7.お勉強②〜腹黒王太子めっ!!〜
あれから王太子様と結局戦うことになったのでゴーレムの残骸を精霊に片付けてもらう。……シャドは先に帰ってるとか言ってほんとに帰っちゃうし……。
……。
おお!魔法は何回見ても面白いな……!!
「よし!じゃぁ行くよっ!」
!
「はい!」
キーンッ!
やるからには全力でやる!!
『頑張れルマ!!』
「うん!やっぱり強いね!僕のほうが劣勢だ」
「その割に余裕そうに話せるのですね!」
「焦りを見せずに最後まで余裕そうにしているのも武器の一つになるからね!」
「なるほど」
確かに王族貴族は常に笑顔を貼り付けて余裕を見せていなくてはいけないって習ったな……。上の者が不安そうにしてたら、下の人間はもっと不安になるしね。
私はどうしても相手に力負けするから、相手の力を横に逃しながら戦う。そして隙を見つけて攻撃する。
!
今だ……!
私は王太子様が私に剣を横に流され少し体制を崩した隙を狙う。そして、勢いで技を畳み掛ける。
ガッ!
以前レクスにやられたように首元に剣を突きつける。
「っ……参りました」
「ふぅ……上手く行った」
「ルマは強いな」
「お父様が騎士なのと魔法が使えないからっていうのもありますけど……使用人達が色んな意味で怖いので……」
『あぁ……』
ハモられた……。王様達から見たって家の使用人達怖いんじゃん!
「悔しいな〜」
全然悔しそうに見えませんよ。王太子様。
「……王太子様は剣の腕ではなく魔法の腕の方を磨いていますよね?」
「バレちゃったか。そう、僕は剣はあまり得意じゃないんだ。…………公の場以外は呼び捨てでいいんだよ?カインとリリーもそうしてるし」
「えっと……。じゃぁエル?」
「ふっははっ!ルマが言っているのは違和感あるな」
「ふふっ確かにそうですね」
王様……。今まで黙って見てたのにそこ突っ込まないで下さいよ……!!
「話を戻すけど、まぁその腕があれば僕じゃなくても大抵の人には勝てると思うよ」
「そうなんですか?家族や使用人達はレベルが違い過ぎなのか、かすり傷すら付けられませんけど……」
「あ、うん……。ローレル家は特殊だからね。あれ普通じゃないから」
やっぱりそうか。あれが普通とかこの世界怖すぎるからね。
「この剣の腕に更に聖獣の力を使えばルマは無敵だな……」
「……やっぱり厄介事に巻き込まれる前提ですか……?」
『うん』
うっ……!嫌なとこでまたハモってこないでください……!!!
「ルマは年の割に大人っぽいからな……。そろそろ年齢的に婚約もするかも知れないし……」
あー……そっかぁー。この世界の常識として子供の頃から婚約するんだっけ。うん。確かに厄介ごとの予感。
特に私は愛し子のことがあって隠れてたから顔がバレてないんだよね。
これが逆に高位貴族だと思われなくてちょっかいをかけられると……嫌だ!想像できすぎる……!!!特に魔力無いから舐められそう……!!!
「まぁ、何かあったときはすぐに言ってくれ。ローレル家は王家と等しいくらいの権力を持ってるし……まぁルマに手を出した馬鹿は家ごと大変な目に遭うな」
うっわぁ……。権力ってこわ~いね。
「権力だけじゃなくて君の家族が乗り込みに行くかもしれないしね」
……。
うん……!!それものすごくあり得るけどそれだけは全力で辞めさせます。
「学園に入学するまで約一年か……。頑張ってね。僕もいるし、カインやリリーも居るし。すぐに頼ってね」
「はい。ありがとうございます……エル」
『ぶっ……!!』
思いっきり吹き出したな!!二人揃ってさ!!そんなにおかしい!?自分でエルって呼べって言ったくせに!!
『可愛い可愛い!!』
って、精霊達。慰めになってないよ……!!
短くなっちゃいました(^_^;)すいません。
王太子とルマの絡みが個人的に大好きです。……その割に書けてませんけど……ね。
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