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『キリヤくん、次の土曜日あいてる?』


イチカはお昼時にそんな質問をキリヤに投げかけた。






『別に暇、だけどなんで??』


『デートしようよ!キリヤくん!デートだよ!』





教室でそんな話をされたら、たまったもんじゃないのか、普段は無表情なキリヤも顔を真っ赤にしながら


『デートは、好きな人とするもんだろ、、?』


とだけ返す。





『だからデートしようよ、キリヤくん。』






周りのクラスメイトは

ヒソヒソと2人を見ながら何か話をしている






イチカは目を輝かせ、顔を少し赤らめながら

キリヤをじっと見ている


『ーわかったよ。付き合う、付き合う。それでいいんだろ。』


『キリヤくん、ありがとう!』






イチカはキリヤの右腕に一瞬、抱きついた後

一目散に教室を出て行った。








土曜日。


駅前でイチカを待つキリヤがいた。


『キリヤくーん!』


イチカは緑のワンピースで待ち合わせできた。




『どこに行くんだよ??』


『歩こうよ。ぶらぶらと』





イチカの手にはスマホがあり、ゲームアプリが


開かれている。



キリヤはため息をつきながら、


『じゃあ行くか。』とだけ伝えた。





2人は歩いた。歩いてはイチカはモンスターに

エンカウントし、モンスターを倒す







キリヤはイチカのそばでその姿を見る









『キリヤくーん、また負けちゃったよお。。』


ゲームで負けるたびに、べそをかくイチカ。







緑のワンピースに黒髪の少女が


べそをかく姿は、キリヤにとっては悪いものではない


少しときめいてさえ、しまう。





『俺も趣味が悪い。女の泣く姿に悶えてしまうとは。』






夕方、別れ際。




『キリヤくん、ハンティングワールド一緒に


やろうよ。楽しそうでしょ?このゲーム一緒に


やる時間があればさ、その、、キリヤくんとさ、、』


イチカは口ごもる。






『ゲームはだるいな。得意じゃないし、、』


イチカの表情がくもる。







『キリヤくんは、相変わらず頑固ね、、わかったよ。また明日ね。』









困ったような笑顔を見せて、肩をすくめイチカは


キリヤに別れを告げた


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