表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/52

2-3

カナデというその女子高生は、


キリヤに加勢し始めた。










『ワタシ、強いんだから。キミを助けてあげる。』







モンスターの猛攻をことごとく防ぎ切る。








キリヤは茫然としている。







『このゲーム、乱入機能があって


他のプレイヤーと一緒に戦えるんだよ。』




『あ、ありがとう。』




『少し落ちついたかしら。キミ、目が血ばしって


ヤバかったよ。』



カナデは口元に笑みを浮かべ、そう言った。




カナデが戦ってくれる間、


キリヤは回復を行う。





『たかが、ゲームよ。もっと楽しくやればいいのにね。』



キリヤは黙る。









この世にいないはずのイチカからのメール。



恐ろしかった。イチカの怨念が自分を


許してくれないから、ゲームを必死にやった。


イチカに許しを請うように、、








モンスターの体力ゲージが後少しだ。


キリヤが体力ゲージを視認したその刹那。






チャット機能に一つのメッセージが届く。





『キリヤくん、キリヤくん痛いよ。


やめてよ、そこの女は誰よ。私を、痛めつけて。


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。』









キリヤは目を見開いた。






カナデも目を見開く。







『あ、あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!』





『キミ、落ちついて!そんな、こんな仕様ないはずなのに。何が、何が起きてるの!?』





カナデはキリヤに声をかけるが、


キリヤは地面に膝をつき空を見上げながら


叫び続けている。








『まずい、白目剥いてる。


さっさとこのモンスター倒さないと。』








相変わらずチャットには、


メッセージが届く。





『痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!』

『恨む恨む恨む恨む恨む恨む恨む恨む恨む!』




カナデは冷や汗が止まらない。


『たかが、ゲームで何この阿鼻叫喚な場面。』



思考は冷静だ。





後一撃。



チャットはさらに続く。




『助けてよ、キリヤくんキリヤくんキリヤくん』




『これでトドメよ!』







次の瞬間、モンスターは消失した。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ