表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/18

1.神様よ!ちょっと天から降りてこいやぁっ!!


 ん……?暗くて狭い……。此処は?


 ……。


 は!?もしかしなくてもお母さんのお腹の中ですか!?いやいや、赤ちゃんの頃からならともかく胎児の頃から自我あるって……誰得ですかっ!……ってノリ軽様かぁっっ!?

 『いやいやぁ、やっぱり弄りがいがあるねぇ』ってこんなセリフを言っている姿が目に浮かぶよっ!!


 もう!この調子だと私またすぐに死んじゃうよっ。精神的に!サバサバしたお姉さんは何処行った!死んでからずっとこの調子だよ!!










 ……。


 えぇ、まぁそんな事言ってた頃もありましたよ。あっという間に私は産まれましたよ。


 ……。


 わぁー、広いお家ー(棒)此処は何処ですかー(棒)映画とかで良く見る貴族の館くらいありますよねー(棒)


 ……。


 わぁー、皆さん誰ですかぁー(棒)美人さんにイケメンがー(棒)


 ……。


 貴族の館は私の家で、美人さんにイケメンは私の家族ですよね!?ヲイ、神様!話が違うじゃないか!? 私は上に殴り込みに行けないから代わりにちょっと地上まで降りてこいやぁ!無駄にハイスペックじゃねぇーかぁ!


 はっ、待てよ……。魔力って貴族にしかない的な設定も良くあったじゃないか。そうかそうか……私の最大の望み、魔法が使えるを叶えるために貴族として産まれさせてくれたのでは!?


 ふふっ、全ての希望が通らなければ私が断るとでも思ったから黙ってたな。


「この子には魔力が全く無いみたいね?」


「ふふっ、この子が魔法が使えなくても僕が絶対に守りますよ」


「あら、お兄様。それは私のセリフですわ」


「いやいや、それはこの家の当主であり父親の私の仕事だよ」


 ……。


 魔力がないってどーゆーことだぁ!?私の望み何一つ叶えてくれてないじゃん。

 まさか、ここでも遊ばれたのか!?私は玩具じゃなぁーい!!


「ふぎゃぁっ!」


「おやおや、ご機嫌斜めな様ですね」


 はっ!違うんだよ?お母さんに怒ってる訳じゃないからね?ごめんね?


 ……。


 あれ、前世ならこんな事まったくもって思わなかっだろうに……。転生して性格変わったかな?










「びぎゃぁー!!」


 うぅぅ……。お腹が空いたり嫌なことがあるとすぐに泣いてしまう……。赤ちゃんだとしたら普通……むしろ泣かない方らしいけど、こちとら自我があるんですよ!恥ずかしいです!生まれてから3週間でもうプライドがズタボロですよー↓


 あ、自分や家族について少しだけなら分かったよ。

 名前は『ルシェマ・ローレル』愛称はルマ。末っ子です。名字があるって事は……って思ったけどやっぱり貴族でした。


 家族はお母さん『ルビア・ローレル』とお父さん『アルベルト・ローレル』、5歳歳の離れたお姉ちゃん『リリー・ローレル』と8歳歳の離れたお兄ちゃん『カイン・ローレル』の五人家族。


 お母さんは黄色がかった緑の緩いウェーブの長い髪に金色の瞳。

 お父さんはハニーブランドの髪に赤い瞳。髪は長くて邪魔にならないように一纏めに結ばれている。

 お姉ちゃんは桜色の髪に黄緑の瞳。今日はとても複雑な編み込みのお団子ヘアをしている。

 で、お兄ちゃんは耳下ぐらいで切りそろえられた水色の髪に深い蒼の瞳。


 私の家族はみんなどんな髪型でも服装でも似合いそうな美形たちです。


 あ、あと使用人が数え切れないほど居るらしいよ。使用人とか流石貴族の家だよね。まぁ前世の記憶のある私がこの環境に馴染めるのかが問題だよね……。


 そして、全然嬉しくない情報も。貴族の家に産まれてしまったのはもうしょうがない。


 けどね?私のお世話係の侍女の話を盗み聞きした限りローレル家はまぁまぁ濃い王家の血が流れてて王家の次に権力を持つ公爵家って……どゆことだ!

 何度も言うけど無駄なハイスペック要素は要らないって!でも魔法はいるの!!


 お父さんは風と火が、お兄ちゃんは水と氷が、お姉ちゃんもお父さんと同じで風と火が、お母さんは治癒が得意らしい。皆この魔法が一番得意ってだけで他の魔法も使えるらしい。


 特に凄いのがお母さんで治癒魔法はこの世界で使える人が本当に少ないらしい。家でもお母さんしか使えないらしいしね!し・か・も!この大陸一番の腕前で《神の癒し手》って言われてるらしいよ。


 ……。


 ねぇ、そんな魔法ハイスペック一家に生まれて何で私だけ魔力がないのー!!神様の馬鹿!!


 何度も何度もおんなじ事しか言ってないけど私にとっては本当に大事なことだったの!!


 あぁ、もう!このままじゃ面白くない!駄目だ!って前世の私なら神様の思い通りにならないように平然を装うと思うけど今の私には無理!なんでこうも180度も性格変わっちゃったの!?神様に全力で抗うと決めてたのに!

 ……はっ!やっぱ性格まで神様にいじられた!?


「うぅ……」


「どうしたのルマ?お腹空いた?」


 いえ、神様の性格の悪さに恐れおののいているだけです。自分の現状を嘆いているだけです。


 せめてもっとこの世界について教えてくれといたら良いのに。人の話聞かないから神様。困っちゃうわ〜。


「はいルマ。ミルクよ」


「!」


 ごくごく美味しっ!ミルクも最初は恥ずかしすぎて嫌だったけど慣れてきちゃった。性格……赤ちゃん化してんのかな……。


 まぁ、それはともかくこっちの世界では初乳以外は母乳は基本的に飲まないんだって。

 母乳はともかくミルクは濃厚なソフトクリームみたいな味がしてめちゃくちゃ美味しい。何から作られてるのかな?この世界特有の食材とかかな?めちゃくちゃ気になる!


「ふふっ、ルマはとっても賢そうですよね!お母様」


「そうねぇ」


 今私にミルクを飲ませてくれてるのはお母さんとお姉ちゃん。うん、何度見ても美人。自分で言うのも何だけど私もやっぱり美形なのかなぁ。

 平凡顔でってお願いしたけど神様の性格からして絶対叶えてくれてない!まだ自分の姿見たことないんだけど気になるなぁー。


 まぁー、赤ちゃんの成長はあっという間って言うしすぐに見れるかー。












転生先が判明しました。千鶴改め、ルマをこれから応援よろしくお願いします!



「続きが気になる!」「面白い!」


そう思われた方は下の☆☆☆☆☆から是非、評価を宜しくお願いします。


そして、ブックマークも付けていただけるとさらに嬉しいです。


応援宜しくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ