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株式会社『走馬灯』  作者: yurina
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天国からのプレゼント 最終話

最終話です



小百合は、紙袋を開けなかった。


『これは・・・ゆうきの物だから、私が簡単に開けちゃダメ』


小百合は、紙袋をゆうきの写真の隣に置いた。


『ゆうき・・・貴方が何をしようとしてたのかは分からないけど、貴方の事だから、これはきっと『大切な物』なんでしょうね』



そして・・・2人の結婚記念日当日


小百合は、少し大きくなった息子『拓也』を抱いて、百貨店に買い物に出ていた。


『拓也は、百貨店初めてかな。大きいねぇ』


少し地下の食料品売り場で買い物をし、

拓也の服を探す為、2階へ上がった。


『子供服売り場は、この奥だったかな?』


子供服売り場を探していた小百合は、ある店の前を通りかかった時、男に声をかけられた。


『やぁ小百合さん、お久しぶりですね』


『あっ!松山さん!お久しぶりです。お元気ですか?』


松山誠


ゆうきの高校時代からの親友で、2人の共通の友人。

現在は、親の跡を継ぎ百貨店で『ジュエリー松山』を営業。


『今日はゆうきと一緒じゃないんですか?』


『えぇ・・・まぁ・・・』


『ところで小百合さん、サイズが合わなかったら、いつでも直しますので、持ってきてくださいね。ゆうきはサイズも知らないで買うんだから・・・』


『???』



『あ、ありがとうございましたぁ~またのお越しをお待ちしております。』


松山が店から出てきたお客様に声をかけた。



そして・・・松山の店から出てきた客が持っていた物が、小百合の目に飛び込んできた。




『・・・白い小さな・・・紙袋』



小百合は拓也を抱え、家までの道を急いだ。


家に着いた小百合は、拓也をベッドに寝かせ

ゆうきの写真の前に座った。


目の前にあるのは、ゆうきの笑った写真と『白い小さな紙袋』



『ゆうき・・・これ・・・開けてもいいのかなぁ』


小百合は、ゆうきの写真に泣き出しそうな声で語りかけた。


少し時間を置いてから、小百合は『白い小さな紙袋』をそっと開けてみた。



紙袋の中には、小百合の好きな色である『水色の箱』と

手紙が入った便箋が1つ。



小百合は、大事そうに『水色の箱』を開けた。


箱の中には、以前2人で買い物に行った時に、綺麗だねって話していた『指輪』が輝いていた。


そして、箱の上に置かれていた便箋を開けた。



・・・・・・・・・


~小百合へ~


こんな俺と、結婚してくれてありがとう。


誰にも祝ってもらえなかった2人だけど

君を幸せにしたい気持ちだけは、誰にも負けないから


これからも、こんなふつつかな夫をよろしくお願いします。


ずっと・・・愛しています。 ~ゆうき~


・・・・・・・・・



『・・・ゆうき・・・ありがとう・・・天国から最高のプレゼントが届いたよ・・・』



小百合は、左手の薬指に『指輪』をはめてみた。


『ゆうき・・・ちょっと大きいよ・・・でも大丈夫だから』



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ゆっくりとスクリーンが上がっていく。



『いかがでしたか?山田ゆうき様。』



『続木さんでしたか?・・・ありがとうございました。妻に『指輪』が届いてました。ホントに・・・ありがとうございました・・・』



『私は、山田ゆうき様の『やり残した事』のお手伝いをしたまでです。そして、これが株式会社『走馬灯』の仕事でございます。』



『続木さんは、ずっとこのお仕事をされているのですか?』



『えぇ・・・人の想いがある限り、私の仕事は終わりません。』



『仕事の依頼は1人1つなんですよね?』



『はい、ですのでここを出られますと、もう山田ゆうき様とお会いする事はありません。』



『そうですか・・・そんな事はない方が良いのですが、もし・・・もし小百合がここに来る事があれば、よろしくお願いいたします。』



『はい、承りました。』



株式会社『走馬灯』は、皆様の『想い』のお手伝いを致します。



『山田ゆうき様、ゆっくりお休みください』



最後までお読みくださりありがとうございました。

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