5.あっという間に9歳です☆
本当に子供の成長は早かったよ。私ももう9歳ですよ。
あ、自分の見た目はやっぱり美形だったよ!
自分で言うことじゃないと思うけどあの両親の血が流れてたらこうなるよね。
青みがかった銀髪にピンクぽい赤の瞳で我ながらの美少女です。いやー、鼻高いし顔が左右対称のシンメトリーだし自分の顔としては違和感バリバリ。
……。
話を戻すけど…………。
でもね?いくらなんでも成長早すぎたんだよね!
うん。生後一ヶ月も経たずに首がすわった時点で予想はしてたけどね?五ヶ月も経たずに立って喋れるってどういうことだよ!?
どうもこれって私が神様の愛し子ってことが関係してるんじゃなくてこの世界の常識みたいなんだよねー。みんな全然驚いてなかったもん。
今更ながら本当にここは異世界なんだって痛感したよ……。
それにね?この世界の平均身長ってめちゃめちゃ高いの!男性は185cmぐらいで女性も165cmぐらい。女性とか高いヒール履くからさらに高くなるしね!
私も9歳ながら155cmあるしね。成長期も来るのが早いらしいし時期にもっと伸びるよ!成人も15歳って早いしね!
……。
うん。また話がずれてたけど……立って歩けるようになったらそこからが本当にあっという間だったよ!
時に悪戯して怒られたり、精霊達に纏わりつかれて息が出来なくなったり、色々とあったけど家族みんなと優秀な使用人達に支えられてここまで来ました!
正直言って神様からの使命はまだ全然果たせてない。まず私がシャドと契約したことをまだ隠すために外に全然出してくれないから判断する機会もないし……。
でもね!10歳になったら高位貴族である私は王立学園へ入学することになるから、それに合わせてシャドと契約していることを公表するんだって。
王立学園は国が管理する唯一の学校で第一、第二の二つに分かれてるんだって。
第一学園は王族、高位貴族、特別な試験に合格した特待生が通う学園で第二学園は貴族、商人などが通う学園らしい。
ジゼル国は実力主義だから第一の特待生試験には平民でも賢ければ良いっ!てな訳で受験資格があって合格さえ出来れば入れるけど、まずこの世界の平民の識字率は低いから入れる人が滅多にいないんだって。
10歳から18歳までの子が一緒に通うから5歳以上歳の離れたお姉ちゃん達でもまだ居るしあまり不安はない。むしろドキドキ!異世界の学校ってどんなとこかな!!
でもね……。貴族は入学前にある程度作法や礼儀について覚えとかなきゃいけないし私は愛し子のこともあるから1年後の入学までに色々頭の中に叩き込んどかなきゃいけないんだって……。
正直言ってダルい……。家の使用人達スパルタだし……。
「ルマお嬢様。今日は剣術の稽古をします」
「……分かった」
剣術か……。お父さんは近衛騎士団長だしお姉ちゃんもお兄ちゃんも剣術は近衛騎士レベル。私は特に魔力がないから力を入れている。前世からスポーツは好きだから全然楽しいけどね。
……。
でもね……。家の使用人たちみんな強すぎるの!有能なのは良いんだけど使用人の域を超えちゃってるよ!
「お嬢様もっと一歩で踏み込んできてください!」
「分かった!」
剣術を学ぶときはシャドや精霊達の守りを外してもらっている。じゃないと練習にならないからね。
「はっ!」
「……」
……。
どんなに切り込んでいっても無言ですぐに受け流される。かすり傷すら付けたことはない。
私にいつも剣術を教えてくれる使用人は私付きの『レクス』なんだけどレクスはいつも『私なんかまだまだです』って言うんだよね。みんなどんだけ強いんだよ。
精霊達が『ルマ!頑張れー』と応援してくれる。応援を受けて積極的に切り込んでいこうと大きく一歩を踏み出す。
「!?」
「!」
しまった!服に引っ掛かって……!
剣術を学ぶのは自衛のためだから動きにくくてもいつもと同じ服装で戦わないと意味がないので長い裾を踏んでコケてしまう事も最初はあった。
でも最近は上手く戦えてきてたのに……!!
背後から『すっ』と音もなく首元に剣を突きつけられる。……これ真剣なんだよね。ほんとスパルタ……。
「……参りました」
「お嬢様。これが実際に戦闘していたのなら今頃この世には居られませんよ」
「はい……」
「それでは今日はこれで終わりです。魔法で綺麗にしますね」
……。
なんど魔法をかけてもらっても不思議な感覚……。ふわぁっとかけてもらった所から熱が広がっていくみたいな……。
「ネマ」
「!お兄様どうされましたか?」
「いや、頑張ってるかなーって見に来たんだ。……家の使用人達は優秀だけど色んな意味で怖いからね」
あら、お兄ちゃんでもそう思いますか。うん。色んな意味で怖いよね。
1度家へ侵入しようとした馬鹿が居たとき対処に……いや、あれは排除だな……した使用人達。
瞬殺★でした。いや、殺してはないよ?でもあれは死んだほうがマシだと思ってしまうぐらい壮絶なものだった……。
詳しくは絶対に言えないけど……!!
ニコッ!と意味深に笑みを作るレクス。……『笑う』じゃないよ!『笑みを作る』だよ!
『……』
怖っ!味方なら頼もしいことこの上ないけど敵に回したら……。うわっ!考えたくもない!
お兄ちゃんもおんなじ事考えちゃったのか一緒に固まっちゃったよ!
「みんなみたいに強くなれるよう頑張ります……」
「お嬢様は勘が鋭いのですぐに強くなれるでしょう」
「うんうん。ルマは賢いしね!……あっ!父上からルマを呼んでくるように言われてたんだった」
「!?それを早く言ってください……!!」
お兄ちゃんマイペースな所あるよね……!!早く行くよ!
「ごめんなさい!遅くなりました!」
まぁ、実際はお兄ちゃんのせいなんだけど!
「申し訳ありません父上」
「いや、全然大丈夫だよ」
おぉ……。我が父親ながら笑顔の破壊力えぐいな……。
お父さんはお母さんとお姉ちゃんも一緒に庭でお茶を飲んでいた。すぐに侍女が私とお兄ちゃんの分のお茶も淹れてくれる。
淹れてくれたお茶を一口飲みホッと息を吐く。
「……何かあったんですか?」
「今日陛下とルマの今後について話してきてね?ルマが闇空虎様と契約したことを公表するにあたって聖獣の力の使い方を覚えたほうが良いと言う事になった」
「聖獣の力の使い方……?ですか?」
「あぁ、現在この国で聖獣と契約しているのはルマを除いて陛下しかいないから陛下がコツを教えてくれることになった」
え
王様直々に!?例のお茶会の後も王家一家の方々とは仲良くしてるけど……。
「あ!あと、闇空虎様もこの屋敷に一緒に住んでもらうことになった」
「え!?」
「闇空虎様から聞いてないかい?」
「はい……」
何も聞いてないんだけど!?シャド抜けてるところあるからな……。
精霊達も『何で知らないの?』見たいな顔してるし……。君達は知ってたのね……。
急いで念話を飛ばしてみる。
『シャド!一緒に屋敷に住むことになったの!?』
『む?そうだぞ?言ってなかったか?』
『聞いてないよ!』
『ははっ、そうだったか。すまん、すまん』
!?
強制的に念話切られた!?まったく!逃げたなシャド!
この世界で9歳=地球で14歳くらい
今の目標はブクマ10達成で、達成できたらルマ達に番外編で何か変わった事をしてほしいな〜。何させよっかな〜。
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