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秘密結社のお姉様!?  作者: 折上莢
きそうきょく編
56/71

行方不明

「お姉様、碧流は…っ」


ばたばたと階段を下りてくる千春。振り返って首を振る。

朝、起きると既に碧流の姿はなく、嫌な予感がして大慌てでリビングに降りた。リビングにはいない、キッチンにもいない、トイレにも、風呂場にもいない。次いで起きてきた烈にも話し、未だ寝ていた千春と無気力さんも叩き起こした。


「玄関の鍵は?」

「しまってた」


だから、家の中のどこかにいるはず。でも見つからない。

無気力さんの質問に答えてから、はっと顔を上げる。昨日準備したスクールバックをひっくり返すと、家の鍵だけが見つからない。


背筋が冷えていく。


「姉貴?」


突然目の前で鞄の中身をぶちまけ始めた私に驚いたのか、無気力さんが顔を覗き込んできた。教科書、ノート、筆箱が散乱する。


「…碧流、外に出たかも」

「え!? や、でも玄関の鍵しまって…」


そこまで言いかけて、烈は私が鞄をひっくり返した意味がわかったようだった。足をもつれさせながら玄関へ向かい、外へ出た音がした。


「…外に出た、って…どこに…」


千春の声が震えている。どこに。誰も見当がつかなかった。

烈が戻ってくる。その手にはキーホルダーがついた家の鍵。それとメモ帳が握られていた。昨日、碧流が注文を取るときに使っていたメモ帳だ。


「鍵、ポストに入ってた。あと、この手紙も」


烈に渡されたメモ帳の最後のページに、きれいな字で「ありがとう、お姉ちゃんたち」というメッセージが書かれていた。


どう見ても別れの言葉にしか取れない文字の羅列に、私も千春も烈も無気力さんも困惑した。そんな予兆などなかった。


「なんで、急に…」


ぽつりと言葉が零れ落ちた。


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