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リープ彼女 ~死神になった少女~  作者: 現世
第一章 過去を変えてはいけない
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会えない日々


「純くん成分が足りない……」


 会いたい、会いたい、会いたい、会いたい、会いたいよぉ~!


 ていうか、会ってもいいんじゃない? 少しくらい会ったって何も変わらないんじゃないかな?

 

「よし、電話しよう」


 SNSを開いて純くんとのメッセージ画面を表示させる。そして通話ボタンをタップしようと思ったところで、ふと我に返る。


「いや、やっぱりだめだ」


 告白された日に私が泣いてしまったことで、過去とは大きく変わってしまったんだ。ただ、()()()()()()()()()()()でだ。


 結果的に見れば、私と純くんの関係については何も変わっていないけど、先輩たちとくじらちゃんの関係は大きく変わっている。


 それを考えると、本来会っていないはずの日に会ってしまったら、修復できないくらいの何かが起こってしまうかもしれない。


「過去の私はなんで平気だったんだろう……」


 これくらいが普通と思っていたんだっけ? ありえないよね。今の私だからってわけじゃない。世間一般のカップルで考えて、この関係は絶対におかしい。


 だって、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだよ。もう八月に突入してるっていうのに……。


 電話で話したことなんて一回もなくて、メッセージも極めてシンプル。朝に『おはよう、今日も一日頑張ろう』、夜に『おやすみ、明日も頑張ろう』といった短いやり取りだけ。


「純くんのばーか」と、つぶやいたと同時にメッセージの受信音が鳴った。

 

『こんばんは。今日も暑かったね。倉住さんは、明後日の夜は何か用事があるかな? もし暇だったらで構わないんだけど、一緒に夏祭りの花火を見にいきませんか?』


 純くんからデートのお誘いメッセージだった。当時、このメッセージ見たときは本当に嬉しかったな。


 ああ、思い出した。当時の私も、会いたいという気持ちは強かったんだった。電話で話したいとも思っていたし、メッセージのやり取りも友達とするみたいに、もっと気軽にいろいろ送り合いたいって思ってたんだった。

 だけど、自分から行動する勇気がなかったんだよね。だからこのメッセージを見たときは、小躍りするほど喜んだのを覚えている。


 でも、今の私はこのメッセージを見てもちっとも嬉しくない。だって、今年の夏の花火大会は雨で中止になるから。花火大会が中止になったら、私たちのデートも中止になるんだ。

 それを知っていても、過去の私と同じようなメッセージを送らなければならない。本来であれば嬉しいはずのメッセージに気が滅入る。


『こんばんは。うん、今日も暑かったね。花火大会のお誘いありがとう。明後日の夜は何も予定ないよ。是非一緒にいきましょう。』


 うん。全然覚えてないけど、当時の私が打つとしたらこんなメッセージだと思う。


 メッセージを送信すると、すぐに既読がついた。純くんからの返信も早かったけど、ただただシンプルに集合場所と時間を決めて、いつも通りに就寝の言葉を交わすだけのやり取りだった。


 そして花火大会当日。万が一もあるかもしれないと期待をしていたけど、やっぱり今日は雨で、純くんに会うことは叶わなかった。


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