14.賢い会話の出来ない男は放置プレイ
「ルエノ様。大体の想像はついているけれど何故こうなったのか話して頂けますか?」
「えぇ。勿論ですわ、私にやましい事などありませんもの。全てお話しますわ」
ルエノは令嬢にしては珍しく政にも理解があるみたいだしやりやすくて良いわ〜。
まぁ、この国は実力主義国だから他の国と比べたら女性も政や外交にも関わってるけどね。
「まずは私とオズワルド様の関係ですね。まぁ、簡単に言うと許婚ですわ」
「……それは分かっています。……貴方はオズワルド様のお目付け役として許婚にされたのですか?」
「……何故そう思われます?」
流石にすぐは認められないか……。
ルエノがオズワルドのお目付け役……そう、この可能性はずっと考えていた。
ルエノの家の『ハスク家』とオズワルドの家の『フーワ家』は昔から贔屓にしている家同士で私的な茶会を開くなど仲の良い家なはずだ。
……。
それなのに子供同士がこんなに仲が悪いなんておかしくないか。いや、オズワルドが一方的に嫌っているだけか。
オズワルドが言っていた『お前は昔から……!!』という言葉。お前は昔から……『俺のする事に口を出してきて!!』……などと続く筈だったのではないだろうか。
恐らくオズワルドが幼い頃からやらかしまくったか何かをして……
『やべぇ……こんな奴下手な相手と縁談組ませたら家が終わる……!!ちょ、どうする!?』
『こういう時こそ仲のいいハスク家だ!!娘のルエノは賢いしお目付け役に丁度いい!ここで縁談を組ませよう……!!』
……てきな事があったのだろう。
それでルエノがオズワルドがやらかしそうになる度に注意して助言して……オズワルドはそれを嫌がり拒絶し挙句、女に騙され怒鳴りつけた。
はっきり言うと最低だな、オズワルド。お前令嬢の一生を奪うかも知れないってのに勝手に嫌った挙句一方的に怒鳴りつけるとは……。
「全て話して下さるのでは?……ハスク家とフーワ家は昔から深い繋がりのある家ですね?ですが、オズワルド様がこれだけ娘に対してやらかしといてハスク家が黙っているのはおかしいですわ。……貴方は幼い頃からオズワルド様に苦言を呈して嫌われてまでお目付け役として守ってこられたのですね」
「…………ふっ、そうですわ。……私ではオズワルドを止めることは出来なかった。お父様達に顔向け出来ないわね」
こっちがルエノの素かな。様付けからオズワルドって呼び捨てになってるし……。
「貴方は何も悪くないのですわ……悪いのはそこで突っ立っている男です…………同学年ですし愚痴ぐらい聞きますわよ?」
ルエノ、家からの仕事だったから頑張ってオズワルド抑えてたみたいだけど絶対私でもコイツのお守りなんて無理。こいつ暴走しすぎ。
ルエノの性格から考えて絶対に色々思う所がある筈。そして恐らくオズワルドの暴走はこれが一回目では無いだろう。……愚痴ぐらい聞かせてもらいますよ………!!
「あら、良いのですか?ルシェマ様」
「愚痴を聞くにあたってルマと呼んで貰えると嬉しいですわ……エーノと呼んでも?」
「勿論ですわ!ルマ」
何気に異世界のお友達第一号かも知れない。
『!?』
『僕達は!?』
『私達は!?』
『風天馬様は!?』
あぁ、ごめん。人でって意味だったんだけど……精霊達からブーイングの嵐が来てしまった。可愛いかよ。
「おい!お前ら俺のこと忘れてないか!?」
「ルマ、そろそろクラスを確認しませんと。授業の時間になってしまいますわ」
「おいっ!?」
「えぇ、そうね!」
えぇ、そうね!お馬鹿な男は無視しましょ♪
「ここで校章のバッチを受け取ってからクラスを確認して下さ〜い!!」
お馬鹿な騒動のせいでかなり遅くなったけどまだかなり人が居てざわざわしている。
「ルシェマ様ですね……おめでとうございます。青色の校章です」
『!!』
「青色……!!」
「ルシェマ様……例のローレル家の!」
!!
やった!青色っ!プレッシャーからやっと開放された感が……。
「流石ですわね!試験のさい魔法も剣術も素晴らしかったですもの!青色だったという事はルマはAクラスですわね」
「嬉しいですけど……」
周りの視線が鬱陶しい。もしかして、これ胸に着けてたら暫くはずっとこれかよ……。
「ふふっ!すぐに慣れますわ!私のクラスを見に行きましょう」
「!私の名前もAクラスにありましたわ」
「オズワルド……Cクラスの所に名前が…ふっ」
「ふふっ!当たり前ですわ。私が何度も忠告したのにかかわらず、勉強も鍛錬もせずにサラ様に会いに行かれていたようですもの」
やっぱりか……。あいつ相当の馬鹿だな。伯爵家の長男がCクラスとか大丈夫か?
長男だと、一様、跡継ぎだろ?弟くんとか居るのかね〜?
「最近サラ様の事を我が家とフーワ家へと報告を致しましたら最悪オズワルド様は切り捨てる……判断が遅れたせいで私に迷惑をかけてすまなかった……と謝罪を戴きましたわ」
……。
その矢先に今日の出来事ですか……。オズワルド自業自得だけどドンマイ!!
「……やはり気になるのはオズワルドよりもサラ様という偽の貴族ですわね。念の為、調査は頼んでありますが……どうにもきな臭い…………私の杞憂なら良いのですが」
あぁ、サラね……何か引っかかるんだよねぇ。いくら伯爵家だとしてもフーワ家は貴族としてそこまで財力、権力がある訳じゃないし……なんの為にオズワルドを誑かしたのか……。
「私も気になりますわ。……必要は無いと思いますが念の為お父様にも報告しておきますわ」
「本当に申し訳ありませんわ……お願いします」
……。
本当に私やエーノの気にし過ぎなら良いんだけど……。
お馬鹿相手だと大変だな byシャド
※次回から暫くは一週間に一回程度更新します。
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