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サーマルランナウェイ

作者: 雪つむじ

蛍光灯の下。

山積みになった本。

繰り返し、繰り返し、繰り返し、繰り返し。


蛍光灯に焼けた本。

山積みの陰の下。

ぱら、ぱら、ぱら、ぱら。


一心不乱に目を通す。

意外とつまらない三文文章。


頭を割って入ってくる。

その分理性が消えていく。


世界を否定。

あなたを否定。

僕も否定。


隣の部屋の物音。

上の階の足音。

下の階の咳払い。


じっと身構えているだけで、どんどん頭が痛くなる。

それは、煮詰まっている証。

じっと身構えているだけで、どんどん視野が狭くなる。

それは、周りを見ないから。


本は、何も話さない。

通った目に、ハイタッチするだけ。

ドライになった角膜が、水を忘れてヒートアップ。

瞬きすら、何も出ない。


もう、眠くない。


加熱した頭の中身。

かき氷だってシーズンオフ。

暴走する妄想力。

まるで世界を手に取るように。


サーモスタットが壊れた耳の奥。

赤い冷却水が、今日も回ってる。

ランナウェイって、逃げてる感じがする。

何となく。

響き的に。

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