいますからね。いえ〈エデン店〉の売上げに貢献してもらったり、お礼を言われたり、何かの素材なんかをもらったりとありがたいのですが、色々と複雑なんです。


 変装。今後もやってもいいかもしれませんね。

 味を占めてしまいました。


 そうして練り歩いていると、知り合いに出会いました。


「あ、ローダ?」


「そうだよ! 闇錬金術師界の〈漆黒の闇ローダ〉とは――僕のことだ! って、ん? その声……もしかしてミーアかい?」


「なんじゃ? 4人は変装しておるのか?」


「フラーラ先輩も」


 バッタリ出会ったのはローダ先輩とフラーラ先輩でした。気が付いたのはミーア先輩です。

 ローダ先輩は相変わらず黒いマントを羽織っていましたし、フラーラ先輩に至ってはハロウィン衣装と呼ばれているカボチャをモチーフにした格好でした。

 2人とも仮装していて学園祭の雰囲気に馴染んでいますね。いえローダ先輩のは仮装ではありませんでしたね。


「2人で行動?」


「まあね。私たちは今年で卒業組だ。最後の学園祭を楽しみたいと思うのも当然だろう」


「ローダ、去年は引きこもってたでしょ?」


「そうだったかな?」


「こやつは放って置いたら今年も気が付けば学園祭が終わっていたということになりかねんからのう。連れ出してきたのじゃ」


 現生産隊長代理のローダ先輩は去年の学園祭は不参加を決め込んだようで、今年は最後だからとフラーラ先輩に連れ出されたみたいです。


「まあ、確かに今年のような大規模な学園祭は初めてだ。楽しむのも悪くない。それに」


「学園祭でしか手に入らないような外部のダンジョンの素材やアイテムが市場に並んでいるかもしれない。でしょ?」


「その通りだ」


 ここにはたくさんの外賓の方が来られます。そして商人の方もたくさん来られます。

 その方々が外の珍しいダンジョンの品を持ってくるのは珍しいことではありません。


「それにじゃ。今年は上級ダンジョンの素材が出回っているからの。それを手にするために商人が集まってきている。というわけじゃな。商人っていうのは手ブラで移動などせん。何かの品々を運んできて、ここで上級素材を購入し帰る気じゃろう」


「つまりは学園都市の市場が大変潤うということですわね」


「ということで君たちも来るかい?」


 ローダ先輩の誘いに私たちは「もちろん」と頷いたのでした。

 新たな素材。とても楽しみです!





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ゲーム世界転生〈ダン活〉1巻2022年3月10日発売!
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