第三十二章58 【アンサー・クリエイト/さよなら真の強者(きょうしゃ)達2】58/【前半ラブエピソード?12】03
【芳一/葵】は、引きこもりである。
中学時代の虐めがきっかけで学校に通えなくなった。
人が怖いのだ。
人と言うより、人の視線が怖いのだ。
だから、家族以外の人間には会えない。
会うときは極度の緊張で、何もしゃべれなくなる。
ネット通販で買い物をする事で何とか外に出なくても過ごしている。
両親から、
「これからどうするの?
このままじゃ駄目でしょ?
いつまでもお父さんとお母さんが居る訳じゃないのよ?
普通にしてたらお父さんとお母さんの方が先に死ぬんだから。
だから、自分で稼げる様にならなきゃ駄目。
今は難しいかも知れないけど、少しずつ外との接触を持って」
と言われていたが、外に出たくないので、彼は自分が出来る事で稼ぎを作ろうと考えた。
それが、イラストである。
ネットでイラストの仕事を請け負い、それに答える事で報酬を得る事にした。
最初は、仕事の依頼は来なかったが、ネットでイラストを発表して行く内に、次第に興味を持ってくれる人がぽつぽつと出始めて、次第に依頼してくれる客が増えた。
それをこなしていく内に、【NFT】と言う考えが出て来た。
【NFT】とは【NON FUNGIBLE TOKEN】の略称で、日本語では、【代替不可能なトークン】となる。
代替可能性がない唯一無二のデータであるという点を利用して、自分のイラストを【NFTアート化】して売り出した所、バズった。
今では押しも押されもしない【神絵師】として名が通っている。
そして、【神絵師のAOI】として呼ばれている。
同時に、【ぱねぇぱにぃちゃん/亜緒依】も【歌姫のAOI】と呼ばれているため、同じ【AOI】同士、お互いを意識していたのである。
【芳一/葵】は、
「ん?
これは・・・」
とつぶやいた。
【神絵師のAOI】のイラストを仲介してくれている仲介業者のハンドルネーム【宙兵衛】からのDMを見たのだ。
いつも送られてきているDMとは内容が異なっていた。




