前世
「もういいかな俺、頑張ったよな。」
そんなことを写真に向かって俺はつぶやいた
「長かったな、思えばみんなと別れてから二十年か…はぁ~」
少し悲しいように微笑んだ俺は長いため息をはき過去を振り返った
俺はごく普通の家庭で育った両親と一つ下の妹が一人いた。
俺はサッカーが好きで幼少期に小学校に付属している少年チームに入っていた
チームの監督とコーチはすっごく怖かったな~特に監督が先輩とはうまが合わなかったな~。
中学校ではサッカー部に入れなかったとてつもなく雰囲気が悪かったからだでも後悔しているサッカーはしたかったからだ。
そして中学一年の夏、交通事故に遭った幸い命に別条はなかったが入院することになった病院食は給食みたいあまり箸が進まずお母さんの作ったお弁当を食べていた。怪我は治ったが傷は残った。
退院後学校に行くとみんながよそよそしくなっていた勉強もついていけなくなったそして不登校になった、でもたまに先生が家まで来て近況報告を聞きに来てくれる本当にいい先生、だけど先生の
「無理して学校に来なくていいだよでもはお友達みんな待ってるよ」
という期待の言葉でまた学校に行く勇気がなくなりそのまま卒業してしまった。先生ごめんなさい
そして、私立の高校に入り、心機一転、頑張ろうと思ったが周りは活気がなく、またサッカーをはじめようと思ったがサッカー部自体なかった中学でやらなかったことにさらに後悔した。
高校では遊びまっくったバイトもした嫌なことはしなかった、後悔の無いようにだけど遅かった進路を決める時が来た何も考えていなかった、その時また後悔した勉強をやらなかったことに。
慌てて就活をするも時すでに遅し見事に失敗ニート生活申し訳なく思った、でも父親は優しく
「いいんだよ、たくさん迷惑かけなさい家族なんだからでも頑張ることだけは辞めるんじゃないぞ」
俺は最高に優しくて、尊敬できるお父さんをもったと心の底から思った、そしてバイトをしつつ就活を頑張った。
そして一年がたち妹が高校を卒業並びに大学に合格したみんなで心の底から喜んだ、そしてお祝いとして貯めていたお金で海外旅行を三人にプレゼントした、我ながら良い事をした思っているでも僕の分は用意しなかった本当の家族水入らずで楽しんで欲しかったからだなんで家族水入らずかって? それは僕が養子だからだ。
「私は良い息子を持ったな」
「ありがとう嬉しいよおに~」
「でも、何故三人分なの?」
お母さんが聞いてくる
「ごめん、お金無くて三人分しか用意できなっかんだ」
と言い訳する(嘘ではない)
「ユウ、大丈夫だ私が出す一緒に行こう」
「いいよお父さん僕はみんなに家族水入らずで過ごして欲しいんだ」
『ガタン』お父さんが勢いよく立ち上がり椅子が倒れた、そしてお母さんも目を見開いてこちらを見ていた妹だけは何もわからないと言うような目でふたりを見ていた。
「ごめんね詩織、部屋に行って待っててくれるお母さんたちお兄ちゃんに話さないといけないことあるから」
「…うんわかった」
そう返事をすると妹は部屋へ歩いていった。
「ユウ」
「ユウくん」
ふたりの悲しそうな目に思わず固唾を呑む
「いつ頃から気づいていたんだいユウ」
お父さんが話始める
「変だと思ってたのは、中一の事故で入院してるとき先生にユウキくんB型何だねってA型かと思ってたて言われてその後テレビでA型同士の間はA型しか生まれないって言ってたからもしかしたらそう言う書類が出て来ると思ったけど出てきたのは一通の手紙だったけどね」
「黙っていてすまないユウ」
「いいんだお父さんそれにみんなが愛してくれてるって知ってるから」
「ユウ」
「ユウくんたとえ血が繋がってなかったてしてもあなたは私たちの愛する息子よね」
「あぁそうだな」
そう言い俺を抱きしめてくれた。
三日後、俺は三人を空港へ送るため車を出した。
「ユウくん運転さまになってるじゃない フフフ」
「え、なにママいきなり笑って変だよ!!」
「いいじゃない、数年前までお母さんの後ろで隠れてるような小学生だったのに立派になって」(涙)
「あぁ立派になったな幼稚園の頃なんて転がってるボールが蹴れなくて泣いてたのに」
「ふたりとも変なこと言わないでよ!!」
「「ほんとのことじゃない(か)」」
「もうやめてよ~」
こんな思いで話をしていると空港に到着した。
「じゃあみんないってらっしゃい」
「「「いってきます」」」
みんなを見送って僕は家まで帰ってきた、
「今日は用事ないから、たまってたドラマでも見るかな」
そうつぶやきテレビ前のソファーに座った、気づいたら朝の七時だったドラマを見ている途中で寝てしまったようだ。
「やべぇ今日面接だ、したくしないと」
夕方面接が無事終わり家へ帰ろうとしていたとき携帯電話がなった
「なんだろう、はいもしもし」
『伊吹 広大様のご子息の伊吹 祐樹様の携帯電話でよろしいでしょうか』
「はい、そうですけど?」
『わたくし三間生命保険の家谷と申します』
「保険会社さんががどうして?」
『詳しいことは直接口頭で説明させて頂きます、今どちらに?』
「○○ヒルズ近くの駐車場です」
『でしたら○○ビルはご存知でしょうか?』
「わかります!」
『お越しいただいてよろしいでしょうか?』
「はい、わかりました」
『では、お待ちしております』
「失礼します」
僕は急いで○○ビルまで向かった。
中に入り受付さんに
「三間生命保険の家谷さんと会う約束のある伊吹です」
「承っておりますお取り次ぎしますね」
purrrrrpurrrrr
「家谷さん伊吹様お越しになりました」
『今行きます』
「もうすぐ来られると思います」
「わかりました」
しばらくして四十歳前半の男性が現れて
「と申します」
と電話ごしと同じ声で話しかけてきた。
「早速で申し訳ございませんがついてきていただいてよろしいでしょうか。」
「わかりました」
エレベーターで上へと昇っていき九階で降りオフィスを抜けて小部屋へ
「お悔やみ申し上げます」
「何がですか?」
「その様子だどまだご存知ないのですね昨晩飛行機の墜落がありその飛行機というのがご家族様の乗られていた飛行機なのです」
頭が真っ白になった、何もわからない、考えられない、いや考えたくないこんな世界で生きてく意味があるのだろうか…………………………………………ない。
「大丈夫かい、気をしっかり」
身体がゆすられている?なにかあったのか……死んだんだ俺のせいで家族がみんな、またひとりぼっちか………また?そうかぁ家族じゃなかったのか、世界で一番大好きな人たちを僕が殺してしまったんだ
「ハハハ ハハハハ ハハハハハハハハハハハハ 死”んで”じまぁえ”ごんな”グソ野郎」
「だめですよ!!だってそんなの望んでいない」
「なにが”わが”るんです”が”あな”だにぃ」
「わかりますよ高校からの友達ですから」
「え”」
「三日前話してくれたんです息子さん海外旅行をプレゼントしてくれったって自慢の息子だって血が繋がってなくても俺の愛する家族だって」
僕は泣いたただ泣いた今はそれだけしか出来なかったそれを慰めるように家谷さんが頭を撫でていてくれた。
「少し落ち着きましたか」
「…はい少し話をしていいですか」
「どうぞ」
そして僕は話し始めた胸の内の話を
「お父さんは僕をいつも笑って家族のことを助けてくれるって言ってましたがいつも僕の方が助けられてるんです。それにいつもは笑ってないんですお父さんたちがいるから自然に笑顔になるんです。」
「そうですね、広大さんの周りにいると自然に笑顔なりますね。」
そう言って家谷さんは笑いかけてくれた。そしてまた明日来てくださいと言われた
今日は一旦帰ることになった家に帰るとまた寂しいさがあふれ出してきた。
翌日家谷さんに言われたとうりに来た、そうすると奥からおはようございますと言う声がした。
「奥は言ってきていいよ」
「はい」
昨日と同じ部屋に来た。
「そうだ、祐樹君今日は過去ではなく未来の話をしましょう。」
「未来ですか?」
「そう、未来です。なりたいものはありますか?」
「なりたいもの、サッカー関係の仕事ですかね。」
「いいですね、具体的に何がしたいですか?」
「子供に教えたりベテラン選手を支えたりですかね」
「いい答えです。それならスポーツトレーナーになりませんか?」
「なりませんか?」
「一から勉強して叶えるんです夢を」
「今からですか?」
「はい」
「でも・・・」
「では違う聞き方をしますやりたいですか?やりたくないですか?」
「・・・やりたいです」
「わかりました」
と言うと家谷さんは電話してこちらに紙を一枚持ってきた。
「これを持ってまで行きなさい」
「え、これは?」
「紹介状です」
「少しつてがあるんですよ」
と家谷さんはかっこよく言った。
河咲フロンターレ麻生グラウンドについてしまった。すごくドキドキしてる。
「おい」
後ろから声をかけられた
「は、はいぃい」
びっくりして変な声が出た。
「お前さんが真悟の言っていたガキか?」
六十代くらいの人でかなりマチョだ。
「真悟?僕は家谷さんに紹介されてきました」
「おうそいつが真悟だ家谷真悟、でスポーツトレーナー志望だって」
「はい」
「そうか俺がみっ~ちり鍛えてやるからな」
「あなたがですか‼」
「なんだ、不満か?」
「い、いえ不満なんかないです。」
そこから始まった師匠との地獄の猛勉強そして四年の月日がたち二十三歳になり
「ユウキ今日からおめぇがメインでしろ」
「いいんですか師匠」
「あぁおめぇももう一人前だそれにまだやりていことあるんだろうなら少しの間メインやっとけ」
「はい」
「それとユース生のフィジカルコーチに推薦出しといたから頑張れよ」
「ありがとうございます頑張ります」
それから一ヶ月経った頃にコーチ部に移動三年間頑張りU9の監督に就任しその二年後U12の監督に就任したまたまた四年後にU15の監督に就任しまたまたまた三年後にはU18の監督に就任三年間の就任の後病気で入院する。
「いいんだよ、たくさん迷惑かけなさい家族なんだからでも頑張ることだけは辞めるんじゃないぞ」
死の間際お父さんの言ったことを思い出す
「もういいかな俺、頑張ったよな。」
そんなことを写真に向かって俺はつぶやいた
「長かったな、思えばみんなと別れてから二十年か…はぁ~」
「欲を言えば家族みんなで一緒に後悔しない人生を過ごしたかったなぁ」
「なんだか今日は気持ちよく寝れそうだ。」
病院のベットの上で静かに家族のもとに行った。
伊吹 祐樹 三十九歳 死亡
物語はここから